愛を知ってしまった君は

梅雨の人

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カミラの来訪

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「ノア様!!ノア様!中に通してくださいませ!ちょっと!あなた失礼ね!私を誰だと思ってるの....
早く通しなさいよ!ノア様!いらっしゃるのでしょう?!」」 

ルビーが屋敷に戻ったことをどこから聞きつけたのかカミラが屋敷に突然押しかけてきた。 

外の騒ぎにすぐに気が付いたノアは、ルビーがこれ以上カミラと関わりを持たないことを祈りながら、慌てて駆け付けた。
 
「なぜ君がここに来るんだ?!二度と私たちの前に顔を出さないでくれ...目障りだ。おい、お前たち、早くその女をそこの馬車に詰め込んで送り返すんだ」 

 「ひ…ひどい…。なぜですか…ノア様....
ううっ.......


これまでさんざん私と愛し合ってくれたじゃないですか!ルビーと出来ないような.......あっ....
あんな....恥ずかしいことも......たくさんしてあげたのに.....。ふっ.......あんな…あんな屈辱を我慢したのに.....


それに....ルビーとの結婚記念日を無視して私をソルト―街の温泉にも連れて行ってくれたのは、私のことをルビーよりも大切に想ってくれているからじゃないんですかっ!?

それなのに....そんなひどいことを言われるなんて…!やっと....やっとノア様と一緒になれると思ったのに....ルビーが今更屋敷に戻ってくるなんて...
どうして...?そこは私の居場所のはずなのに!!!」 

「うるさいっ!おい、早くその女を早く黙らせるんだ!」 

「やめてっ!触らないで!ノア様!お願ですから…っ!あっ!ルビー!!!!あんたのせいで!!!あんたなんかいなければ!ノア様は私の物なのに!!!なんで戻ってきたのよ!!!!!!!」 

「っ!!!.......ル.....ルビー.......?」

髪を振り乱し、悪鬼の如くルビーに噛みつこうとするカミラは、今までルビーが知るカミラとは全く別人のような醜悪さを晒していた。 

こんな女と関係を持ったことに吐き気を催しつつも、ルビーに先ほどの内容を聞かれていたことに気が付いたノアは、恐る恐るルビーへと振り返った。
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