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第二章
バニーちゃんのお披露目です2
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トイレに行くと小田がすでに着替えを終えていて、鏡で自分の姿をチェックしていた。
「優奈可愛い~」
「あ、まどか、由紀」
「女の子だね~。可愛いし、ピンクが凄く似合ってる」
「何言ってんのよ。それを言うなら由紀のが似合いそうよ」
「由紀ちゃん、自分の事全然分かってないから~。ま、とにかく着替えちゃお?」
空いてる個室にそれぞれ入って着替えにかかる。
…スースーする。
制服よりも短いスカートに、僕は心もとない感じがして気持が悪かった。
ため息を吐いていると、コンコンとノックをされる。
「由紀ちゃん、終わった?」
「あ、うん。今出る」
戸を開けて個室から出ると、着替え終わったまどかが待っていた。
「由紀ちゃん、やっぱり可愛い~」
「…それはまどかでしょ」
小田も可愛かったけど、まどかの可愛さは半端なかった。キュートな感じが強調されて、思わず見とれてしまう。
ぽかんとまどかを見つめていると照れたのか、珍しく赤くなったまどかにバシバシ叩かれてしまう。
「ヤダ、ヤダ。そんなにまじまじ見ないでよ~。由紀ちゃんに見つめられると照れちゃうよ」
「…ホントに二人とも半端なく似合うよね…。こっちが恥ずかしくなるよ」
小田がため息をこぼした。
え?何その二人って、僕も入ってる?
…小田も自分の事は分かってないんだなあ。まどかほどでは無いにしても、十分可愛いのに。
「着替え終わったー?」
梓がトイレに三人を呼びにやってきた。
「うわー、やっぱ三人とも可愛いね~」
そして、僕の方を見て、「由紀はホント半端ないな」と苦く笑っていた。
「…ハハ」
僕はそれに乾いた笑いをこぼす。梓は僕が男だと分かっているので、複雑な感じなんだろう。
もしかしたら同情してくれてるのかもしれない。
教室に戻ってみると、みんなして僕らの着替えを今か今かと待っていたらしい。特に男子は遠巻きにはしているものの、入り口の方に視線を一斉に向けていた。
そして感嘆の声を上げている。
女子も一斉に近寄って来て、耳に興味があるらしく、立ってるねーとか言いながら軽く触れたりしていた。
「似合ってるな」
佐藤が僕らの側に来て話しかけてきた。
「佐藤も似合ってるよ~。てか、格好良すぎて腹立つ」
「何だよ、それ」
まどかのからかいに佐藤は笑って答えた。
小田がその様子を見ていて、小首を傾げる。
お! 女子がやるとめっちゃ可愛い!
「まどかと佐藤君ってお似合いかも」
「ちょっと! やめてよね。ダーリンに怒られちゃう」
「え?」
「まどか、彼氏いるんだって」
「あ、そうなの?」
「俺もどっちかというと、沢村さんとお似合いだって言って欲しいな」
「さ、佐藤君…っ」
佐藤の発言にクラス中の視線が、一斉にこちらに向かうのを感じた。特に女子の刺すような視線を一身に浴びているような気がする。
怖いんですけど…。
「沢村さん可愛いから、ちょっと牽制してみた」
ニコリと目の前で無邪気に笑うイケメン…。
首絞めても良いですか?
隣の梓が手を伸ばして、僕の肩をポンポンと叩いた。
「優奈可愛い~」
「あ、まどか、由紀」
「女の子だね~。可愛いし、ピンクが凄く似合ってる」
「何言ってんのよ。それを言うなら由紀のが似合いそうよ」
「由紀ちゃん、自分の事全然分かってないから~。ま、とにかく着替えちゃお?」
空いてる個室にそれぞれ入って着替えにかかる。
…スースーする。
制服よりも短いスカートに、僕は心もとない感じがして気持が悪かった。
ため息を吐いていると、コンコンとノックをされる。
「由紀ちゃん、終わった?」
「あ、うん。今出る」
戸を開けて個室から出ると、着替え終わったまどかが待っていた。
「由紀ちゃん、やっぱり可愛い~」
「…それはまどかでしょ」
小田も可愛かったけど、まどかの可愛さは半端なかった。キュートな感じが強調されて、思わず見とれてしまう。
ぽかんとまどかを見つめていると照れたのか、珍しく赤くなったまどかにバシバシ叩かれてしまう。
「ヤダ、ヤダ。そんなにまじまじ見ないでよ~。由紀ちゃんに見つめられると照れちゃうよ」
「…ホントに二人とも半端なく似合うよね…。こっちが恥ずかしくなるよ」
小田がため息をこぼした。
え?何その二人って、僕も入ってる?
…小田も自分の事は分かってないんだなあ。まどかほどでは無いにしても、十分可愛いのに。
「着替え終わったー?」
梓がトイレに三人を呼びにやってきた。
「うわー、やっぱ三人とも可愛いね~」
そして、僕の方を見て、「由紀はホント半端ないな」と苦く笑っていた。
「…ハハ」
僕はそれに乾いた笑いをこぼす。梓は僕が男だと分かっているので、複雑な感じなんだろう。
もしかしたら同情してくれてるのかもしれない。
教室に戻ってみると、みんなして僕らの着替えを今か今かと待っていたらしい。特に男子は遠巻きにはしているものの、入り口の方に視線を一斉に向けていた。
そして感嘆の声を上げている。
女子も一斉に近寄って来て、耳に興味があるらしく、立ってるねーとか言いながら軽く触れたりしていた。
「似合ってるな」
佐藤が僕らの側に来て話しかけてきた。
「佐藤も似合ってるよ~。てか、格好良すぎて腹立つ」
「何だよ、それ」
まどかのからかいに佐藤は笑って答えた。
小田がその様子を見ていて、小首を傾げる。
お! 女子がやるとめっちゃ可愛い!
「まどかと佐藤君ってお似合いかも」
「ちょっと! やめてよね。ダーリンに怒られちゃう」
「え?」
「まどか、彼氏いるんだって」
「あ、そうなの?」
「俺もどっちかというと、沢村さんとお似合いだって言って欲しいな」
「さ、佐藤君…っ」
佐藤の発言にクラス中の視線が、一斉にこちらに向かうのを感じた。特に女子の刺すような視線を一身に浴びているような気がする。
怖いんですけど…。
「沢村さん可愛いから、ちょっと牽制してみた」
ニコリと目の前で無邪気に笑うイケメン…。
首絞めても良いですか?
隣の梓が手を伸ばして、僕の肩をポンポンと叩いた。
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