《R18》 想い出だったはずなのに 【完結】

神野ひなた

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社会人になってから。

大人なつきあい? 7

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ー side Akio ー

今年もGWまでは新入のバイトの指導だったりで忙しくなかなか休みもなかった。莉緒菜も会社勤めは大変そうでなかなか店にも顔を出さない。
会いたくても家に行くわけにもいかないし、お母さんがお店にきているのをみかけても挨拶はするけれど、莉緒菜のことを聞くわけにもいかず、会いたくてたまらなかった。

大間もそれには気づいていてGW中に店に来た時に言われた。
「お前さー、GW終わったら土日で休みとっていいよ。かわりに出てやるから。りおちゃんの予定聞いていけるときに急でもかまわんから。」

「え?そんなんいいんか?」

「そりゃ、俺かって嫁さんの機嫌取りにときどき土日休んでるで?彼女かって今土日休みやろ?」

「ああ。こんど会ったら聞いてみるわ。」

「最近あってへんのか?」

「忙しいんか、店に顔だしてないみたいやし。」

「まぁ、新入社員は大変やな。」

でも土日って・・・泊まりでなんていけるんかな。
ダメ元で聞いてみるか・・・・
いけたらゆっくり過ごせるもんなぁ。。。

なんとなく家でのんびりとしか浮かんでこなかった。
最近どこにも行っていなかったから・・・・

来ないなぁと思っていたら来るものらしく、ピアノ帰りに久しぶりに莉緒菜がやってきた。
もしかして・・・・と思ってはやめにレジをひとつ締め、お客さんもはやめにはけていたので定時でお店を閉めたためバイトの子たちも早く帰れるとうれしそうに帰っていった。

思い切って週末の予定を聞いたら空いてるらしい。
泊まれるかどうかは明日また寄って返事をくれると言ってくれた。
よしっ、どうするか少しプランを考えてみるか・・・

つきあって1年を過ぎ、まともなデートをしていないことに対して気にはしていたが、仕方ないと思っていた。
またこんなところでシていることにも多少気にはなっていたが、止められない思いにまかせていた。
罪悪感がなかったわけではないが・・・・
その日も久しぶりだったのでシてもらった上に電話がかかっている中でも莉緒菜もやめることなく続けていた。電話中だというのに莉緒菜が仕掛けてくることに興奮してしまった。
あかんなぁ、と思う気持ちも快楽に負けている自分がいた。

次の日、泊まりがOKだという返事をもらえた。
週末はこれぞデートってかんじのデートをしようかと思った。

大間に連絡すると神戸にでも行って来たら?と言われた。
大間が奥さんとよく行くランチのおいしい店に前に連れて行ってもらったのを思い出したので店の名前と電話番号を聞いて控えた。
ゆっくり遊んで夕方に家に帰ればいいかと思っていたのだけれど、
神戸につくとすぐ帰るのはもったいないような気がしたので昔から親父が利用していて僕も何度か泊まった老舗ともいえるKホテルに泊まれないかと思い立った。
お茶してから外に出て電話帳を調べるとすぐに電話番号がわかったので電話をしてみると支配人は以前と同じ人がまだしていて、僕のことも覚えていてくれていた。
事情を話して彼女と1泊したいというとジュニアスイートの部屋があいているという。
ほとんどどこにも連れて行ってあげられていないし、これくらいの贅沢はしてもいいかとお願いをした。せっかくだから夕方まで神戸を楽しもうとメリケンパークに行き、遊覧船に乗り、モザイクを散策してたっぷりとデートをしてからホテルに向かった。

親父にバレるかもしれないけれど、まぁ、そのときはちゃんと話そう。
そうなったら莉緒菜のことを話してもいいだろう。
沙耶が出ていってもう1年以上たっている。訴訟になってしまったのは想定外だったが・・・

ホテルに着くと莉緒菜はめずらしそうにキョロキョロしていた。
チェックインの手続きをしていると支配人がやってきて声をかけられた。

「前田さま、ご無沙汰しております。」

以前会ってからだいぶたっていると思うが、見た感じちょっと老けただけにしかみえない支配人。

「章夫さま、今日は・・・彼女さまとでよろしかったですよね?」
彼は莉緒菜のほうをチラリとみて言った。

「ああ、はいそうです。」

「かしこまりました。こちらからは特におじゃましないようにさせていただきます。ご用がありましたらお呼びつけください。夜のお食事はどうされますか?」

「部屋についてから連絡してもいいですか?彼女の希望も聞きたいので。」

「もちろんです。またお食事の際には顔をださせていただきますので。」

「わかりました。お気遣いありがとうございます。あと、食事の間に部屋に濃いピンクのバラの花をバスルームに置いといてもらえますか?」

「はい、担当に持たせます。花びらだけにしておきましょうか?」

支配人は僕の意図を理解してくれたようだった。

「お願いします。本数はおまかせします。」

「わかりました。ではお食事のときにまた。」

「じゃああとで食事の件は連絡します。」

鍵を受け取り、莉緒菜と部屋に向かう。
荷物はクロークのボーイが部屋まで持ってついてきてくれたが、支配人との話を聞いていたようで部屋の前で僕に渡してくれた。
普段は部屋の中まではいってクローゼットに置くまでが仕事なのだけど。

気の利いたやり方をしてくれたのでさっとチップを渡した。
本来は必要ないのだけれど、気を利かしてくれているのでサービスしておこうと思ったのだ。

莉緒菜はあまり慣れていないようで僕の行動をみてびっくりしているようだったが、気にせず部屋の中をチェックしてまわった。
ジュニアスイートだから部屋自体はそんなに広くはない。

でも、その値段は莉緒菜でも想像はつくのだろう。
さすがに声をかけてきた(笑)

「あの・・・・・あきおさん・・・・」

「ん?どした?」

「あの・・・・このお部屋・・・・」

「うん、さっき電話してみたらあいてるって言ってたからせっかくだし、なかなかデートらしいデートもできないからいいかなって思って。」

「あの・・・・・」

ああ、莉緒菜はきちんとしているから少しでも費用を負担した方がいいと思っているのか。
僕持ちにするから気にするなと言って唇を重ねた。

いつも気持ちのままに抱いてしまっているけれど、今日は大切に彼女を抱こうと思った。

僕の宝物なのだから・・・・・






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