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第二章
加代子の負け
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お昼休みになると、お弁当を手に女の子たちが我先にと僕の席を目指してやってくる。もちろん加代子も例にもれず、親友の琴と一緒にこちらに来ようと焦っていた。手にはさっき僕が渡しておいたマカロンの入った袋を持って。
あっ、小競り合いになっている。
加代子は僕と一緒にいることが多いので、他の女子からやっかまれ敵対視されることが多いんだ。今もそれで、女子対加代子の構図になった状態で揉めている。琴も応援しているみたいだけど、どうやら劣勢だ。
「神! 一緒にお昼食べようって言ったじゃないの!」
加代子が大声で僕に訴えた。するとみんなが避難の目で僕を見る。
ハハッ。そうなるよな、やっぱ。
「来ればいいじゃん」
「来ればって、もう! ほら、神もそう言ってるんだから通してよ!」
「ええ~? 聞こえないなあ」
彼女らが加代子に譲るわけもなく、更にヒートアップして二人を排除にかかっている。
結果、加代子は諦めるしかなくなって、自分の席へと戻って行った。ガタンと大きな音を立てて席に座り、憤まんやる方ない様子だ。
悔しそうに真っ赤になって、頬を膨らませている加代子が可愛い。僕のことで一喜一憂する加代子を見るのは、趣味が悪いかもしれないが本当に楽しいんだ。
ニヤニヤしながら見ていたら、訝しい表情でみんなが見ていることに気が付いた。慌てて弁当箱を広げて、何事も無かったように振る舞ってみる。
「さっ、食べようか」
「そうだね。うん、いただきます」
「いただきまーす。わあっ、神のお弁当、相変わらず美味しそう」
広げられた僕の弁当を見て、みんなが感嘆の声を上げた。
最近の兄さんは、パティシエ志望のくせに料理の彩りにまで興味を覚えてきたようなんだ。それで朝、母さんが弁当を作ってくれているその横で、一緒に手伝っているのをよく見かける。今日もそうだった。そして大抵そういう時は、女の子の評判がすこぶるいいのだ。
今日の僕の弁当箱の中身は、炊き込みご飯のおにぎりに、レタスで包んだグリーンピース入りのカボチャのサラダと蒸したブロッコリーのホタテ添え。ひじきの煮物にハンバーグと卵焼き、そしてプチトマトが数個。それが彩りよく盛られている。
「これって神のお兄さんも手伝っているんだよね」
「うん」
「いいよなー、そんな素敵なお兄さんがいて。うらやましい」
そう言いながらみんな、自分達も弁当を広げて食べ始める。僕も箸を持ち直して、右に倣った。
あっ、小競り合いになっている。
加代子は僕と一緒にいることが多いので、他の女子からやっかまれ敵対視されることが多いんだ。今もそれで、女子対加代子の構図になった状態で揉めている。琴も応援しているみたいだけど、どうやら劣勢だ。
「神! 一緒にお昼食べようって言ったじゃないの!」
加代子が大声で僕に訴えた。するとみんなが避難の目で僕を見る。
ハハッ。そうなるよな、やっぱ。
「来ればいいじゃん」
「来ればって、もう! ほら、神もそう言ってるんだから通してよ!」
「ええ~? 聞こえないなあ」
彼女らが加代子に譲るわけもなく、更にヒートアップして二人を排除にかかっている。
結果、加代子は諦めるしかなくなって、自分の席へと戻って行った。ガタンと大きな音を立てて席に座り、憤まんやる方ない様子だ。
悔しそうに真っ赤になって、頬を膨らませている加代子が可愛い。僕のことで一喜一憂する加代子を見るのは、趣味が悪いかもしれないが本当に楽しいんだ。
ニヤニヤしながら見ていたら、訝しい表情でみんなが見ていることに気が付いた。慌てて弁当箱を広げて、何事も無かったように振る舞ってみる。
「さっ、食べようか」
「そうだね。うん、いただきます」
「いただきまーす。わあっ、神のお弁当、相変わらず美味しそう」
広げられた僕の弁当を見て、みんなが感嘆の声を上げた。
最近の兄さんは、パティシエ志望のくせに料理の彩りにまで興味を覚えてきたようなんだ。それで朝、母さんが弁当を作ってくれているその横で、一緒に手伝っているのをよく見かける。今日もそうだった。そして大抵そういう時は、女の子の評判がすこぶるいいのだ。
今日の僕の弁当箱の中身は、炊き込みご飯のおにぎりに、レタスで包んだグリーンピース入りのカボチャのサラダと蒸したブロッコリーのホタテ添え。ひじきの煮物にハンバーグと卵焼き、そしてプチトマトが数個。それが彩りよく盛られている。
「これって神のお兄さんも手伝っているんだよね」
「うん」
「いいよなー、そんな素敵なお兄さんがいて。うらやましい」
そう言いながらみんな、自分達も弁当を広げて食べ始める。僕も箸を持ち直して、右に倣った。
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