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第51話 散開の尾行
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楓は走っていた。見失った茜を見つけるため走っていた。
もしかしたら、桜や椿が気づかれているかもしれない。または、追いついているかもしれない。
しかし、楓は走った。愛しの彼女と再会するために。
最初のうちはうまく動かせなかった今の体にもだいぶ慣れ、苦労せずに走ることができるようになっていた。
ただし、スカートで走ることにはまだ慣れないため、全速力とまではいかなかった。
少しして、息が上がってきて、そもそもスカートで走って大丈夫なのかと思いながら、今日の特訓の中身が服だけで済んでよかったと楓は考えた。
服装に靴も含まれていたとしすれば、サンダルやら何やらで、尾行はままならなかっただろう。
今のスカートにしても、日を改めることもできたが、そうそうチャンスが来るとも限らない。家まで送ってもらったにも関わらず、ついていくのはさすがにおかしいと考えたからだった。
楓は上がった呼吸を整えるため、少しスピードを落とした。
はき慣れたスニーカーに目線を送ると、楓は再び顔を上げた。
そして、やっとのことで茜の姿を見つけだした。
気づかれない程度の距離を保ちつつ接近し、遮蔽物から遮蔽物へ移動していく。
あそこの脇道は隠れるのにいいだろうと、楓は道に入った。
「わっ!」
「うわあ!」
突然の驚かせる声に、楓は飛び上がった。
視線が集まり、どうするか迷ったが、聞き慣れた声な気がしたため、楓は一目散に道に突っ込んだ。
一瞬、茜が楓の方を振り向いたのが見えたからだった。
近づいてくるかもしれない。
変人の出没は考えていなかったが、楓は道の方へ少し顔をのぞかせた。
やはり、茜がこちらへ向かって歩いて来ているのが見え、顔を即座に引っ込めた。
一人では奇行が目立つ。三人だと大丈夫。そんな会話を思い出すと、通りすがる人々の一瞬の視線に軽蔑の色が混じっているような気がして楓は赤くなった。
だが、これも向日葵の身に何が起きているのかを知るため。ここまで来て引っ込みがつかなくなったわけではないと楓は自分に言い聞かせた。
「ねぇ、そろそろこっち向いてよ」
「なんですか、って桜? と椿も? どうして?」
楓が振り向くと、肩をしきり突く桜と、申し訳なさそうにうつむいた椿の姿があった。
変人の正体はどうやら桜だったらしい。
そもそも変人がいるにも関わらず、同じ道に引っ込んだ自分を後悔した。
茜にバレないためとはいえ、危険を顧みない行為だったと反省した。
「どうしてもなにもばったり会ったから合流したのさ。それこそ、なんで二人はバラバラにわかれて追ってたの?」
「茜を見失って」
今度は楓が目線をそらす番だった。
しかし、ちょっかいを出してくるに思えたが、桜が突っついてくることはなかった。
「まあね。尾行って難しいからね」
なにやら理解者のように頷き、桜は唸っていた。
とはいえ、このまま茜が引き返して来るのならば、尾行がバレるのは必死。
今いる場所は通り抜けられそうだが、追うのに支障が出ないか不明。
動かないべきか、それとも別の道に行くべきか。
これまでの移動スピードから考えると、もう一度顔を出して茜の動向を確かめることは難しい。遠目なら誤魔化せても、近づいている今、どうしようもない。
それに雑踏にまぎれ、どれが茜の足音かもわからない。
「二人はここに居て、それで折を見て顔を出して茜ちゃんを追って」
「楓さんはどうするの?」
「僕はあっちに抜けて、茜ちゃんを追ってみる」
そう言って、入ってきた方とは反対側を指さした。
「まあ、動いていなくても仕方がないしね」
「わかったよ。楓たんがそう言うなら」
二人の了承を得て、楓は歩き出した。
今居る道と同じような通り抜けられる道があれば、再び茜の様子を探りつつ安全に追うことができるかもしれない。
再会して間もなく、一人になることはどこか不安だったが、向日葵と会えないことと比べればどうってことはなかった。
今は頼りになる仲間もいる。
そんな思いで、楓は道を抜けた。
「あれ、楓? こんなところで何してるの?」
「お姉ちゃん? それに紅葉も?」
「楓お姉ちゃんもお買い物?」
「えーと、その……」
「あれ、いない!」
突然の姉と妹との遭遇で楓が返答に困っていると、道の奥から桜の声が響いてきた。
ハッとして左右を見回したが、どこにも茜の姿はない。楓がやってきた側に通り抜けたわけではないようだ。
それに、茜が戻ってきたわけでもなく、尾行に気づかれるようなこともなかった。
反対側の道路に渡ったか、もしくは別の道へ行ったか、どちらにしても完全に見失ってしまった。
肩を落とした様子で、桜と椿は楓の方へとぞろぞろとやってきた。
楓は悔しさで下唇をかんだ。
「楓たん。ごめん。見失っちゃった」
「仕方ないよ。僕たち素人なんだし」
「まあ、そうだよね。あたしでも楓たんの尾行には気づいたんだし、きっとまかれたんだよね」
「気づいてたの?」
「気づいてたよ。楽しそうだったから、水を刺しちゃ悪いと思って泳がせてたけどね」
楓は身悶えした。
桜は全て気づいていた。
そのうえで放置していた。
うまくいっていたわけではなかった。
「そうなの?」
引いたような椿に楓は首を横に振ることができなかった。
「そうだよ。楓たん。あたしの家までついてきたんだよ」
「そうだったの?」
「そうだけど、確かに面白そうだと思ってやっちゃったけど……すいませんでした」
楓は素直に桜に頭を下げた。これ以上椿の心象を悪くしたくなかった。顔がひきつった椿を見たくなかった。
「別にあたしはいいんだよ。楽しそうだったし」
心のどこかで桜ならいいだろうという思考があったことを楓は悔いた。
桜にすれば、何倍にもなって返ってくるのだ。
楓の様子に驚いたように、藍と紅葉は目を見開いた。
「お友達?」
「あ、藍たんと紅葉たんだ」
「私たちのこと知ってるの?」
「もちろんです。なんてったって彼女の姉妹ですからね。当然です。よろしくお願いします。あたし春野桜って言います」
え、といった顔で固まる桜以外の全員。
楓も一瞬思考が止まった。
まず、何を言い出しているんだと考え、桜がこの世の女の子は全て彼女と言っていたことを思い出した。
「桜の言うことは冗談だと思って」
「冗談じゃ……」
何か喋ろうとする桜に即座に飛びつき、口元を押さえ黙らせると、楓は必死に笑顔を浮かべた。
「友達だよ。この人が桜で、こっちが椿」
「冬広椿です」
「秋元藍です。こっちが妹の紅葉です。楓がお世話になってます」
「いえ、こちらこそ」
礼儀正しく挨拶する姉を見て、やはり妹の名前を叫ぶ謎の行動は、外では隠しているのだなと楓は思った。
口を押さえても、すきまから舌を出して手を舐めてくる人とは大違いだった。
それに、今日もまた藍と紅葉は買い物に出かけていたとなると、やはり、仲はそこまで悪くないのかもしれないと楓は考えた。
藍と紅葉とのはちあわせもあり、これ以上の尾行の継続は困難と判断して、解散となったのだった。
三姉妹で初めて歩く帰り道。
楓はほっこりしながら遠くを見ていた。
「尾行してたの?」
藍の言葉に楓はギクリとした。
桜と椿の前では表情を崩さなかった藍もいなくなると引いていた。
「ごっこ遊びだから、そんな深い意味はないから」
「そう? でも尾行なんてする?」
「しないですよね」
一応隣にはいるものの、紅葉の視線も痛かった。
楓もこれからは好奇心で動くのはやめようと思ったのだった。
「いやーそれにしても驚いたよ。彼女って言うから」
「そうそう。楓お姉ちゃん桜さんと付き合ってるの?」
話題を変えて誤魔化してくれているのか、楓も下げたテンションを無理矢理上げた。
「いや、それは桜の話は冗談だって。自称全女の子が彼女だから」
「なるほど」
と頷く姉と妹を見ながら、伝わっただろうかと楓は苦笑いを浮かべた。
解散するなり、腕を抱いてきた紅葉に視線を向けるも、目を伏せていた。
楓はまだ引いているのかと不安になった。
「つまり、音信不通の彼女は、あの桜ちゃんじゃないわけね」
「うん」
「やっぱり付き合ってるの?」
「付き合ってる子はいるよ」
「はあ」
と口を開け、また目を伏せた紅葉。
それはどういう感情なのだろうと思い、うかがおうとしたが、楓には読み取ることはできなかった。
なんだか腕を掴む手に力が入ったような気はした。
「ま、楓にも友達がいるようで安心したわ」
なにやら感慨深そうに言う藍に、楓は首をかしげた。
「楓はお母さんに似てるから、友達は少ないのかと思ってたけど、そんなことないのね」
「い、いるよ。友達くらい」
最近になってできたわけでもない。前世を考えればいなかったようなものだが、今は違う。
優しくしてくれ、優しくしてあげたい仲間がいる。
多いかというとわからないが、友達は決して数じゃないと楓は思った。
「大切にするのよ」
「うん」
楓は藍の言葉で目が覚めた思いだった。
何を疑っていたのだろう。と楓は考えた。
茜だって友達じゃないか。
疑うような真似をしてしまったと後悔していた。
いつか何かお詫びをしようと考え、楓はとりあえず心の中で茜に謝った。
同時に、家族も大事にしないとなと思い、楓は一応手を拭ってから、紅葉の頭を撫でた。
もしかしたら、桜や椿が気づかれているかもしれない。または、追いついているかもしれない。
しかし、楓は走った。愛しの彼女と再会するために。
最初のうちはうまく動かせなかった今の体にもだいぶ慣れ、苦労せずに走ることができるようになっていた。
ただし、スカートで走ることにはまだ慣れないため、全速力とまではいかなかった。
少しして、息が上がってきて、そもそもスカートで走って大丈夫なのかと思いながら、今日の特訓の中身が服だけで済んでよかったと楓は考えた。
服装に靴も含まれていたとしすれば、サンダルやら何やらで、尾行はままならなかっただろう。
今のスカートにしても、日を改めることもできたが、そうそうチャンスが来るとも限らない。家まで送ってもらったにも関わらず、ついていくのはさすがにおかしいと考えたからだった。
楓は上がった呼吸を整えるため、少しスピードを落とした。
はき慣れたスニーカーに目線を送ると、楓は再び顔を上げた。
そして、やっとのことで茜の姿を見つけだした。
気づかれない程度の距離を保ちつつ接近し、遮蔽物から遮蔽物へ移動していく。
あそこの脇道は隠れるのにいいだろうと、楓は道に入った。
「わっ!」
「うわあ!」
突然の驚かせる声に、楓は飛び上がった。
視線が集まり、どうするか迷ったが、聞き慣れた声な気がしたため、楓は一目散に道に突っ込んだ。
一瞬、茜が楓の方を振り向いたのが見えたからだった。
近づいてくるかもしれない。
変人の出没は考えていなかったが、楓は道の方へ少し顔をのぞかせた。
やはり、茜がこちらへ向かって歩いて来ているのが見え、顔を即座に引っ込めた。
一人では奇行が目立つ。三人だと大丈夫。そんな会話を思い出すと、通りすがる人々の一瞬の視線に軽蔑の色が混じっているような気がして楓は赤くなった。
だが、これも向日葵の身に何が起きているのかを知るため。ここまで来て引っ込みがつかなくなったわけではないと楓は自分に言い聞かせた。
「ねぇ、そろそろこっち向いてよ」
「なんですか、って桜? と椿も? どうして?」
楓が振り向くと、肩をしきり突く桜と、申し訳なさそうにうつむいた椿の姿があった。
変人の正体はどうやら桜だったらしい。
そもそも変人がいるにも関わらず、同じ道に引っ込んだ自分を後悔した。
茜にバレないためとはいえ、危険を顧みない行為だったと反省した。
「どうしてもなにもばったり会ったから合流したのさ。それこそ、なんで二人はバラバラにわかれて追ってたの?」
「茜を見失って」
今度は楓が目線をそらす番だった。
しかし、ちょっかいを出してくるに思えたが、桜が突っついてくることはなかった。
「まあね。尾行って難しいからね」
なにやら理解者のように頷き、桜は唸っていた。
とはいえ、このまま茜が引き返して来るのならば、尾行がバレるのは必死。
今いる場所は通り抜けられそうだが、追うのに支障が出ないか不明。
動かないべきか、それとも別の道に行くべきか。
これまでの移動スピードから考えると、もう一度顔を出して茜の動向を確かめることは難しい。遠目なら誤魔化せても、近づいている今、どうしようもない。
それに雑踏にまぎれ、どれが茜の足音かもわからない。
「二人はここに居て、それで折を見て顔を出して茜ちゃんを追って」
「楓さんはどうするの?」
「僕はあっちに抜けて、茜ちゃんを追ってみる」
そう言って、入ってきた方とは反対側を指さした。
「まあ、動いていなくても仕方がないしね」
「わかったよ。楓たんがそう言うなら」
二人の了承を得て、楓は歩き出した。
今居る道と同じような通り抜けられる道があれば、再び茜の様子を探りつつ安全に追うことができるかもしれない。
再会して間もなく、一人になることはどこか不安だったが、向日葵と会えないことと比べればどうってことはなかった。
今は頼りになる仲間もいる。
そんな思いで、楓は道を抜けた。
「あれ、楓? こんなところで何してるの?」
「お姉ちゃん? それに紅葉も?」
「楓お姉ちゃんもお買い物?」
「えーと、その……」
「あれ、いない!」
突然の姉と妹との遭遇で楓が返答に困っていると、道の奥から桜の声が響いてきた。
ハッとして左右を見回したが、どこにも茜の姿はない。楓がやってきた側に通り抜けたわけではないようだ。
それに、茜が戻ってきたわけでもなく、尾行に気づかれるようなこともなかった。
反対側の道路に渡ったか、もしくは別の道へ行ったか、どちらにしても完全に見失ってしまった。
肩を落とした様子で、桜と椿は楓の方へとぞろぞろとやってきた。
楓は悔しさで下唇をかんだ。
「楓たん。ごめん。見失っちゃった」
「仕方ないよ。僕たち素人なんだし」
「まあ、そうだよね。あたしでも楓たんの尾行には気づいたんだし、きっとまかれたんだよね」
「気づいてたの?」
「気づいてたよ。楽しそうだったから、水を刺しちゃ悪いと思って泳がせてたけどね」
楓は身悶えした。
桜は全て気づいていた。
そのうえで放置していた。
うまくいっていたわけではなかった。
「そうなの?」
引いたような椿に楓は首を横に振ることができなかった。
「そうだよ。楓たん。あたしの家までついてきたんだよ」
「そうだったの?」
「そうだけど、確かに面白そうだと思ってやっちゃったけど……すいませんでした」
楓は素直に桜に頭を下げた。これ以上椿の心象を悪くしたくなかった。顔がひきつった椿を見たくなかった。
「別にあたしはいいんだよ。楽しそうだったし」
心のどこかで桜ならいいだろうという思考があったことを楓は悔いた。
桜にすれば、何倍にもなって返ってくるのだ。
楓の様子に驚いたように、藍と紅葉は目を見開いた。
「お友達?」
「あ、藍たんと紅葉たんだ」
「私たちのこと知ってるの?」
「もちろんです。なんてったって彼女の姉妹ですからね。当然です。よろしくお願いします。あたし春野桜って言います」
え、といった顔で固まる桜以外の全員。
楓も一瞬思考が止まった。
まず、何を言い出しているんだと考え、桜がこの世の女の子は全て彼女と言っていたことを思い出した。
「桜の言うことは冗談だと思って」
「冗談じゃ……」
何か喋ろうとする桜に即座に飛びつき、口元を押さえ黙らせると、楓は必死に笑顔を浮かべた。
「友達だよ。この人が桜で、こっちが椿」
「冬広椿です」
「秋元藍です。こっちが妹の紅葉です。楓がお世話になってます」
「いえ、こちらこそ」
礼儀正しく挨拶する姉を見て、やはり妹の名前を叫ぶ謎の行動は、外では隠しているのだなと楓は思った。
口を押さえても、すきまから舌を出して手を舐めてくる人とは大違いだった。
それに、今日もまた藍と紅葉は買い物に出かけていたとなると、やはり、仲はそこまで悪くないのかもしれないと楓は考えた。
藍と紅葉とのはちあわせもあり、これ以上の尾行の継続は困難と判断して、解散となったのだった。
三姉妹で初めて歩く帰り道。
楓はほっこりしながら遠くを見ていた。
「尾行してたの?」
藍の言葉に楓はギクリとした。
桜と椿の前では表情を崩さなかった藍もいなくなると引いていた。
「ごっこ遊びだから、そんな深い意味はないから」
「そう? でも尾行なんてする?」
「しないですよね」
一応隣にはいるものの、紅葉の視線も痛かった。
楓もこれからは好奇心で動くのはやめようと思ったのだった。
「いやーそれにしても驚いたよ。彼女って言うから」
「そうそう。楓お姉ちゃん桜さんと付き合ってるの?」
話題を変えて誤魔化してくれているのか、楓も下げたテンションを無理矢理上げた。
「いや、それは桜の話は冗談だって。自称全女の子が彼女だから」
「なるほど」
と頷く姉と妹を見ながら、伝わっただろうかと楓は苦笑いを浮かべた。
解散するなり、腕を抱いてきた紅葉に視線を向けるも、目を伏せていた。
楓はまだ引いているのかと不安になった。
「つまり、音信不通の彼女は、あの桜ちゃんじゃないわけね」
「うん」
「やっぱり付き合ってるの?」
「付き合ってる子はいるよ」
「はあ」
と口を開け、また目を伏せた紅葉。
それはどういう感情なのだろうと思い、うかがおうとしたが、楓には読み取ることはできなかった。
なんだか腕を掴む手に力が入ったような気はした。
「ま、楓にも友達がいるようで安心したわ」
なにやら感慨深そうに言う藍に、楓は首をかしげた。
「楓はお母さんに似てるから、友達は少ないのかと思ってたけど、そんなことないのね」
「い、いるよ。友達くらい」
最近になってできたわけでもない。前世を考えればいなかったようなものだが、今は違う。
優しくしてくれ、優しくしてあげたい仲間がいる。
多いかというとわからないが、友達は決して数じゃないと楓は思った。
「大切にするのよ」
「うん」
楓は藍の言葉で目が覚めた思いだった。
何を疑っていたのだろう。と楓は考えた。
茜だって友達じゃないか。
疑うような真似をしてしまったと後悔していた。
いつか何かお詫びをしようと考え、楓はとりあえず心の中で茜に謝った。
同時に、家族も大事にしないとなと思い、楓は一応手を拭ってから、紅葉の頭を撫でた。
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