もふもふ妖は、金の守り人

らいち

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第三章

一件落着、そして…

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「姫の言葉を素直に聞いていればいいものを」

須和君の手から出てくる青白く異様に光るそれを、怯えた表情で銀の妖が凝視する。

「よ……、寄るな! 貴様、何をする気だ」

怯えて後ずさる銀の妖を追い詰めて、須和君が手を伸ばした。

「架空の記憶を植え付ける。かなり痛いけど我慢するように」
「よ、よせっ。止めろ!」

須和君の手から放たれる青い光が一層強くなり、ガシッとその手が銀の妖の頭を鷲掴みにする。
その瞬間バチバチと音が大きく響いて、その妖の体が電流でも流れたかのようにビクビクと大きく痙攣した。

「ぐわああぁぁっ!!」

悲壮な叫び声を上げた後、妖は気を失ったようにぐったりと倒れた。
須和君はその後、気を失っているもう一人の妖にも同じ術を施した後、私の所に戻って来た。

「……もうこれで、魔神を復活させようとする者は、居なくなるでしょう」
私がポツリとこぼしたその言葉に、須和君が頷く。

「はい。過ぎた力を思うように使う事は、決して良いことじゃありません。……私のこの力も一人一人にしか掛けられないものなんですが、もどかしくても、やはり過度な力を持つものでは無いのかもしれませんね」

須和君は、横たわり意識を失っている野田さんを抱き上げた。
そして彼女の記憶も消して、そっと家に帰した。



そして、何もかもが解決し、私がみつ姫だと分かったことで変わったことがある。

「どうぞ」

今、須和君は瞳を隠さず、耳も尻尾も出した可愛い格好のままで私の前に居る。
場所は、私のお家。学校帰りの夕方だ。

お母さんが留守なので、私が紅茶とお茶菓子を添えて差し出した。
あ、もちろん私の分もあるからね。


「わざわざすみません。恐縮です」

何の真似だか、須和君が正座をしてぺこりと頭を下げた。

「いい加減にしてよーっ! 何なの、その他人行儀な良い方は!」
「で、ですが姫ーっ!」
「千秋って呼んでってば!」
「そ、そうは言われましても……! カクセイシタトキトセイカクガチガウ……ッ」
「何? 何、ごちゃごちゃ言ってるの!?」
「はわわっ、い、いえ何も!」

怒ろうが睨もうが、須和君は正座したまま微動だにしない。なんだか疲れてきたよ、もう。
はあっ……。
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