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#49.okinawa 訊問
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病室の前では仲間刑事と比嘉刑事がすでに待っていた。
「ちょっとはマシな顔に戻ったな」
「どうも」
「真栄城への聴取はお前に任せる」
仲間の言葉に佐倉だけではなく、その場にいた太田、比嘉も驚いた。
「本来はあり得ない措置だ。しかし事件解決のためなら手段を選ばん」
「感謝するよ」
「ただし無理はするな。一応相手は目が覚めたばかりの重症患者だからな」
「わかりました」
佐倉はゆっくりと病室の扉を開けた。
真栄城はベッドの上に横たわったまま顔には酸素吸入のフェイスマスクを着用させられていた。成人男性が一度に4人も病室に入ってきた異様さに、看護師が少し驚きの表情を見せる。しかし警察から聴取の話は通っていたため、看護師はすぐ退室した。
「わかりますか?」
真栄城に近づき、ゆっくりと佐倉は問いかけた。目を半分開き、眼球だけを動かして佐倉の存在を確認した真栄城は「あぁ」と声を漏らした。話すのも少し苦しそうだ。
「河村杏奈が火災の際に殺された。知っていますね?」
「あぁ。刑事から聞いた」
「殺したのは誰だと思いますか?」
「・・・・・・・」
「では質問を変えます」
佐倉はジャケットの内ポケットから1枚の写真を取りだした。色あせた写真、真栄城は目を見開き驚いた表情をしている。パリでマルセル警部と吉村から貰った3億円事件実行グループの写真。
「これはあなた、これは具志堅知事・・・」
佐倉が1人1人を指差しながら真栄城に確認を取る。写真が初見の仲間や比嘉も驚きながらも口を出さず、なりゆきを見守ってくれている。
「これは桐谷、杏奈の祖父だ。そしてこれがフランスの刑事」
刑事というところで仲間の表情が固まったのが空気で伝わった。しかし止めるわけにはいかない。
「あんたに頼みたいことは1つ。誘拐犯の要求は真実の公表。このうち生きているのはあんたと具志堅だけだ。そして具志堅は公表を拒否した。あんた真実の公表が出来るか?誘拐された子供を助ける為に」
1番大切なのはまず誘拐された子供の身柄。自分の身内ではないものの、被害者である子供を助ける良心がこの男にあるか。
「私には関係ない」
やっぱりか。想定内の返答だった。
「あんた、杏奈の母親を探せと言ったな。あれはどういう意味だ」
「・・・・・・・」
「杏奈を殺したのは祖母だな」
佐倉の一言に一同がさらに驚く。真栄城の表情を見るとあながち河村修一の推測は間違っていなかったらしい。
「杏奈の祖母と母親は一緒か」
「多分・・な」
「どこだ?」
「・・・・・・・」
「どこなんだ!?」
たまらず比嘉刑事が怒鳴る。しかし真栄城は答えようとしない。
「ここだろ?」
次に佐倉はもう1枚の写真を出した。もう自信はあった。佐倉の推測ではおそらく誘拐された子供もそこにいる。
「ふっふ、ははは」
真栄城が力なく笑う。
「もう具志堅も終わりだな。小僧、お前の推測通りだ」
「3億円事件の実行犯、主犯格は具志堅知事か?」
横から仲間刑事が入ってくる。いよいよ確信に近づく。
「はは。本人は自分がリーダーと思っていただろうな。けれど踊らされていただけだ。具志堅だけじゃない、全員だ」
「誰に?」
「小僧、さっきの写真で生き残っているのは俺と具志堅だけと言ったな。お前はまだまだわかっていない」
「どういう意味だ?」
「全員、踊らされていたんだよ。その写真を撮ったやつにな」
「子供はどこにいる?」
病室を出ると真っ先に比嘉刑事が佐倉に詰め寄ってきた。しかし佐倉は答えない。代わりに仲間刑事に向き直る。
「子供は無事だ。居場所の在処にも自信がある。だが今子供を救出したところで誘拐事件が解決した、というだけで40年前のことは闇に葬られるだけだ。それにパリで起きた桐谷殺害の件も残っている」
「どうしたいんだ?」
「もう少しだけ待ってほしい。そしてあんたには調べてほしいことがある」
佐倉は1つの携帯電話を取り出した。
「何だ、これは?」
「桐谷殺しの目撃者が使用していた携帯電話だ。その契約者名義を調べてほしい」
「どこからこんなものを?」
「パリ警視庁の人間だ。しかし向こうさんも単独捜査、日本の警視庁を通して調べれば握りつぶされる恐れがある。俺に託してくれた。そして俺はあんたに託す」
「俺が握り潰すとは思わないのか?」
「そしたら俺が人を見る目が無かった。ということだ」
「ふっ。わかった。しかし時間をもらうぞ」
「頼みます」
「しかしさっきの写真、あれは何だ?」
携帯電話を受け取ると仲間は怪訝そうな顔で尋ねてきた。無理もない、あんな写真1枚じゃ何もわからないだろう。写っているのは紫色したどこにでもあるような御守りの写真だったのだから。
「ちょっとはマシな顔に戻ったな」
「どうも」
「真栄城への聴取はお前に任せる」
仲間の言葉に佐倉だけではなく、その場にいた太田、比嘉も驚いた。
「本来はあり得ない措置だ。しかし事件解決のためなら手段を選ばん」
「感謝するよ」
「ただし無理はするな。一応相手は目が覚めたばかりの重症患者だからな」
「わかりました」
佐倉はゆっくりと病室の扉を開けた。
真栄城はベッドの上に横たわったまま顔には酸素吸入のフェイスマスクを着用させられていた。成人男性が一度に4人も病室に入ってきた異様さに、看護師が少し驚きの表情を見せる。しかし警察から聴取の話は通っていたため、看護師はすぐ退室した。
「わかりますか?」
真栄城に近づき、ゆっくりと佐倉は問いかけた。目を半分開き、眼球だけを動かして佐倉の存在を確認した真栄城は「あぁ」と声を漏らした。話すのも少し苦しそうだ。
「河村杏奈が火災の際に殺された。知っていますね?」
「あぁ。刑事から聞いた」
「殺したのは誰だと思いますか?」
「・・・・・・・」
「では質問を変えます」
佐倉はジャケットの内ポケットから1枚の写真を取りだした。色あせた写真、真栄城は目を見開き驚いた表情をしている。パリでマルセル警部と吉村から貰った3億円事件実行グループの写真。
「これはあなた、これは具志堅知事・・・」
佐倉が1人1人を指差しながら真栄城に確認を取る。写真が初見の仲間や比嘉も驚きながらも口を出さず、なりゆきを見守ってくれている。
「これは桐谷、杏奈の祖父だ。そしてこれがフランスの刑事」
刑事というところで仲間の表情が固まったのが空気で伝わった。しかし止めるわけにはいかない。
「あんたに頼みたいことは1つ。誘拐犯の要求は真実の公表。このうち生きているのはあんたと具志堅だけだ。そして具志堅は公表を拒否した。あんた真実の公表が出来るか?誘拐された子供を助ける為に」
1番大切なのはまず誘拐された子供の身柄。自分の身内ではないものの、被害者である子供を助ける良心がこの男にあるか。
「私には関係ない」
やっぱりか。想定内の返答だった。
「あんた、杏奈の母親を探せと言ったな。あれはどういう意味だ」
「・・・・・・・」
「杏奈を殺したのは祖母だな」
佐倉の一言に一同がさらに驚く。真栄城の表情を見るとあながち河村修一の推測は間違っていなかったらしい。
「杏奈の祖母と母親は一緒か」
「多分・・な」
「どこだ?」
「・・・・・・・」
「どこなんだ!?」
たまらず比嘉刑事が怒鳴る。しかし真栄城は答えようとしない。
「ここだろ?」
次に佐倉はもう1枚の写真を出した。もう自信はあった。佐倉の推測ではおそらく誘拐された子供もそこにいる。
「ふっふ、ははは」
真栄城が力なく笑う。
「もう具志堅も終わりだな。小僧、お前の推測通りだ」
「3億円事件の実行犯、主犯格は具志堅知事か?」
横から仲間刑事が入ってくる。いよいよ確信に近づく。
「はは。本人は自分がリーダーと思っていただろうな。けれど踊らされていただけだ。具志堅だけじゃない、全員だ」
「誰に?」
「小僧、さっきの写真で生き残っているのは俺と具志堅だけと言ったな。お前はまだまだわかっていない」
「どういう意味だ?」
「全員、踊らされていたんだよ。その写真を撮ったやつにな」
「子供はどこにいる?」
病室を出ると真っ先に比嘉刑事が佐倉に詰め寄ってきた。しかし佐倉は答えない。代わりに仲間刑事に向き直る。
「子供は無事だ。居場所の在処にも自信がある。だが今子供を救出したところで誘拐事件が解決した、というだけで40年前のことは闇に葬られるだけだ。それにパリで起きた桐谷殺害の件も残っている」
「どうしたいんだ?」
「もう少しだけ待ってほしい。そしてあんたには調べてほしいことがある」
佐倉は1つの携帯電話を取り出した。
「何だ、これは?」
「桐谷殺しの目撃者が使用していた携帯電話だ。その契約者名義を調べてほしい」
「どこからこんなものを?」
「パリ警視庁の人間だ。しかし向こうさんも単独捜査、日本の警視庁を通して調べれば握りつぶされる恐れがある。俺に託してくれた。そして俺はあんたに託す」
「俺が握り潰すとは思わないのか?」
「そしたら俺が人を見る目が無かった。ということだ」
「ふっ。わかった。しかし時間をもらうぞ」
「頼みます」
「しかしさっきの写真、あれは何だ?」
携帯電話を受け取ると仲間は怪訝そうな顔で尋ねてきた。無理もない、あんな写真1枚じゃ何もわからないだろう。写っているのは紫色したどこにでもあるような御守りの写真だったのだから。
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