魔法使いの悪友

shishamo346

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別離

事件

 ハガルの妹カナンが、短期であるが、働き場所を求めていた。しかし、見習い魔法使いハガルが、王都の店に圧力をかけていて、カナンを雇う店は見つからなかった。
 仕方なく、学校の先輩や後輩の伝手をたどって、カナンは探したのだ。最初は承諾するのだが、カナンが見習い魔法使いハガルの妹だとわかると、その話は立ち消えた。
 そうして、一つ一つをたどっている所に、カナンはルキエルと出会った。
 カナンが半泣きになって、ダクトに頭を下げているところに、ルキエルが店を訊ねてきた。
「あー、ダクトが女の子泣かせてるー」
「違うから!!」
「可哀想ー」
「信じて!!!」
 ルキエルに言われると、ダクトも半泣きである。
 事情を知らないので、ルキエルは詳細をカナンとダクトから聞いた。
「あー、妖精憑きあるあるだなー」
「ルキエルさんって、お兄ちゃんの友達?」
「そうそう、女遊びを一緒にしてる友達」
「………」
 悪い友達だ、なんてカナンはルキエルのことを見てしまう。
「というわけで、仕方なくなんだ。ごめんね、カナンちゃん」
「確かに、今はやめたほうがいいなー。もっと後じゃダメなの?」
「後って、どれくらい?」
「一か月後とか」
「今じゃないと」
「そっかー」
 カナンには、今でないといけない事情があった。その事情を聞いて、ルキエルはダクトの肩を叩いた。
「じゃあ、俺から、店主に頼んでおくよ」
「いやいや、ルキエル、そういう問題じゃないよ。相手は見習い魔法使いハガルだよ。絶対にまずいって」
「俺にまかせろって。カナンちゃんは俺が家まで送っていくから」
「そういう問題じゃなくって」
「いいよね」
「はい」
 ルキエルが軽く頼めば、ダクトの父である店主は二つ返事で了承したという






 店が深夜営業に切り替わると、見習い魔法使いハガルの妹カナンの働く時間は終了である。
 カナンは、奥で休んでいたルキエルに頭を下げた。
「ごめんなさい!!」
「もう、気にしなくっていいって。いい薬塗ったから、怪我だって、すぐ治ったし」
 ハガルに殴られた傷は、綺麗に治っているのを見せるルキエル。それでも、ハガルがルキエルを殴った事実は変わらないので、カナンは頭を上げなかった。
 いい薬を塗ったと言っているが、妖精憑きであるルキエルは、あの程度の傷、瞬間で治る。薬を塗って、それを誤魔化したのだ。
「お兄ちゃんには、叱っておきますから!!」
「それは、ちょっと、可哀想だな」
 他人事とは思えないルキエル。同じように妹に叱られたら、ルキエルも傷つくのだろう。想像して、顔を引きつらせた。
「しかし、明日もこれだと、大変だぞ」
 ハガルが大人しく、引き下がるはずがない。明日は、暴力はなくても、カナンを説得するために来るだろう。
「ダクトの店は、きちんとしてるのに。もっと違う所を心配すればいいのにな」
「うううう、これからどうしよう」
 ルキエルが微妙な励ましをしているが、ダクトはそれどころではない。見習い魔法使いハガルからの圧力を恐れた。
「たかが見習い魔法使いごときで」
 私は呆れた。見習い魔法使いの圧力なんて、大したものではないだろうに。
「大魔法使いの側仕えだからですよ!! ハガルに目をつけられたら、その店はどうなることやら」
「どうなったんだ?」
「人買いはいなくなりました」
「………」
 あったな。見習い魔法使いハガルの妹カナンは頭を上げられない。
 王都では有名な話だ。昔、ハガルのダメな父親が妹を人買いに売ったのだ。結局、ハガルは妹を無事、救い出したのだが、妹を買った人買いは、王都からいなくなった。
 人買い、別に悪いわけではない。借金の形として、人買いという職業は必要悪なのだ。帝国でも、職業として認められている。
 だが、妖精憑きの身内を買ったことは、帝国の怒りを受けることとなった。見習い魔法使いとはいえ、ハガルは大魔法使いの側仕えと、身分が高い。見習い魔法使いでも、下級貴族並とされる。大魔法使いの側仕えは、上級貴族並だ。
 ハガルの怒りを買った結果を知る商人たちは、ハガルの身内の扱いには気をつけるようになった。
「どうしようー」
「一週間だけなんだから、気にするな。落ち着いた頃に、俺からハガルに話すから」
「今じゃないの!!」
「もっと、気をつけないといけないことがあるだろうに」
「気をつけるって、何を」
「もっと新聞を読め」
「教えてよ!!」
「帝国から注意が出てないんだから、俺からいうことじゃないよ」
 ルキエルは、別の何かを気にしていた。それが何なのか、私もわからない。私でもわからないのだから、平民ダクトもわからないのは当然だ。
 新聞は私だって読んでいるが、ルキエルの危惧がわからない。
「カナンちゃんは気にせず、一週間、社会勉強のつもりで、働いていればいいよ。ハガルが来たら、俺が話すから、もう、嫌いなんて言わないであげて。同じ妹を持つ兄としては、あれを言われると、傷つく」
「は、はい」
「じゃあ、家に送っていくよ」
「私も一緒に行こう」
 ルキエル一人では心配で、私も一緒に動いた。
「俺も行く」
 ダクトも動く。
 そして、店を出れば、我が家の馬車が待ち構えていた。私は普通に馬車の扉を開けた。
「乗って行きなさい」
「え、で、でも」
「一緒に乗ろう」
 平然とルキエルは先に乗る。カナンはそれでも迷った。
「うーわー、すごいなー」
 続いて、ダクトも乗れば、カナンは乗るしかなかった。








 たった一週間という話だ。見習い魔法使いハガルの妹カナンが、どうしても働きたい事情を聞けば、仕方がない、というしかなかった。
 ルキエルがカナンのために、しばらく、店に泊まることとなった。ハガルが来た時のためだ。そう聞いてしまっては、私も心配になるので、ついつい、毎日、店に通い詰めることとなった。
 そして、帰りは、我が家の馬車で、カナンの自宅まで送っていった。
 そうして、一週間の社会勉強が終わる頃、大変なこととなった。






 最終日なのもあるが、店が深夜営業に切り替わってから、カナンを送り届けているので、その日は、切り替わるぎりぎりに店を訪れた。
「ルキエルは?」
「カナンを送りに、出て行きましたよ」
「店はまだ深夜営業じゃないが」
「今日は、早めに帰ることとなってました。聞いていませんでしたか」
 聞いてない!! 一週間のことだから、同じことに繰り返しと私は思い込んでいた。
 店が深夜営業に切り替わっていないので、ダクトも店にいた。
「何か起こることはないだろう」
 ルキエルは男だ。心配ない、と私自身に言い聞かせた。
「今日も、ハガルは来ていないんだな」
「来てませんね」
 一息ついたダクトが話し相手になってくれた。
 見習い魔法使いハガルは、あれほどの騒ぎを起こしたので、翌日、店側は警戒していた。ところが、ハガルは姿を見せなかった。帝国からの圧力もなかったという。
 たぶん、女遊びの皇族の友達が、ハガルを説得したのだろう。ルキエルは、あれからハガルに会っていない、と言っている。
「何かあった時は、私に言いなさい。私にも、皇族の友人はいる」
「頼りにしています!!」
 ダクト、半泣きで頭を下げてきた。
 見習い魔法使いハガルの妹カナンとの縁は、なかなか切れそうにないな。気の毒だが、妖精憑きに関わるということは、こういうものだ。仕事が終わっても、あのよくわからない妖精の縁がしぶとく繋がってくるのだ。
 ルキエルが戻ってくるのを静かに待っている所、店先が騒がしくなった。
 ハガルか。そんな気持ちで、私とダクトが店先に行ってみれば、見習い魔法使いハガルの妹カナンが、座り込んでいた。
「だ、誰か、る、ルキエル、さんがぁ」
「どうした?」
 ルキエルと聞いて、私はすぐに座り込むカナンの前に座る。
 カナンは、汗と涙で顔をぐちゃぐちゃにして、私を見上げた。
「ルキエルさんが、さ、刺されて」
「案内を」
 私はカナンを抱き上げた。彼女の足で案内をされても、時間がかかるだけだ。
 カナンが指さすほうへと向かった。私が走れば、後をダクトが追いかけてきた。
 人込みを潜り抜け、この数日、馬車で巡った道とは違う道を通っていく。最初は人の通りが多い道だったが、途中から、人が少なくなる。馬車では通れない、だけど、そこがカナンの家への近道なんだろう。
 道の端に、倒れているルキエルを見つけた。私は後から追いかけてきたダクトにカナンを押し付け、ルキエルの元に駆け寄った。
「ルキエル………」
「痛いって」
 ルキエルは脇腹をおさえて、顔をしかめた。
「誰にやられた!!」
「知らない奴だって。痛いって」
 見れば、出血が酷くて、地面が黒く染まっていた。ルキエルの顔色も悪い。
「アルロ関係か」
「そんなんじゃないって。そんなことよりも、手当してくれ」
「そうだな」
 私は、ルキエルの傷の止血をしてから抱きかかえ、店に戻った。







 ルキエルが見習い魔法使いハガルの妹カナンの目の前で刺されたため、ルキエルはダクトの家で療養することとなった。カナンが心配して見舞いに来るのはわかっていて、ルキエルは屋敷の場所を教えたくないので、ダクトの家を隠れ蓑にした。
 ルキエルが怪我をしたので、私は勝手に看病をする。といっても、ルキエルの傷は、すぐに治った。妖精憑きにとって、あの程度の傷は、すぐ治る。だが、ルキエルはただの平民という身分で表を歩いているので、怪我人のふりをした。
 予想通り、カナンと、見習い魔法使いハガルが見舞いに来た。
「ルキエル、その」
「ここ数か月、帝国中で、通り魔の事件が発生していること、ハガルは知っていたか?」
 突然、ルキエルは、通り魔事件の話を出した。
 一応、新聞でも出ている通り魔事件だ。新聞を読んでいれば、誰だって知っている。
 ハガルは呆然としながらも、ルキエルの話に頷く。
「聞いてはいたけど、その通り魔が、ルキエルを刺したのか?」
「あれは、最初、辺境で起こったんだ。そこから、どんどんと移動している感じだった。もうそろそろ、王都に来るだろう、とは予想してたんだ」
「そんな危ない時期に、カナンを巻き込んだのか!!」
「本当は、そういうことを帝国が予想するべきなんだ」
「っ!?」
 言われて、ハガルは黙り込んだ。
 ルキエルは新聞を読んで、王都にもうそろそろ、通り魔がやってくると予想していた。だから、カナンの頼みを一か月後に、と説得したのだ。
 だが、カナンなりの事情があるため、ルキエルは通り魔の件を黙って、護衛として、側で守ることにしたのだ。
 ハガルは呆然となる。妖精憑きは才能の化け物だ。魔法使いになれるほどの才能持ちであるハガルは、通り魔の行動をこれっぽっちも警戒していなかった。
 ルキエルに指摘されて、ハガルは情報を精査したのだろう。真っ青になった。
「そ、そんな、カナンが、狙われてる、なんて」
「たまたまだ。カナンちゃんは可愛いから、目立ったんだ」
「で、でも、俺の妖精がカナンを守ってるから」
「それでも、売られたんだろう」
「っ!?」
 ルキエルはさらにハガルの痛いところを突いた。
「妖精憑きは万能だ。だけど、妖精に頼り過ぎる。妖精は万能ではあるけど、神の使いだということを妖精憑きは失念する。ハガル、妖精を過信しすぎるな」
「だったら、俺に教えてくれれば良かっただろう!! 俺だって、聞く耳くらいは持った」
「本当はさ、王都に来る前に、解決しなければならないことなんだ。魔法使いが本気になれば、辺境辺りで、通り魔は捕縛出来ただろう。新聞を見て、思うんだ。こういう事件は、魔法使いが関わることはない。魔法使いは、人の手には負えない事件、例えば、妖精の呪いとか、そういうものを専門に対応している。神がかった力を人の手で解決出来るような問題に使わないことは、ある意味、正しい。通り魔は、人の力で解決しなければならないことだ。でも、口出しくらいはしていいと思う」
 ルキエルがずっと思っていたことなんだろう。私でさえ、考え込んでしまう内容だ。
「あー、ハガルにいうことじゃないよな、これ。偉そうなこと言ってごめん」
「いや、そんなことない。俺は、ダメだな。見てる世界が狭くて」
「俺も、見てる世界は狭いよ。新聞読んで、知った気になってるだけだから。俺が言ってることは、机上の空論だよ。実際は、綺麗事だ」
「だから、俺に言わなかったんだな」
「いうのは簡単なことなんだ。それを実行するのは、労力が必要だ。俺にはそれが出来ない。ハガルは悪くない。俺もきちんと、ハガルに言えばよかったんだ」
「それを聞く耳持たなかった俺も悪い。殴ってごめん」
 改めて、ハガルはルキエルに頭を下げた。
「あの時、ルキエルと話すべきだったんだ。悪い」
「ハガルに殴られたって、大したことなかったって。力がないからな」
「………」
 謝罪しているのだが、気にしていることを言われて不貞腐れた顔になるハガル。私から見ても、見習い魔法使いハガルは華奢だ。魔法使いは見習い時から体術と剣術を身に着けるというが、ハガルはそういうものを身に着けていないのが見てわかる。
 だから、ハガルは私に簡単に投げられたのだ。
 妖精憑きは自尊心が高い。ハガルも男としての自尊心が高いのだろう。悔しそうに、私を見た。今更、私に負けたことを悔しがらなくても。
「ハガル、もうそろそろ、家族離れをしろよ。いつまでも一緒、というわけにはいかないんだから。女は嫁に行くんだぞ」
「カナンの夫は、俺が認めた奴だけだ!!」
「嫁がせる気があるならいい。もう、見舞いとかいいからな」
「怪我が」
「妖精の万能薬を飲んだから、もう治った。ハガル、明日は誕生日なんだってな」
「………あ」
「一日早いけど、おめでとう」
 ハガルは、何故、カナンが短期だが、働きに出たのか、その理由にやっと気づいた。

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