5 / 31
初デートは映画館
二人でお食事
しおりを挟む
「おまたせいたしました。お先にお飲み物を置かせていただきます」
ギャルソンがミノルくんの前にオレンジジュースを、「おじさん」のまえにグラスワインを置いた。
「それじゃあ、今日の出会いに、乾杯」
「おじさん」が白い歯をきらめかせながら言う。
ミノルくんも慌てて自分の目の前に置いてあるグラスを手に取った。
「か、乾杯」
ミノルくんは両手でグラスを持ち上げてカチャリと「おじさん」のグラスに合わせた。
…
「へー、ミノルくん大学でそんなこともやってるんだ」
「はい!そうなんです!」
「サークルとかはどんな感じ?」
何気ない会話をしているうちに、次々に美味しそうな料理が運ばれてくる。
「うわぁ!」
「おじさん」が注文してくれていたコース料理、ミノルくんには未知のものばかりでとても新鮮であった。
前菜、スープ、メイン、デザートと目を輝かせながらきれいに完食していく。
「ふぅ、おなかいっぱいです」
ミノルくんは膨れたおなかをさすっている。
「満足したかな?」
食後のコーヒーを片手に「おじさん」が尋ねる。
「はい、とっっても!」
ミノルくんはテーブルから身を乗り出すような勢いで答えた。
「それはよかった」
ミノルくんの食事する様子を見ながら共に食事をしていた「おじさん」も満足げである。
…
「すいません」
「おじさん」がそばを通りかかったギャルソンを呼び止めた。
「はい」
スッとテーブルに近づいたギャルソンに「おじさん」は一枚のカードを手渡した。
「これで会計、お願い」
「かしこまりました」
ギャルソンが恭しくカードを受け取るとレジに向かっていく。
「はっ!あ、お、おいくらですか?」
ミノルくんはあたふたとカバンから自分の財布を取り出して、自分が食べた分を支払おうとした。
「おじさん」はそんなミノルくんを片手で制した。
「いいよいいよ。初めてのデートなんだから俺に奢らせて」
そういうとパチリと下手なウインクをする。
「で、でも…さっきの映画だって奢っていただきましたし…」
ミノルくんはもじもじと財布の蓋を開け締めする。
「うーん、どうしたものかな」
「おじさん」もすっかり困った様子である。
「お待たせいたしました」
そうしている間にギャルソンがカードを返しに来てしまった。
「とりあえず、お店は出ようか」
「は、はい!」
ミノルくんがカバンに財布を見届けると、「おじさん」は立ち上がった。
「ありがとうございました」
営業スマイルの素敵なギャルソンに見送られながら二人はレストランを後にするのだった。
ギャルソンがミノルくんの前にオレンジジュースを、「おじさん」のまえにグラスワインを置いた。
「それじゃあ、今日の出会いに、乾杯」
「おじさん」が白い歯をきらめかせながら言う。
ミノルくんも慌てて自分の目の前に置いてあるグラスを手に取った。
「か、乾杯」
ミノルくんは両手でグラスを持ち上げてカチャリと「おじさん」のグラスに合わせた。
…
「へー、ミノルくん大学でそんなこともやってるんだ」
「はい!そうなんです!」
「サークルとかはどんな感じ?」
何気ない会話をしているうちに、次々に美味しそうな料理が運ばれてくる。
「うわぁ!」
「おじさん」が注文してくれていたコース料理、ミノルくんには未知のものばかりでとても新鮮であった。
前菜、スープ、メイン、デザートと目を輝かせながらきれいに完食していく。
「ふぅ、おなかいっぱいです」
ミノルくんは膨れたおなかをさすっている。
「満足したかな?」
食後のコーヒーを片手に「おじさん」が尋ねる。
「はい、とっっても!」
ミノルくんはテーブルから身を乗り出すような勢いで答えた。
「それはよかった」
ミノルくんの食事する様子を見ながら共に食事をしていた「おじさん」も満足げである。
…
「すいません」
「おじさん」がそばを通りかかったギャルソンを呼び止めた。
「はい」
スッとテーブルに近づいたギャルソンに「おじさん」は一枚のカードを手渡した。
「これで会計、お願い」
「かしこまりました」
ギャルソンが恭しくカードを受け取るとレジに向かっていく。
「はっ!あ、お、おいくらですか?」
ミノルくんはあたふたとカバンから自分の財布を取り出して、自分が食べた分を支払おうとした。
「おじさん」はそんなミノルくんを片手で制した。
「いいよいいよ。初めてのデートなんだから俺に奢らせて」
そういうとパチリと下手なウインクをする。
「で、でも…さっきの映画だって奢っていただきましたし…」
ミノルくんはもじもじと財布の蓋を開け締めする。
「うーん、どうしたものかな」
「おじさん」もすっかり困った様子である。
「お待たせいたしました」
そうしている間にギャルソンがカードを返しに来てしまった。
「とりあえず、お店は出ようか」
「は、はい!」
ミノルくんがカバンに財布を見届けると、「おじさん」は立ち上がった。
「ありがとうございました」
営業スマイルの素敵なギャルソンに見送られながら二人はレストランを後にするのだった。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
38
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる