時間を戻した令嬢(時を戻した令嬢)

chii

文字の大きさ
2 / 4

500年前のリディア

しおりを挟む
ここは、時間戻しの間。時間を戻したクローク家の人の肖像画がある。
一番最近の肖像画は、500年前のリディア様。そして、この部屋の肖像画は、女性しかいない。
時間を戻すのは、どうやら女性が多いようね。
リディアが時間を戻した理由は、当時の婚約者、フランシス.レトリーブ殿下の横暴なな振る舞いが収まらないからだったはず。
自分に逆らう者達には、力で押さえ込み、服従させたと言う。リディア様は、それでは人々は付いて来ないと諭したが、やはり「うるさい!」と一蹴されたらしい。
そして、リディア様は、時間を戻した。
時間を戻し、自分の前から姿を消したリディア様を、フランシス様は、暴力を振るった事を悔やみ、反省し、自分一人で、時間を戻したリディア様を見つけたと言う。
そして二人は、手を取り良い国造りをしたと言う。
支え合い、愛し合ったと記録にも残っている。二人には愛があったのでしょう。
私達には、それは無い。8才で婚約して10年、省みられることなど無かった。
そこで愛は育たない。
コンコン!
「はい。」
「失礼するよ」
「お父様、国王陛下には?」
「まだ、報告していない」
「………?」
「時間を戻すのだろう?決意は固いのか?」
「えぇ、もう、私では無理です」
「分かった、ならば時間を戻し、全て終わった時に報告する。その方が、公平だろう」
「?」
「ただし、お前が平民になることは許されないようだ」
「何故です?私は、自分を戻し姿も変えるのです、平民でも…」
「クロークの分家、弟の家がお前を引き取ると…」
「まぁ、マークおじ様が?」
フフっとお父様が笑いながら扉を見る。
「リディアは、俺の妹になるんだよ」
「まぁ、ラース」
「8才まで戻るんだろう?」
「えぇ」
「なら、決まりだ。俺たちが、お前を守る。誰が一番にお前を見つけるか、俺たちが見極める!」
「クローク本家は、金の髪に金の瞳だ。俺の色に変えれば良い。紅髪に青い瞳に。」
「おじ様、よろしいのですか?」
「そうしてくれると、私達も安心だ」
「分かりました、よろしくお願いします」
みんな、ホッとした顔をしてる。それはそうね。侯爵家の人間がいきなり平気となって生活出来はずもないものね。
「侯爵家と違って家は伯爵家だが、それなりの生活は約束する」
真剣な顔で言うおじ様と、その隣で頷くラース。
「ふふふ、ありがとう」
「お前、笑うなよ!本当なら、あんな奴から俺が守ってやりたいのに……」
「まぁ、ラース…違うわね、これからはお兄様ね。あれでも王族なのよ!」
「あれでもな!」
みんなでひとしきり笑った後で私は言った。
「では、時間を戻します。皆様はどうぞ外でお待ちください」
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

いまさら謝罪など

あかね
ファンタジー
殿下。謝罪したところでもう遅いのです。

真実の愛ならこれくらいできますわよね?

かぜかおる
ファンタジー
フレデリクなら最後は正しい判断をすると信じていたの でもそれは裏切られてしまったわ・・・ 夜会でフレデリク第一王子は男爵令嬢サラとの真実の愛を見つけたとそう言ってわたくしとの婚約解消を宣言したの。 ねえ、真実の愛で結ばれたお二人、覚悟があるというのなら、これくらいできますわよね?

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか? そのほかに外伝も綴りました。

主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します

白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。 あなたは【真実の愛】を信じますか? そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。 だって・・・そうでしょ? ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!? それだけではない。 何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!! 私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。 それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。 しかも! ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!! マジかーーーっ!!! 前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!! 思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。 世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。

冤罪で辺境に幽閉された第4王子

satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。 「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。 辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。

元公爵令嬢は年下騎士たちに「用済みのおばさん」と捨てられる 〜今更戻ってこいと泣きつかれても献身的な美少年に溺愛されているのでもう遅いです〜

日々埋没。
ファンタジー
​「新しい従者を雇うことにした。おばさんはもう用済みだ。今すぐ消えてくれ」  ​かつて婚約破棄され、実家を追放された元公爵令嬢のレアーヌ。  その身分を隠し、年下の冒険者たちの身の回りを世話する『メイド』として献身的に尽くしてきた彼女に突きつけられたのは、あまりに非情な追放宣告だった。  ​レアーヌがこれまで教育し、支えてきた若い男たちは、新しく現れた他人の物を欲しがり子悪魔メイドに骨抜きにされ、彼女を「加齢臭のする汚いおばさん」と蔑み、笑いながら追い出したのだ。 ​ 地位も、居場所も、信じていた絆も……すべてを失い、絶望する彼女の前に現れたのは、一人の美少年だった。 ​「僕とパーティーを組んでくれませんか? 貴方が必要なんです」  ​新米ながら将来の可能性を感じさせる彼は、レアーヌを「おばさん」ではなく「一人の女性」として、甘く狂おしく溺愛し始める。  一方でレアーヌという『真の支柱』を失った元パーティーは、自分たちがどれほど愚かな選択をしたかを知る由もなかった。  ​やがて彼らが地獄の淵で「戻ってきてくれ」と泣きついてきても、もう遅い。  レアーヌの隣には、彼女を離さないと誓った執着愛の化身が微笑んでいるのだから。

いっとう愚かで、惨めで、哀れな末路を辿るはずだった令嬢の矜持

空月
ファンタジー
古くからの名家、貴き血を継ぐローゼンベルグ家――その末子、一人娘として生まれたカトレア・ローゼンベルグは、幼い頃からの婚約者に婚約破棄され、遠方の別荘へと療養の名目で送られた。 その道中に惨めに死ぬはずだった未来を、突然現れた『バグ』によって回避して、ただの『カトレア』として生きていく話。 ※悪役令嬢で婚約破棄物ですが、ざまぁもスッキリもありません。 ※以前投稿していた「いっとう愚かで惨めで哀れだった令嬢の果て」改稿版です。文章量が1.5倍くらいに増えています。

聖女を追放した国は、私が祈らなくなった理由を最後まで知りませんでした

藤原遊
ファンタジー
この国では、人の悪意や欲望、嘘が積み重なると 土地を蝕む邪気となって現れる。 それを祈りによって浄化してきたのが、聖女である私だった。 派手な奇跡は起こらない。 けれど、私が祈るたびに国は荒廃を免れてきた。 ――その役目を、誰一人として理解しないまま。 奇跡が少なくなった。 役に立たない聖女はいらない。 そう言われ、私は静かに国を追放された。 もう、祈る理由はない。 邪気を生み出す原因に目を向けず、 後始末だけを押し付ける国を守る理由も。 聖女がいなくなった国で、 少しずつ異変が起こり始める。 けれど彼らは、最後まで気づかなかった。 私がなぜ祈らなくなったのかを。

処理中です...