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王太子妃の懐妊
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ある日の昼下がり、プリシアと共に庭を歩いていたルーカスは、エルザの執務室でエルザがダグラスに楽しげな表情を向けているのを目の当たりにした。
その表情は以前、エルザが自分に見せてくれていたそれで、久々に見れたのにそれが自分にではなく他の男に向けてのものだったことに衝撃を受け、その場に縫い留められたように動けなくなったのだった。
もう長い間エルザの感情の伴わない表情しか見ていないルーカスは、ダニエルに対し嫉妬で内心怒り狂いそうになりながらも、こうなってしまったのも自分が原因だという事を理解していたのだった。
月日は流れ、エルザが第二妃として嫁いできて一年が過ぎた。
日々、王太子妃の業務を行ってきたエルザには忙しい日々だったが、その一年は何十年とも思えるほど長い一年にであった。
ルーカスに初夜を放棄されたエルザは一年経っても純潔を保っており、日々寄り添うルーカスとプリシアを横目に、プリシアが早く王太子妃の仕事を担えるようになってくれるのを祈るしかなかった。
しかしダグラスのおかげで、王太子妃の仕事はかつて一人で行っていた時の比ではないほど負担が軽減されていた。
あれから日々の日課となったダグラスとのお茶の時間はいつの間にかエルザの心までも癒してくれていた。
そしてそんなある日、城内がやけに騒がしくエルザとダニエルが首をかしげているところへ、珍しく気まずげな顔をしたルーカスが訪ねてきた。
「エルザ、お疲れ様。何か困った事とか私でできることはないか?」
「殿下、お気になさらず。ダグラス様がよくしてくれておりますので。お気遣いありがとうございます。」
「そうか…。
実はエルザに伝えておきたいことがあるんだ。
その…プリシアが懐妊した。…エルザにはきちんと私から伝えておこうと思ってやって来たんだ。
他のものから君に伝えられるのもどうかと思ってね……」
その表情は以前、エルザが自分に見せてくれていたそれで、久々に見れたのにそれが自分にではなく他の男に向けてのものだったことに衝撃を受け、その場に縫い留められたように動けなくなったのだった。
もう長い間エルザの感情の伴わない表情しか見ていないルーカスは、ダニエルに対し嫉妬で内心怒り狂いそうになりながらも、こうなってしまったのも自分が原因だという事を理解していたのだった。
月日は流れ、エルザが第二妃として嫁いできて一年が過ぎた。
日々、王太子妃の業務を行ってきたエルザには忙しい日々だったが、その一年は何十年とも思えるほど長い一年にであった。
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しかしダグラスのおかげで、王太子妃の仕事はかつて一人で行っていた時の比ではないほど負担が軽減されていた。
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そしてそんなある日、城内がやけに騒がしくエルザとダニエルが首をかしげているところへ、珍しく気まずげな顔をしたルーカスが訪ねてきた。
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「そうか…。
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