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第16話 料理を食べたい!
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いや、なんだろう。料理の凄さに興奮した勢いで話せたさっきと違い、腰を下ろしてしまうと気まずさがぶり返してきた。
気にしてるの俺だけってことはないだろうし、さすがにその場をなんとかしてくれても、裸同士で風呂に入れば誰だって気にするだろうことはわかる。
こんな山に住むオークの論理だったから納得してくれたように装ってくれただけだろうし。
あーあ、どうしようこれから。
食事の味がわからない。
「食べないの? リュウヤ。あれ、着替えちゃったんだ。せっかくお揃いだったのに」
「ん? ああ。ティシュラさんたちが作ってくれたんだ。制服は多分洗ってくれるんだと思う。目立つからってさ。そういや河原も服変わってるな」
「うん。着心地は違うけど悪くないかなって」
「いいんじゃないか? 似合ってると思うぞ」
「そ、そうかな?」
「ああ」
河原は俺の言葉に、小皿に分けた料理を見て俯いてしまった。
あ、早速変なこと言ったな俺。
女子の服装は好きな相手に見せるためのもので、他のやつから見られたいわけじゃないって何かで見た気がする。
でも、わざわざ似合ってないっていうのも変だしな。これから気をつけよう。
「もー! お揃いだったのにー! はーあ。今度はティシュラちゃんにお願いして作ってもらお! いや、もうあるはず」
「え、ちょっとフェイラさん!? なにしてるの?」
「何って、着替えてるんだよ?」
「は?」
「ちょ、溝口あっち向いてて! フェイラさん。溝口の前だよ?」
何してんだこの女神。
俺はまた何か見えそうになったタイミングで慌ててそっぽを向く。
食事の味は相変わらずわからない。わかるわけない。
「リュウヤに見られても恥ずかしくないよ? むしろ、見せるための体だもん」
「女の子でしょ? だったらほいほい見せないの!」
「えー。でもー」
「でもじゃない。あんまり簡単に見せたら、その。特別さとか、なくなるでしょ」
いや、そういう問題じゃないだろ。モラルの問題だろ。
まあ、裸を見せたい神様を説得するなら正解か。
「わかったよー。人間ってめんどくさいんだね。リュウヤ。また今度二人の時に見せてあげるね」
「あ、ああ」
はー。そういう問題じゃないんだよ。
せっかく自然に話せたと思ったのに、気まずい。
こいつはきっと、さっきのことがフラッシュバックしたんだ。
人のフリみて思い出しちゃったんだ。
「ん?」
「…………」
さっきの河原の様子を思い出してしまったんだ。
「二人ともどうしたの?」
「「べ、別に!」」
「なになに? なんだか二人って仲良しだよね」
「「違っ!」」
「ほら、息ぴったり」
フェイラは別に知らないのだ。だから気にしていないのだ。
ニマニマしながら俺たちのことを突いてくる。
「嫉妬しちゃうなー」
フェイラは急に声色を変えた。肌がぞわりとした。
まるでヘビに巻き付かれたかのように、ひんやりと息がつまる。
なんだか突く指が鋭さを増している気がする。
「フェイラさん怖いよー。ささ、話してないで食べよ? せっかくの料理が冷めちゃう前に」
「そうだな」
「わたしは最初からそう言ってたけどね」
改めて手を合わせる。
やはり何度見てもうまそうだ。
「「「いただきます」」」
「今回はちゃーんとわかってるんだから」
嬉しそうに胸を叩くフェイラを見ながら、俺も自分の分をとりわけ、口に運ぶ。
「うまい!」
塩味があって、しっかりと食べられるものになっている。
今までの、食べないと死ぬからなんとか食っている肉とは断然違う。これは、これこそが料理だ。
広がる肉の味と塩味、そして脂。どれをとっても日本にいた時に負けず劣らない。
ああ、米が欲しい!
「うまい!」
「本当!?」
「ああ! うお、うん……」
「あ……」
さっと目をそらす。
近かった。なんか嬉しそうな笑顔をした河原が顔を寄せてきていた。いつもと雰囲気が違った。
目を見開いて、風呂を作ることを譲ったことで感謝された時みたいな。
「おほん! 今のは、なんでもないから」
「おう。でも、うまかったよ」
「ありがと。ふふ」
今回は悪くなかったみたいだ。少し笑ってるように見える。よかった。
「ユキちゃん美味しい! 今までのよりもっと美味しいよ。料理ってこんなにおいしく変わるんだね。ただ焼いただけとは全然違う」
「でしょ? だからイマイチだって思ってたの」
「知らなかったなー」
「おいしかったならよかった」
ひとまずフェイラも料理に食いついている。ティシュラさんたちやバシィたちまでこれまで以上に料理にがっついている。
二人とも一応仲良くできそうだな。河原は疑っていたが、これなら大丈夫だろう。
他のみんな仲良くできそうだし。
城で暮らしてたらこんなこともなかったか。
「まだまだあるから、ジャンジャン食べてね。溝口も」
「ああ」
気にしてるの俺だけってことはないだろうし、さすがにその場をなんとかしてくれても、裸同士で風呂に入れば誰だって気にするだろうことはわかる。
こんな山に住むオークの論理だったから納得してくれたように装ってくれただけだろうし。
あーあ、どうしようこれから。
食事の味がわからない。
「食べないの? リュウヤ。あれ、着替えちゃったんだ。せっかくお揃いだったのに」
「ん? ああ。ティシュラさんたちが作ってくれたんだ。制服は多分洗ってくれるんだと思う。目立つからってさ。そういや河原も服変わってるな」
「うん。着心地は違うけど悪くないかなって」
「いいんじゃないか? 似合ってると思うぞ」
「そ、そうかな?」
「ああ」
河原は俺の言葉に、小皿に分けた料理を見て俯いてしまった。
あ、早速変なこと言ったな俺。
女子の服装は好きな相手に見せるためのもので、他のやつから見られたいわけじゃないって何かで見た気がする。
でも、わざわざ似合ってないっていうのも変だしな。これから気をつけよう。
「もー! お揃いだったのにー! はーあ。今度はティシュラちゃんにお願いして作ってもらお! いや、もうあるはず」
「え、ちょっとフェイラさん!? なにしてるの?」
「何って、着替えてるんだよ?」
「は?」
「ちょ、溝口あっち向いてて! フェイラさん。溝口の前だよ?」
何してんだこの女神。
俺はまた何か見えそうになったタイミングで慌ててそっぽを向く。
食事の味は相変わらずわからない。わかるわけない。
「リュウヤに見られても恥ずかしくないよ? むしろ、見せるための体だもん」
「女の子でしょ? だったらほいほい見せないの!」
「えー。でもー」
「でもじゃない。あんまり簡単に見せたら、その。特別さとか、なくなるでしょ」
いや、そういう問題じゃないだろ。モラルの問題だろ。
まあ、裸を見せたい神様を説得するなら正解か。
「わかったよー。人間ってめんどくさいんだね。リュウヤ。また今度二人の時に見せてあげるね」
「あ、ああ」
はー。そういう問題じゃないんだよ。
せっかく自然に話せたと思ったのに、気まずい。
こいつはきっと、さっきのことがフラッシュバックしたんだ。
人のフリみて思い出しちゃったんだ。
「ん?」
「…………」
さっきの河原の様子を思い出してしまったんだ。
「二人ともどうしたの?」
「「べ、別に!」」
「なになに? なんだか二人って仲良しだよね」
「「違っ!」」
「ほら、息ぴったり」
フェイラは別に知らないのだ。だから気にしていないのだ。
ニマニマしながら俺たちのことを突いてくる。
「嫉妬しちゃうなー」
フェイラは急に声色を変えた。肌がぞわりとした。
まるでヘビに巻き付かれたかのように、ひんやりと息がつまる。
なんだか突く指が鋭さを増している気がする。
「フェイラさん怖いよー。ささ、話してないで食べよ? せっかくの料理が冷めちゃう前に」
「そうだな」
「わたしは最初からそう言ってたけどね」
改めて手を合わせる。
やはり何度見てもうまそうだ。
「「「いただきます」」」
「今回はちゃーんとわかってるんだから」
嬉しそうに胸を叩くフェイラを見ながら、俺も自分の分をとりわけ、口に運ぶ。
「うまい!」
塩味があって、しっかりと食べられるものになっている。
今までの、食べないと死ぬからなんとか食っている肉とは断然違う。これは、これこそが料理だ。
広がる肉の味と塩味、そして脂。どれをとっても日本にいた時に負けず劣らない。
ああ、米が欲しい!
「うまい!」
「本当!?」
「ああ! うお、うん……」
「あ……」
さっと目をそらす。
近かった。なんか嬉しそうな笑顔をした河原が顔を寄せてきていた。いつもと雰囲気が違った。
目を見開いて、風呂を作ることを譲ったことで感謝された時みたいな。
「おほん! 今のは、なんでもないから」
「おう。でも、うまかったよ」
「ありがと。ふふ」
今回は悪くなかったみたいだ。少し笑ってるように見える。よかった。
「ユキちゃん美味しい! 今までのよりもっと美味しいよ。料理ってこんなにおいしく変わるんだね。ただ焼いただけとは全然違う」
「でしょ? だからイマイチだって思ってたの」
「知らなかったなー」
「おいしかったならよかった」
ひとまずフェイラも料理に食いついている。ティシュラさんたちやバシィたちまでこれまで以上に料理にがっついている。
二人とも一応仲良くできそうだな。河原は疑っていたが、これなら大丈夫だろう。
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