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第9話 月天宮の床下から。MERY Xmas from St. Santa Claus
しおりを挟む24日に足袋を梁にかけておくとサンタクロース、ってゆう海をこえ、そのまた向こうの砂漠をこえ、氷山をこえ、さらに奥に進んだ先の雪深き国の人が贈り物を届けてくれる。
オレを絶対必要としてくれるものをお願いしたけど、それは妖精さんでも小動物でもなくて、なんとこんなに近くにいて知らないだけで...。
いや、必要としてくれてるかどうかはわからないけど、特別には思ってくれてる。
たぶん。
いや、そうだから!
なんて、ちょっと自惚れてみる。
「天慶さま、贈り物っていいですね!オレも天慶さまになにか贈り物を..。」
また変なことをいいだした颯太。
なにをいっているんだか。
「はっ?おまえなー。オレのところに送られてきた貢ぎ物をどんどん売りさばいてるお前が?オレに?」
オレがなんでも与えてやってるとゆうのにこいつはまったくわかっちゃいない。
「そ、それはそうだけどっ。」
「別にいい。」
欲しいものは自分で手に入れる。
誰かからの贈り物なんか気にしていちいちまっていられるものかっ。
「ぷーっ。オレだってなにかビックリするようなものを贈ってみたい」ぴえん
イジけて俯く様子が可愛い。
こいつの贈り物などたかがしれてる。
贈り物をもらうより、颯太のやることなすこと見てる方がよっぽどおもしろい。
くしゅんっ
「くすっ。冷えてきたな」
京の都の冬は寒い。
外には空からの贈り物。雪が降ってきて、朝には辺り一面白で覆い尽くされるに違いない。
「あっあのっ」
華奢な颯太をお姫様抱っこで抱えると帳台へ横たえる天慶さま。
なにを考えているかはナゾだがこいつはやっぱりおもしろいやつで...。
「ひゃっ!んっ」
こいつの温もりが伝わったところから幸福感が広がっていく。
「も、やっ」
もっと温もりを感じたくて。
襟をわって、直に肌のぬくもりを。
「あっやめっっ」
かぁああああああああぁぁぁ
さらに熱気をおびてくる、体の線をゆっくりなぞって下の方に降りていく、と。
「こっちの方がよっぽど...」
そう感謝の気持ちがあるのならしっかりオレの愛をうけとめろ。
「ふっ。あっんっ」
「んーっっ。」
吐く息が白く甘く。
冬の澄んだ空気にそこだけがせつなく熱くて。
「だ、だめっ。そこ。」
「だめじゃないくせに。」
汗ばむ肌をもっと熱くしたくて、白い息を閉じ込めてしまおう。
「んんっ」
はぁはぁ
唇を重ねると溶け合う息と絡み合う体が思考回路を狂わせていく。
じゅわわわん。
閉じ込められた吐息に反してせつない想いが...
溶かされて流れでて溢れてきちゃうから。
「天慶さまああぁんっ!」
はぁはぁ
聖なる夜に沈んでいって...。
今年ももうあと少し。
来年も、その次もずっとずっと...。
一緒に居られたら...。
特別な人と特別な時間を共有できたらいいですね。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
「迅さん、月天宮って広くて迷子になったけど颯太兄ちゃんの声がしてたからいってみたら」
「なるほど!颯太の大盤振る舞いはそうゆうことか」
月天宮の床下で見つけた、とゆう星の形をしたとびきり甘いお菓子をほうばりながらにこにこと笑顔で話す子供たち。
「オレも颯太兄ちゃんを見習って大きな金袋を見つけるぞ!」
「おー!がんばれ!」
ぎゃはははは!
...月天宮の床下はかなりスペースがありそうなのでもしかしたらちびっこがもぐりこんでるかもしれません。気をつけましょう!
もうひとつ、みつけた紙には
「MERY CHRISTMAS
from St. Santa Claus」
なんて読むのかはわかりませんが、大事に持っていればきっときっと...。
この子達は幸せになれるのでは?
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退会済ユーザのコメントです
なごみさん贈り物楽しみにしててください。
クリスマスまでにはきっと。
いつも応援ありがとうございます。