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ー学生時代ー
秘密の恋 2
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気がつけば学祭も終り、コートを羽織る季節になっていた。
地元は小高い丘になっていたので朝晩はけっこう冷えるのでお店のバックヤードもストーブが置かれるようになる。
ピアノ帰りにたまにはみんながいる時に寄るようにしていたのだけれど、いつものように同じ方向のりかちゃんと今日は帰ろうと思っていた。
「じゃーそろそろ今日は帰るかー」
バイトのチーフの裕人くんの声にみんながごそごそとコートのボタンをとめて扉に向かって歩きだした。
「あ、そうそう、ちょっとりおちゃん話あるんだけどいい?」
あきおさんが私を呼び止めた。
私はもちろん、みんながあきおさんのほうを振り返る。
「あ、はい。すこしなら。」
「店長、例の件?」
「そうそう。」
「じゃ、りおちゃん以外は帰るよーまたね、りおちゃん。」
裕人くんとあきおさんのやりとりを誰も気に止める様子もなく、みんなは帰っていった。
みんなの前で呼び止められたのでなんだろ?と思いながら足をとめ、帰っていくみんなを見送ってあきおさんのほうに振り返るとシフトカレンダーを持ったあきおさんが真後ろにきていた。
勢いよく振り返ったのであきおさんにぶつかりそうになった。
「うわっ・・・ごめんなさい。」
慌てて一歩さがるとあきおさんは一度外に出てキョロキョロしてから扉を閉め、鍵をかけた。
「いや、ごめんね、ひきとめて。」
あれ?鍵かけた?
・・・ということは?
と思ったのだけど、あきおさんは事務的に話しをはじめたのであわてて向きなおした。
「いえ。何かありました?」
「ふふ、もういつもどおりでいいよ。ちょっとお願いがあってね。」
「なに?」
とは言ったものの、あきおさんはシフトカレンダーを手にしていたので何となくは察しがついた。
「あのね、ちょっと人手がたりなくて。年末まで入れる日があったらきてもらえないかな?裕人がりおちゃんに頼もうって、うるさいからさ。」
そっか、あきおさん的には微妙なんだろなと言い方で気がついてしまった。
「あきおさんが私がきても平気なら、いける日に入ってもいいけど。」
ちょうど年末くらいはバイトをしようと思っていたし、常に一緒にいるわけじゃないからかまわないかなと思った。
「いいの?ボクはどっちかというときてほしい。大間にも了解はとってあるから。」
あら、いいんだ。
意識しないようにすれば、大丈夫よね?
「じゃあ、カレンダー確認してこれる日にマークいれてくれる?ちょっと店のほうチェックしてくるから。」
うれしそうな顔のあきおさんはシフトカレンダーを私に渡してからお店のほうに行った。
カレンダーをみると確かに週2くらい人がたりてないところがあった。
スケジュール帳を確認するとうまい具合にそういう日はあいている。冬休みならフルでも入れるし、と入れるだけマークをつけた。
スケジュール帳にも転記をしているとあきおさんが戻ってきた。
あたたかいお茶をいれてくれたのでいただいて、コップを洗っているとあきおさんに後ろから抱きしめられた。
「りお・・・」
後ろから抱きしめられ、頭をスリスリするあきおさん。
回された腕に手を置くとあきおさんが言った。
「ほんとは入ってほしくない日もあるねんけど。」
「えっ?」
なんで??
あきおさんが私を抱きしめる腕がさらにぎゅっと私を抱きしめた。
「あいつ・・・たぶん・・・」
ん?
「いや、なんでもない。りお・・・」
くるりと向きをかえられて唇を重ねる。
あきおさんは私の下唇を食み、口内に舌を入れ、絡ませてきた。
それに私ももずいぶん慣れてきて応じながらあきおさんの身体に腕をまわす。
あきおさんの右手がコートの中にしのびこんできたのだけれど、今日はすでに遅い時間になっていたので私は腕をほどいて軽くあきおさんの胸をおした。
「あきおさん、今日はもう時間遅いから。」
あきおさんは我に帰って手をひっこめた。
「ごめん、そうやった。」
私はさっと乱れた髪をなおしてそっと扉の鍵をあけた。
「・・・もう帰らないと。」
ドアノブに手をかけるとあきおさんは鍵を取り出して一緒に外にでた。
「さすがに遅くなってるし、送ろうか?」
あきおさんはそう言ってくれたけど、お店の前の角に行くと2ブロックむこうから父親が歩いて来るのがみえた。
さすがに遅くなってるから様子を見にでてきたのだろう。
「遅いから父が心配して出てきたみたいやし、大丈夫。ありがとう。」
「そっか、じゃあとりあえず来週またね。」
「うん、また。」
父親があまり近くに来てしまわないように軽く手をあげてから父親のところまで小走りでいき、帰宅した。
ギリギリセーフ💦💦
あんまり遅くならないよう気をつけなくちゃ。
地元は小高い丘になっていたので朝晩はけっこう冷えるのでお店のバックヤードもストーブが置かれるようになる。
ピアノ帰りにたまにはみんながいる時に寄るようにしていたのだけれど、いつものように同じ方向のりかちゃんと今日は帰ろうと思っていた。
「じゃーそろそろ今日は帰るかー」
バイトのチーフの裕人くんの声にみんながごそごそとコートのボタンをとめて扉に向かって歩きだした。
「あ、そうそう、ちょっとりおちゃん話あるんだけどいい?」
あきおさんが私を呼び止めた。
私はもちろん、みんながあきおさんのほうを振り返る。
「あ、はい。すこしなら。」
「店長、例の件?」
「そうそう。」
「じゃ、りおちゃん以外は帰るよーまたね、りおちゃん。」
裕人くんとあきおさんのやりとりを誰も気に止める様子もなく、みんなは帰っていった。
みんなの前で呼び止められたのでなんだろ?と思いながら足をとめ、帰っていくみんなを見送ってあきおさんのほうに振り返るとシフトカレンダーを持ったあきおさんが真後ろにきていた。
勢いよく振り返ったのであきおさんにぶつかりそうになった。
「うわっ・・・ごめんなさい。」
慌てて一歩さがるとあきおさんは一度外に出てキョロキョロしてから扉を閉め、鍵をかけた。
「いや、ごめんね、ひきとめて。」
あれ?鍵かけた?
・・・ということは?
と思ったのだけど、あきおさんは事務的に話しをはじめたのであわてて向きなおした。
「いえ。何かありました?」
「ふふ、もういつもどおりでいいよ。ちょっとお願いがあってね。」
「なに?」
とは言ったものの、あきおさんはシフトカレンダーを手にしていたので何となくは察しがついた。
「あのね、ちょっと人手がたりなくて。年末まで入れる日があったらきてもらえないかな?裕人がりおちゃんに頼もうって、うるさいからさ。」
そっか、あきおさん的には微妙なんだろなと言い方で気がついてしまった。
「あきおさんが私がきても平気なら、いける日に入ってもいいけど。」
ちょうど年末くらいはバイトをしようと思っていたし、常に一緒にいるわけじゃないからかまわないかなと思った。
「いいの?ボクはどっちかというときてほしい。大間にも了解はとってあるから。」
あら、いいんだ。
意識しないようにすれば、大丈夫よね?
「じゃあ、カレンダー確認してこれる日にマークいれてくれる?ちょっと店のほうチェックしてくるから。」
うれしそうな顔のあきおさんはシフトカレンダーを私に渡してからお店のほうに行った。
カレンダーをみると確かに週2くらい人がたりてないところがあった。
スケジュール帳を確認するとうまい具合にそういう日はあいている。冬休みならフルでも入れるし、と入れるだけマークをつけた。
スケジュール帳にも転記をしているとあきおさんが戻ってきた。
あたたかいお茶をいれてくれたのでいただいて、コップを洗っているとあきおさんに後ろから抱きしめられた。
「りお・・・」
後ろから抱きしめられ、頭をスリスリするあきおさん。
回された腕に手を置くとあきおさんが言った。
「ほんとは入ってほしくない日もあるねんけど。」
「えっ?」
なんで??
あきおさんが私を抱きしめる腕がさらにぎゅっと私を抱きしめた。
「あいつ・・・たぶん・・・」
ん?
「いや、なんでもない。りお・・・」
くるりと向きをかえられて唇を重ねる。
あきおさんは私の下唇を食み、口内に舌を入れ、絡ませてきた。
それに私ももずいぶん慣れてきて応じながらあきおさんの身体に腕をまわす。
あきおさんの右手がコートの中にしのびこんできたのだけれど、今日はすでに遅い時間になっていたので私は腕をほどいて軽くあきおさんの胸をおした。
「あきおさん、今日はもう時間遅いから。」
あきおさんは我に帰って手をひっこめた。
「ごめん、そうやった。」
私はさっと乱れた髪をなおしてそっと扉の鍵をあけた。
「・・・もう帰らないと。」
ドアノブに手をかけるとあきおさんは鍵を取り出して一緒に外にでた。
「さすがに遅くなってるし、送ろうか?」
あきおさんはそう言ってくれたけど、お店の前の角に行くと2ブロックむこうから父親が歩いて来るのがみえた。
さすがに遅くなってるから様子を見にでてきたのだろう。
「遅いから父が心配して出てきたみたいやし、大丈夫。ありがとう。」
「そっか、じゃあとりあえず来週またね。」
「うん、また。」
父親があまり近くに来てしまわないように軽く手をあげてから父親のところまで小走りでいき、帰宅した。
ギリギリセーフ💦💦
あんまり遅くならないよう気をつけなくちゃ。
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