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第0章 プロローグ
第2話 女神様と祈り
しおりを挟む・・・・ん・・・
・・・なんだ・・何か聞こえる・・・
・・・・女性の声か?・・・・
「・・・・・こんな事をあなた達に頼むのは神としていけない事なのかもしれませんが、このままではこの世界のバランスが崩れてしまいます。」
・・・・誰かと・・・・話してるのか?・・
「・・・・・ええ、あなた達だけが頼りです。・・・・・
お礼を言われる事は何もしていません。不甲斐ない私を許してください。・・・・もう時間のようですね・・・体に気をつけて・・・どうかこの世界をお願いします」
・・・・・・この世界?・・・
「・・・・無事に向こうの世界についたようですね。神が祈るのはおかしいかもしれませんが・・・どうかあの子達の進む未来に幸多からんことを」
「・・・・・神?・・・・」
「・・・・・えっ?・・・あなたは・・・」
ここでようやく意識がはっきりとしてきた。だが、頭が何故かズキズキと痛む
頭を押さえて上半身を起こした盤は周りを見渡した
「ここは・・・・どこなんだ?」
そこは、何もない真っ白な空間。
なんで俺はこんなところにいるんだ?さっきまで母校の中学校の教室にいたはず・・・それで光に包まれて・・・
「あの、大丈夫ですか?」
意識を失う前の事を思い出そうする俺に誰かが声を掛けてきた。振り返るとそこには、今迄こんなに綺麗な人にはあった事がないと自信を持って言えるほどの美人さんがいる
「あ、いや、えーと・・・・・はい、大丈夫です」
あまりに突然の事に痛みも忘れそう答える
俺の返答に少し安心した様子で美人さんは、再び話しかけてきた
「あの、なぜあなたはここにいるのですか?」
「なぜと言われても、俺は夕陽ちゃんを探して教室に行って、それから変な模様の光に包まれて・・・」
「夕陽ちゃん?もしかして芦屋 夕陽さんの事ですか?」
芦屋・・・・夕陽!
「もしかして夕陽の居場所しってるんですか!どこ、どこにいるんですか!」
美人さんからでた夕陽のフルネームに反応してつい肩を掴んで迫ってしまう
「あ、あの、顔、顔が近いです!」
顔?そう言われてハッとする。俺と美人さんの顔の距離があと10cmぐらいしかなかったからだ
「あっ、す、すいません。夕陽の名前が出たもんで興奮してしまって」
「い、いえ、大丈夫ですから」
肩を掴んでいた手を離すと美人さんはそう言いながらも俺から少し距離をとった
恥ずかしかったのか少し顔が赤い。
「えーと、・・・・ま、まずは自己紹介を、私は異世界イースフィアを管理している女神です。名前も世界の名と同じイースフィアと言います」
・・・・・はっ?今この美人さん自分の事女神って名乗らなかったか?異世界ってどういうことだ?
それに・・・
「女神様かぁ、道理で美人だと思った」
「あ、あの美人なんて言われると恥ずかしいですけど・・・」
・・・・やばい、頭の中で考えていたつもりが口にしていたらしい。美人さんいや、女神様の顔がトマトみたいになってるよ
女神様は赤くなった顔を見られたくないのか明後日の方向を見ながら俺に自己紹介を促してきた
「あの、出来ればお名前をお聞きしたいのですが。あ、あと私の顔は見ない様にお願いします」
「すいません悪気があったわけじゃないんです。ほんと、美人さんだなぁて頭の中で考えていたんですけど口に出してしまっていたみたいで」
「も、もういいですから!自己紹介してください!」
なんとか取り繕うとしたのだが、逆に赤い顔で睨まれながら言われてしまった
こ、怖い、美人が怒ると迫力あるなと少し場違いな事を考えながら自己紹介をする
「す、すいません。えーと、俺は、三矢 盤と言います。」
「三矢 ・・・盤さん、ああ、あなたが夕陽さんの言っていた『盤兄ちゃん』さんですか。・・・あの、それで盤さん率直に聞きますけどなぜここにいるんですか?」
「なぜ、と言われましても・・さっきも言いましたが中学校の教室でなんかよくわからない光に包まれて気づいたらここにいたという感じなんですけど」
それを聞いて女神様は考え込み始める。だが、俺にはそんな事より、さっきこの女神様の口から出た夕陽の名前の方が気になっていた
「あの、さっき夕陽の名前を知ってたみたいですけどここに夕陽は来たんですよね?」
「夕陽さんですか?はい、来られました。夕陽さんは私の世界イースフィアに勇者として召喚されましたので。私が勇者としてやっていくためのスキルを授けて、向こうの世界に送りました」
「いや、送りましたって、こんな無理なやり方でですか?そんなの夕陽だって納得しなかったでしょ!?」
「確かに夕陽さん達は、ここに来た当初は戸惑っていましたが勇者召喚と知るとノリノリでした。」
ノリノリって・・・・でも夕陽ならありえる。あいつは、3年前会った時もその手の小説とか結構読んでた気がするからな
「それより盤さん、あなたは中学校の教室で光に包まれたと言っていましたよね?」
「はい、そうですけど。あの光ってなんだったんです?」
「盤さん、その変な模様の光はおそらく召喚陣です」
「召喚陣?じゃあ俺も勇者として召喚されるんですか?」
勇者として召喚されるのは嫌だがそこには夕陽もいるだろう。見つけたら無理矢理にでも連れて帰ろう・・・殴られるかもしれないけど
「いえ、あなたは勇者召喚されていません。あなたのステータスには勇者という称号がありませんから」
へっ?勇者じゃないの?
「あの、それって?」
「あなたのステータスには『勇者』の称号がありません。代わりに『召喚に巻き込まれた者』とあります。あなたはおそらく、夕陽さん達の勇者召喚に巻き込まれたのです」
「巻き込まれたって・・・でも勇者召喚じゃなければなんで俺は召喚されたんですか?」
「それは・・・わかりません」
「いや、わからないと言われても女神様なんですよね?・・・・じゃあ、あなたが夕陽を異世界に送ったと言っていましたが俺も同じ場所に送ってもらうことはできますか?あと、出来ればそれが可能な場合夕陽とその友達を連れて元の世界にかえりたいんですけど」
そう言うと女神は悲しそうな顔をして俺に告げた
「・・・・それは、出来ません」
「なぜですか?」
「夕陽さん達の時は、向こうの世界からの召喚要請を指標として送りました。ですが、その要請も夕陽さん達を送った事でなくなってしまいました。ですから盤さんを夕陽さん達と同じ場所に送る事は出来ないのです」
「そんな・・・で、でもあなたは女神なんですよね?それならなんとか出来るんじゃないですか?」
「すいません、出来ないんです。今私は世界に干渉する力がかなり弱くなっていますから」
力が弱まる?
「弱くなっているってどういう事です?」
「実は、今イースフィアでは世界のバランスが崩れかけているのです。魔王と魔王の手によって」
魔王かいよいよ異世界っぽいな。それより魔王と魔王って?
「イースフィアには魔王が二人いるのですか?」
「違います。正しく言うなら魔族の王で魔王、そして魔物の王で魔王なのです。」
「はぁ、それでなんで力が弱まるんです?神なら魔族の王だろうが魔物の王だろうと神罰的なやつでなんとかできるんじゃないんですか?」
「神の力とは、その世界の者達の信仰によって強弱がつくのです。魔王達は侵略により私を信仰する者を次々殺して信仰を弱めています。今の弱まった私の力では盤さんを特定の場所に送る事も出来ません」
「そう、ですか・・・。あの、場所の指定なしだったら俺をそのイースフィアっていう世界に送る事は出来ますか?」
「場所の指定なしだったら送る事は可能です。でも、その場合どこに送られるかは分かりませんよ?」
「それでも構いません。俺をイースフィアに送ってください。夕陽ちゃん達を連れて帰りたいので」
俺がそう言うと女神様は泣きそうになりながら言う
「すいません、私の力が弱まっている以上あなた達を元の世界に帰す事もできないのです」
「いや、泣かれると困るんですけど。う~ん、じゃあ魔王達を倒して信仰を取り戻せばなんとかなりますか?」
「そうですね、それですと大丈夫だと思いますけど・・・・まさか、盤さん魔王を倒す気ですか?」
「そりゃ、それしか夕陽ちゃん達を連れて帰る方法がないんだったらそうするしかないでしょ。」
それを聞いて女神はポカンとしている。美人はどんな表情でも美人だな、なんて馬鹿な事を考えていると女神様は慌てだした
「そ、そんなの無理ですよ。夕陽さん達には魔王達を倒す為のスキルをお渡ししましたし、彼女達は少なからず戦う術を知っていた者達ですよ。盤さんあなたはどうなんですか?何か戦う術はお持ちなんですか?
「戦う術?そんなのありません。あえて言うなら、気合ですかね」
また女神様はポカンとしている。なんかこんなすぐ同じ顔を見るとさっきと違って少しマヌケに見えるな
「き、気合ってそれは心構えです!イースフィアの魔物は気合で何とか出来るほど甘くないんですよ!」
「それでも行くんです。夕陽ちゃん達の方が強いかもしれませけど一応兄と呼ばれてますから、そんな俺が魔物が強いぐらいで逃げ出せないですよ」
「どうしてもですか?」
「どうしてもです」
「絶対?」
「絶対です」
俺は、絶対に譲らないといった顔で女神様と顔をつきあわせる
数瞬の後折れたのは女神様だった。女神様は溜息を吐きながら俺に右手を向けた
「盤さんの思いの強さはわかりました。ですが、やはりそのままではあなたはイースフィアに行ってすぐに死んでしまうでしょう。そうなると、私は自分を一生責め続ける事になります。ですから、盤さんにスキルを授けます」
「えっ?くれるんですか?」
「じゃあ、あなたはどうやって魔物と戦うつもりだったのですか?」
「そりゃもちろん素手で」
「無理です、常識で考えてください。」
俺が当然だろといった感じで答えると女神様は冷たくそう言いながら睨んできた
「ですが、先程も言いましたが私の力は弱まっています。夕陽さん達の時はあらかじめ時間をかけてスキルを先に作っておいたのですが、盤さんは想定外ですので基本スキルの中から『異世界共通語』、『鑑定』のみ授けます。そしてもう1つこれを持ってください。」
そう言ってどこから取り出したかはわからないが小さなガラス玉を渡してきた
「なんですこれ?」
「これは昔、ある神が作ったスキル玉と呼ばれる物です。
これを持ち念ずるとあなたの素質に合ったスキルが1つ生み出されあなたのスキルとなります」
「へぇ、そんなのもあるんですね」
「ですが、このスキル玉からは何が生まれか分かりません。強力な魔法かもしれませんし、剣術などのありふれた物かもしれません。全ては盤さんの素質次第です」
俺の素質か・・・
「念じればいいんですよね?」
「はい」
そう言われ俺はスキル玉を右手で持つと念じ始めた
『とにかく、ありふれたスキルでもいい。あっちの世界で役に立つスキルであってくれ』
俺がそう念じるとスキル玉は淡い光を放ち始め、次第にその光はスキル玉から離れ空中を数秒ほどプカプカと浮くと俺の胸のあたりに吸い込まれていった
「これで俺にもう1つスキルが宿ったんですよね?」
「はい、何かは分かりませんが無事に宿ったようです。それでは盤さんこれを」
女神様はそう言って俺に肩掛けカバンを差し出してきた
「これは?」
「これは魔法のカバンです。本来なら盤さんにも無限収納のスキルを差し上げたいのですが夕陽さん達の分しか作ってませんでしたのでこれしかありません。このカバンは、中に1トンぐらいまでなら入れる事が出来ます。既にこの中に盤さんが向こうで最低限必要な物などは入れておきました。イースフィアの一般的な服も入っていますので向こうについたら着替えるといいでしょう」
「ありがとうございます。有難く使わしてもらいます」
俺は女神様からカバンを貰い肩にかける
「これで渡せる物は全部です。あと、向こうに着いたらご自分のステータスを確認しておいてください、情報を知らないという事はそれだけであるゆる場面で不利に働きますから。さて、それでは盤さんをイースフィアに送りたいと思います。準備はよろしいですか?」
「はい、お願いします。短い間でしたけどお世話になりました。」
「いえ、礼を言われるようなことはありません。逆に不甲斐ない私を許してください。」
「そんな、これだけしてもらって許すも何もないですよ。」
「そう言って貰えると助かります。それではいきます、盤さんお気をつけて」
そう言うと女神様は両手を祈るように組み合わせた
俺の足元に召喚陣が浮かぶ
「じゃ、行ってきます」
最後に女神様にそう言い残して俺は異世界イースフィアに旅だった・・・・
◇
盤が旅だった後・・・
「・・・・・・・どうやら盤さんもあちらの世界に無事着いたようですね。しかし、ここは・・・・どこに送れるかはわからないとはいえまさかこんなところとは」
場所の指定は出来ないまでも出来るだけ夕陽さん達の近くに送ろうと思ったのですが・・・
イースフィアは再び祈るように両手を組み合わせ祈る
「盤さん不甲斐ない私を許してください。そしてどうか盤さんの進む未来にも幸多からんことを」
イースフィアの祈りの言葉を聞く者は誰もいない
だが、女神は祈り続ける
自分が送った5人の勇者と1人の青年の事を思って・・・
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ここまで読んで頂きありがとうございます
未だに話末コメントの書き方がわからないので本編の中に入れされて頂きました
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