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第二章
家政婦の恵美ちゃん 2
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まずは膝の屈伸運動から。それから腕や首、手首等と、怪我をしないようにしっかりと解していく。
「じゃあ今日は、正面打ち一教から。行きましょう」
「はい」
ここからは真剣勝負だ。遊び半分でやっちゃうと、マジで怒られちゃうのよ。
二人向き合って構えに入る。いつもの流れで、恵美ちゃんの手刀が正面から下りてくる。私はその動きに合わせるように注意して一歩前に進み、恵美ちゃんの手刀を受け止めた。そしてすかさず空いている手で恵美ちゃんの肘を掴み、更に前に進みながら回転を加え斬り下ろすのだ。
恵美ちゃんは脇腹が伸びた状態で、体勢が崩れた。私はそのままの流れで恵美ちゃんを腹ばいに抑えつける。
「どう? 恵美ちゃん」
「上出来です」
腹ばいになった状態だというのに、恵美ちゃんの表情は嬉しそうだ。手を離すとニッコリと笑って立ち上がった。
「随分とスムーズに動きを取ることが出来るようになってきましたね。今度は少し角度を変えてアレンジしてみましょう。本物の変質者は、どこからどう襲って来るかわかりませんからね」
「うん、わかった」
恵美ちゃんの心配性には笑いがこみあげて来る。でもそのお陰で、時々変にちょっかい出してくる男子を撃退することが出来ているんだけどね。
だけどこうやって恵美ちゃんに合気道を習っているのは、神には秘密だ。だって神には、か弱い女の子だって思われていたいじゃない?
「何笑ってるんですか?」
「うん? 恵美ちゃんは私のこと、本当に可愛いと思ってくれてるんだなあと思って」
「当然です。加代子お嬢様以上に可愛いお方を、私は知りません」
「…………」
いや、だってこれ、こんな真顔で言われたら照れるしかないじゃないの。
「ではお嬢様、時間もそうありませんので続けますよ」
「あっ、わかった」
そこからは恵美ちゃんの説明を聞きながら、相手を引き付けて倒す方法などを出掛けるギリギリまで実践し、今日の朝稽古を終了したのだ。
「それではお嬢様、お急ぎ下さい。鍛錬は必要ですが遅刻はいけません」
「分かった」
言われた通りに急いでシャワーを浴び、制服に着替えてご飯を食べた。
うん、大丈夫。充分間に合う時間だ。
「行ってらっしゃい、気をつけてね」
「行ってらっしゃいませお嬢様、お気をつけて」
お母さんと恵美ちゃんの二人に見送られて玄関を出た。門を開けて外に出ると、見覚えのある車が停まっている。
「おはよう、加代子ちゃん」
「よう」
優作お兄さんと神が中から顔を出した。
「えっ、二人共どうしたの?」
「たまたま学校に行く時間が被ったから、ついでに送ろうかってことになってさ。加代子ちゃんもついでだから乗って」
「うわあ、いいんですか? ありがとうございます」
神と一緒に登校出来るなんて、めっちゃラッキー。
「じゃあ、行くよ」
優作お兄さんは私が車に乗り込むと、静かに車を発進させた。こうやってお兄さんも私に気を遣ってくれるのは、幼馴染ならではの特権だ。
「じゃあ今日は、正面打ち一教から。行きましょう」
「はい」
ここからは真剣勝負だ。遊び半分でやっちゃうと、マジで怒られちゃうのよ。
二人向き合って構えに入る。いつもの流れで、恵美ちゃんの手刀が正面から下りてくる。私はその動きに合わせるように注意して一歩前に進み、恵美ちゃんの手刀を受け止めた。そしてすかさず空いている手で恵美ちゃんの肘を掴み、更に前に進みながら回転を加え斬り下ろすのだ。
恵美ちゃんは脇腹が伸びた状態で、体勢が崩れた。私はそのままの流れで恵美ちゃんを腹ばいに抑えつける。
「どう? 恵美ちゃん」
「上出来です」
腹ばいになった状態だというのに、恵美ちゃんの表情は嬉しそうだ。手を離すとニッコリと笑って立ち上がった。
「随分とスムーズに動きを取ることが出来るようになってきましたね。今度は少し角度を変えてアレンジしてみましょう。本物の変質者は、どこからどう襲って来るかわかりませんからね」
「うん、わかった」
恵美ちゃんの心配性には笑いがこみあげて来る。でもそのお陰で、時々変にちょっかい出してくる男子を撃退することが出来ているんだけどね。
だけどこうやって恵美ちゃんに合気道を習っているのは、神には秘密だ。だって神には、か弱い女の子だって思われていたいじゃない?
「何笑ってるんですか?」
「うん? 恵美ちゃんは私のこと、本当に可愛いと思ってくれてるんだなあと思って」
「当然です。加代子お嬢様以上に可愛いお方を、私は知りません」
「…………」
いや、だってこれ、こんな真顔で言われたら照れるしかないじゃないの。
「ではお嬢様、時間もそうありませんので続けますよ」
「あっ、わかった」
そこからは恵美ちゃんの説明を聞きながら、相手を引き付けて倒す方法などを出掛けるギリギリまで実践し、今日の朝稽古を終了したのだ。
「それではお嬢様、お急ぎ下さい。鍛錬は必要ですが遅刻はいけません」
「分かった」
言われた通りに急いでシャワーを浴び、制服に着替えてご飯を食べた。
うん、大丈夫。充分間に合う時間だ。
「行ってらっしゃい、気をつけてね」
「行ってらっしゃいませお嬢様、お気をつけて」
お母さんと恵美ちゃんの二人に見送られて玄関を出た。門を開けて外に出ると、見覚えのある車が停まっている。
「おはよう、加代子ちゃん」
「よう」
優作お兄さんと神が中から顔を出した。
「えっ、二人共どうしたの?」
「たまたま学校に行く時間が被ったから、ついでに送ろうかってことになってさ。加代子ちゃんもついでだから乗って」
「うわあ、いいんですか? ありがとうございます」
神と一緒に登校出来るなんて、めっちゃラッキー。
「じゃあ、行くよ」
優作お兄さんは私が車に乗り込むと、静かに車を発進させた。こうやってお兄さんも私に気を遣ってくれるのは、幼馴染ならではの特権だ。
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