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もう、ダメね。
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私は、リディア.クローク。ここは、私の通う学園の中庭……の、はず。なのに、何故、芝生の上で恥ずかし気も無く、口付けを交わす男女がいるの!
見覚えのあるその人は、私の婚約者で、この国、レトリーブ王国の王子、
アルス.レトリーブ。ここ最近の相手は、リリーフ子爵家の令嬢、ソフィア.リリーフ。
「王子殿下、このような人目に付く場所で、何をされているのですか?」
「うるさい!黙れ!」
ソフィア様は、アルス様にしな垂れかかり
「ヤダ~、リディアさん怖~い!」
アルス様は、私を睨み付ける。
「ソフィアが怖がっている!さっさと消えろ!」
「私達も、月が変われば卒業です。卒業すれば殿下も王太子となります。どうか、皆の見本になるように…」
「うるさい!!」
バッチーン!!
「お前は、口を開けば、皆の見本、皆の見本とうるさいのだ!!」殴られ、倒れた私に暴言を吐きながら、アルス様はソフィア様を連れて何処かへ行ってしまいました。
ガササっ!
「大丈夫ですか?リディア様」
現れた人は、隣国からの留学生、ファーム王国のシェーン王子、倒れる私に手を貸して起こして下さいました。
「ありがとうございます、シェーン様」
「医務室へ行かれますか?頬を冷やさなくては」
「ありがとうございます。でも、私このまま家へ帰りますわ」
「分かりました。それならば、馬車までお送りします」
「お嬢様!どうなさったのですか!」
侍女のジルが、私を見つけて走ってくる。私の隣にいるシェーン様を見て頭を下げて
「ありがとうございますファーム王子殿下」
「いや、早く頬を冷やしてやってくれ」
私とジルは馬車に乗りクローク家へと向かう。
馬車を降り玄関へ行くと中から、父と兄が走って来る。先に降りたジルが知らせてくれたのね。
「何があった?」
「中庭でアルス様とソフィア様が仲良くされていたので、お止めしたのですが、それがいけなかったのでしょう、うるさいと」
「それで、お前を殴ったのか?」
お兄様は、頬に冷たいハンカチを押し当てながら聞いて下さいます。
「お父様、もう、ダメです。私は、もう無理です」はらはらと流れ落ちる涙を、お父様とお兄様が何度も拭いて下さいます。
見覚えのあるその人は、私の婚約者で、この国、レトリーブ王国の王子、
アルス.レトリーブ。ここ最近の相手は、リリーフ子爵家の令嬢、ソフィア.リリーフ。
「王子殿下、このような人目に付く場所で、何をされているのですか?」
「うるさい!黙れ!」
ソフィア様は、アルス様にしな垂れかかり
「ヤダ~、リディアさん怖~い!」
アルス様は、私を睨み付ける。
「ソフィアが怖がっている!さっさと消えろ!」
「私達も、月が変われば卒業です。卒業すれば殿下も王太子となります。どうか、皆の見本になるように…」
「うるさい!!」
バッチーン!!
「お前は、口を開けば、皆の見本、皆の見本とうるさいのだ!!」殴られ、倒れた私に暴言を吐きながら、アルス様はソフィア様を連れて何処かへ行ってしまいました。
ガササっ!
「大丈夫ですか?リディア様」
現れた人は、隣国からの留学生、ファーム王国のシェーン王子、倒れる私に手を貸して起こして下さいました。
「ありがとうございます、シェーン様」
「医務室へ行かれますか?頬を冷やさなくては」
「ありがとうございます。でも、私このまま家へ帰りますわ」
「分かりました。それならば、馬車までお送りします」
「お嬢様!どうなさったのですか!」
侍女のジルが、私を見つけて走ってくる。私の隣にいるシェーン様を見て頭を下げて
「ありがとうございますファーム王子殿下」
「いや、早く頬を冷やしてやってくれ」
私とジルは馬車に乗りクローク家へと向かう。
馬車を降り玄関へ行くと中から、父と兄が走って来る。先に降りたジルが知らせてくれたのね。
「何があった?」
「中庭でアルス様とソフィア様が仲良くされていたので、お止めしたのですが、それがいけなかったのでしょう、うるさいと」
「それで、お前を殴ったのか?」
お兄様は、頬に冷たいハンカチを押し当てながら聞いて下さいます。
「お父様、もう、ダメです。私は、もう無理です」はらはらと流れ落ちる涙を、お父様とお兄様が何度も拭いて下さいます。
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