12 / 21
尽くす女は愛想が尽きるのが早い方だったらしい
ふらふらに酔っぱらった私はその日、先輩のアパートについて行き、土曜日の朝を迎えた。
初めての二日酔いを経験した私がどうにか起き上がれたのは昼を過ぎてからだった。
「先輩、お世話になりました。駅までついて来てもらってすみません。」
「良いのよそれくらい。ねえ、本当に大丈夫?…え…っ…」
「どうしたんですか、先輩?えっ…」
川野先輩の視線の先には雄太と長瀬さんが仲良く手をつないで歩いている後ろ姿が見えた。
流しきったと思った涙がまだ残っていたようで、再び涙が零れて来た。
何か直接言ってやらなくて良いの?と心配する先輩に、首を横に振ってもういいんですというと、先輩が手を引っ張って近くの公園まで連れて行って落ち着くまで側にいてくれた。
その後自分のアパートに戻り、久しぶりに入浴剤を入れてお風呂に浸かった。
考えたらずっとこんなのんびりと一人でお風呂に入ることがなかった気がする。
先輩のおかげで混乱していた頭がすっきりしたし、傷心しきった気持ちもかなり癒えたと思う。
ふと思い立って、前に相談をしたいから会いたいと言われていた高校の友人に連絡を入れてみた。
以前私の方から会うのを断ってしまっていたのに、私が誘うとその友人は快く私にすぐに会いに来てくれた。
久しぶりに会う友人には、私が彼氏に尽くし過ぎてるようでずっと心配だった、もっと自分を大事にしても良いんじゃないかって思っていたと言われてしまった。
「あーほんと、なんで私あんなにオトコに尽くしまくってたんだろ。ふつうにないでしょ、ないないっ!」
「椿ぃ~、やっと目覚めたか!まってたよー!おかえり!」
久しぶりにゆっくりと友人と過ごす休日に満足したら、もう日曜日の夜になっていた。
ピロンピロン♪
『椿なにやってんの?週末会えないなんてめずらしかったよな。用事は終わったのか?今、友達の家から帰る途中なんだけど椿の家に寄ってもいい?』
雄太のメッセージに乾いた笑いが零れてしまった。
「何言ってんの、友達の家って、うそばっかり。気持ち悪...あ、そうだ。大事なこと伝えてなかった。…さようなら、でいいかな。うん。…送信っと。よし、完璧」
―――案外私の愛想が尽きるのは早い方だったらしい。
初めての二日酔いを経験した私がどうにか起き上がれたのは昼を過ぎてからだった。
「先輩、お世話になりました。駅までついて来てもらってすみません。」
「良いのよそれくらい。ねえ、本当に大丈夫?…え…っ…」
「どうしたんですか、先輩?えっ…」
川野先輩の視線の先には雄太と長瀬さんが仲良く手をつないで歩いている後ろ姿が見えた。
流しきったと思った涙がまだ残っていたようで、再び涙が零れて来た。
何か直接言ってやらなくて良いの?と心配する先輩に、首を横に振ってもういいんですというと、先輩が手を引っ張って近くの公園まで連れて行って落ち着くまで側にいてくれた。
その後自分のアパートに戻り、久しぶりに入浴剤を入れてお風呂に浸かった。
考えたらずっとこんなのんびりと一人でお風呂に入ることがなかった気がする。
先輩のおかげで混乱していた頭がすっきりしたし、傷心しきった気持ちもかなり癒えたと思う。
ふと思い立って、前に相談をしたいから会いたいと言われていた高校の友人に連絡を入れてみた。
以前私の方から会うのを断ってしまっていたのに、私が誘うとその友人は快く私にすぐに会いに来てくれた。
久しぶりに会う友人には、私が彼氏に尽くし過ぎてるようでずっと心配だった、もっと自分を大事にしても良いんじゃないかって思っていたと言われてしまった。
「あーほんと、なんで私あんなにオトコに尽くしまくってたんだろ。ふつうにないでしょ、ないないっ!」
「椿ぃ~、やっと目覚めたか!まってたよー!おかえり!」
久しぶりにゆっくりと友人と過ごす休日に満足したら、もう日曜日の夜になっていた。
ピロンピロン♪
『椿なにやってんの?週末会えないなんてめずらしかったよな。用事は終わったのか?今、友達の家から帰る途中なんだけど椿の家に寄ってもいい?』
雄太のメッセージに乾いた笑いが零れてしまった。
「何言ってんの、友達の家って、うそばっかり。気持ち悪...あ、そうだ。大事なこと伝えてなかった。…さようなら、でいいかな。うん。…送信っと。よし、完璧」
―――案外私の愛想が尽きるのは早い方だったらしい。
あなたにおすすめの小説
【完結済】次こそは愛されるかもしれないと、期待した私が愚かでした。
こゆき
恋愛
リーゼッヒ王国、王太子アレン。
彼の婚約者として、清く正しく生きてきたヴィオラ・ライラック。
皆に祝福されたその婚約は、とてもとても幸せなものだった。
だが、学園にとあるご令嬢が転入してきたことにより、彼女の生活は一変してしまう。
何もしていないのに、『ヴィオラがそのご令嬢をいじめている』とみんなが言うのだ。
どれだけ違うと訴えても、誰も信じてはくれなかった。
絶望と悲しみにくれるヴィオラは、そのまま隣国の王太子──ハイル帝国の王太子、レオへと『同盟の証』という名の厄介払いとして嫁がされてしまう。
聡明な王子としてリーゼッヒ王国でも有名だったレオならば、己の無罪を信じてくれるかと期待したヴィオラだったが──……
※在り来りなご都合主義設定です
※『悪役令嬢は自分磨きに忙しい!』の合間の息抜き小説です
※つまりは行き当たりばったり
※不定期掲載な上に雰囲気小説です。ご了承ください
4/1 HOT女性向け2位に入りました。ありがとうございます!
幼馴染が最優先な婚約者など、私の人生には不要です。
たると
恋愛
シュタイン伯爵家の長女エルゼは、公爵子息フィリップに恋をしていた。
彼の婚約者として選ばれた時は涙を流して喜んだが、その喜びもいまは遠い。
『君は一人でも大丈夫だろう。この埋め合わせは必ずする。愛している』
「……『愛している』、ですか」
いつも幼馴染を優先するアルベルトに、恋心はすっかり冷めてしまった。
お飾りな妻は何を思う
湖月もか
恋愛
リーリアには二歳歳上の婚約者がいる。
彼は突然父が連れてきた少年で、幼い頃から美しい人だったが歳を重ねるにつれてより美しさが際立つ顔つきに。
次第に婚約者へ惹かれていくリーリア。しかし彼にとっては世間体のための結婚だった。
そんなお飾り妻リーリアとその夫の話。
(完)貴女は私の全てを奪う妹のふりをする他人ですよね?
青空一夏
恋愛
公爵令嬢の私は婚約者の王太子殿下と優しい家族に、気の合う親友に囲まれ充実した生活を送っていた。それは完璧なバランスがとれた幸せな世界。
けれど、それは一人の女のせいで歪んだ世界になっていくのだった。なぜ私がこんな思いをしなければならないの?
中世ヨーロッパ風異世界。魔道具使用により現代文明のような便利さが普通仕様になっている異世界です。
[完結]裏切りの果てに……
青空一夏
恋愛
王都に本邸を構える大商会、アルマード男爵家の一人娘リリアは、父の勧めで王立近衛騎士団から引き抜かれた青年カイルと婚約する。
彼は公爵家の分家筋の出身で、政争で没落したものの、誇り高く優秀な騎士だった。
穏やかで誠実な彼に惹かれていくリリア。
だが、学園の同級生レオンのささやいた一言が、彼女の心を揺らす。
「カイルは優しい人なんだろ? 君が望めば、何でもしてくれるはずさ。
でも、それは――仕事だからだよ。結婚も仕事のうちさ。
だって、雇い主の命令に逆らえないでしょ?
君に好意がなくても、義務でそうするんだ」
その言葉が頭から離れないリリアは、カイルの同僚たちに聞き込み、彼に病気の家族がいると知った。「治療費のために自分と結婚するの?」 そう思い込んだリリアに、父母がそろって事故死するという不幸が襲う。
レオンはリリアを惑わし、孤立させ、莫大な持参金を持って自分の元へ嫁ぐように仕向けるのだった。
だが、待っていたのは愛ではなく、孤独と裏切り。
日差しの差さない部屋に閉じ込められ、心身を衰弱させていくリリア。
「……カイル、助けて……」
そう呟いたとき。動き出したのは、かつて彼女を守ると誓った男――カイル・グランベルだった。そしてリリアも自らここを抜けだし、レオンを懲らしめてやろうと決意するようになり……
今、失われた愛と誇りを取り戻す物語が始まる。
心の中にあなたはいない
ゆーぞー
恋愛
姉アリーのスペアとして誕生したアニー。姉に成り代われるようにと育てられるが、アリーは何もせずアニーに全て押し付けていた。アニーの功績は全てアリーの功績とされ、周囲の人間からアニーは役立たずと思われている。そんな中アリーは事故で亡くなり、アニーも命を落とす。しかしアニーは過去に戻ったため、家から逃げ出し別の人間として生きていくことを決意する。
一方アリーとアニーの死後に真実を知ったアリーの夫ブライアンも過去に戻りアニーに接触しようとするが・・・。
幼馴染の生徒会長にポンコツ扱いされてフラれたので生徒会活動を手伝うのをやめたら全てがうまくいかなくなり幼馴染も病んだ
猫カレーฅ^•ω•^ฅ
恋愛
ずっと付き合っていると思っていた、幼馴染にある日別れを告げられた。
そこで気づいた主人公の幼馴染への依存ぶり。
たった一つボタンを掛け違えてしまったために、
最終的に学校を巻き込む大事件に発展していく。
主人公は幼馴染を取り戻すことが出来るのか!?