ハラスメントオーバー

なたり

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昇華

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(こんなの知らねぇ。こんなに気持ち良いなんてあり得ねぇ。)


もう顔がとろとろに蕩けていることにも気づかずになんとか虚勢を張る。

「あぁッ……!?」

しかし、再び奥まで長いモノを挿入されて呆気なく射精してしまった。


「何回目?堪え性無ぇな」

そう言われてふと気づく。
矢弘はまだイってない。俺だけこんな格好で全部見られてて。


「つかお前、こっちでイけるって、多分才能あるよ」



悪戯に腰を動かしながら言われて、プライドが崩れ落ちる音がした。
チンコ突っ込まれてイくなんて、男として終わりだ。


俺の負けだ。



「……これ外せよ」
「ベルト痛くなってきた?」
「さっさと外せっつってんだよ」

縛らなくても俺を抑え付けるなんて楽勝だとでも思っているのか、矢弘は手早く拘束を解いた。

「っ……ん、ぁぁ……」

両手をソファにつき腰を引く。
中のモノが抜けると、矢弘に向き合ってその太ももの上に乗り掛かった。



「……いいか、俺はお前に強姦されたワケじゃねぇ。お前に体を許したんだ」



俺は、絶対認めない。


何度か瞬きを繰り返した後、矢弘は目を丸くした。
それに気を良くして弘通は口角を上げる。

「ただ俺だけ何回もイってんのは癪に触る……」

矢弘のペニスに目をやって、弘通は思わず絶句した。


何だコレ……
入ってきてる時も結構長ぇなと思ったけどこんな、赤黒くてズル剥けで太くてビキビキだなんて。
マジで悪魔じゃねぇか。なんつー禍々しいモンを持ってやがる。

「か、ら、今度は俺の番だから」

こんなモノが自分の尻の中に入ってたなんて信じられない。


「へぇ……どうしてくれんの?」
「だから……、」

その悪魔をギュッと握る。
熱い。涼しい顔してガン勃ちさせやがって……

幹をゆっくり上下に扱く。人の触んのなんて初めてだぞ……!
弘通は思わず見入っていた。亀頭を撫でるとビク、と震えるその逞しいモノを舐めるように観察する。


「そんなんじゃイけねぇよ」


矢弘の声で我に帰る。
弘通はまた変な気分になっていた。
ダメだ、酔ってるからいつもの自分じゃない。もし酔ってなかったら俺どうしてた?
そしたら、こんなことにはなってなかっただろうな。

それでも弘通はあの快感を覚えてしまった。


中が疼く。

「お前、死ぬ程エロい顔してるけど、何考えてんの?」
「は……?何も考えてねぇよ」

「……どうやったらイかせられると思う?」

コイツの掌で転がされんのは御免だ。
あの歯形をつけた日と同じだと分かっていた。

それでも弘通は腰を浮かせた。


矢弘が挑発的に笑う事が、弘通の免罪符となった。


「お前は、動くんじゃねぇぞ」

悪魔をアナルに押し付けてそう言った時、弘通はいい事を思いついた。
さっきまで自分を縛り付けていた矢弘のベルトを手に取る。

「抵抗しない方が身の為だぞ」


舌なめずりをした弘通が、矢弘には淫魔に見えた。
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