枕営業から逃げられない

浅上秀

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おまけのバットエンド編

2話

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その日、いつものようにお気に入りを呼び出して共にホテルの部屋で宴に興じていた。

「そういえば島田さんがお好きそうなお酒、入手したんです」

彼はお洒落な紙袋からワインのボトルを取り出した。

「うちの社長のおすすめなんですよ」

彼が栓を抜き、空のグラスに注ぎ入れる。
とぷりとぷりと深みのある赤いワインが注がれていく。

「さぁどうぞ」

「いただこう」

島田は何も疑わずに口にした。

「ほぉ、これはいいワインだな」

島田はご満悦のようだ。

「お気に召してよかったです」

彼はそっと微笑んだ。



「んん、おかしいなぁ」

ベッドに彼を押し倒し、島田が服を脱がせている途中で急に目眩がした。

「大丈夫ですか?」

「あ、あぁ」

「ちょっと飲みすぎちゃいましたか?」

「そうかもしれないな、あのワイン、は、とても…」

徐々に島田の意識が奪われていく。

「おやすみなさい」

彼の言葉はもう聞こえていないようだった。



次に目を覚ました時、島田は自分の置かれている状況が全く理解できなかった。

「な、なんだっ」

身体の自由は全く効かず、視線も閉ざされている。

「誰か、誰かいないのかっ」

「お目覚めですか」

するりと目隠しが外される。

「うっ」

突然、目を刺す光に島田は一瞬何も見えなかった。
目が慣れると島田の周りを複数の人間が取り囲んでいたことに気づいた。

「な、なんだ貴様らは!」

「島田さん、それはないですよ」

島田の目の前に立っている男が口を開いた。

「し、清水くん!?」

「ええ。ほら皆さんの顔をよく見てください。あなたにお世話になった人たちにばかりですよ」

島田がそっと当たりを見回すと仄暗い表情をした人々が目に入る。
全員、見覚えがあるものばかりだった。

「なんでお前たちがここに…」






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