魔法少女に就職希望!

浅上秀

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第七章 修行の旅 後編

第一話 いざ出発!修行の旅

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アミとユリが魔法少女協会の正社員として働き始めて一ヶ月が経過した。
エグチや上層部と協議して決まった修行の日が迫っていた。

「いよいよ明日から修行かぁ…」

部署のホワイトボードの二人の欄には明日から修行の文字が。

「なに黄昏てるの?」

ユリが書類の束でアミの頭を叩く。

「うひっ」

「気抜いてんじゃないわよ。私たちが抜ける分、ちゃんと仕事しとかないとでしょ?」

ユリがアミをジト目でみる。

「お、おっしゃる通りです…」

アミはすごすごと書類の山に手を伸ばす。



暗いオフィスの中、アミはゆっくりパソコンを閉じる。

「はぁ、終わった…」

今日は怪人が現われなかったので仕事の邪魔は入らなかった。
しかしアミは定時で仕事が終わらず、残業していた。

「お、おつかれ」

「エグチさん、お疲れ様です」

エグチも残業していたようだ。

「いよいよ明日からだね」

「はい」

「不安?」

「不安もありますけど、それ以上に強くなるのが楽しみです!」

アミは疲れていながらも笑顔でエグチに答える。
エグチは一瞬、フリーズしたがすぐにアミに笑いかける。

「そうか。さすがアミさんだね。今日はもう遅いから送っていくよ」

エグチが車のキーをみせる。

「いえ、大丈夫です。エグチさんと帰ると毎回、怪人に遭遇しちゃうんで…」

「はは、僕は別に怪人ホイホイではないんだがね」

二人で笑いながら会社を出た。

「それじゃあ、明日からがんばってね」

「はい、ありがとうございます!」



次の日の空港。

「ちょっと、遅刻するとかありえないんだけど」

「ユリ、ほんとうにごめん…」

アミは寝坊しておくれたのだった。
二人で慌てて出国ゲートにむかう。

「これだ!」

「間に合って良かったぁ…」

出国審査を終えて搭乗ゲートに向かう。
そして登場案内が流れる。

「冷や冷やした…」

「本当にごめんね。昨日残業したから眠たくて…」

ユリはあきれ顔でアミを見る。

「だから仕事に集中しなさいって言ったのに」

「ごめんてば」

二人をのせた飛行機は定刻ちょうどに出発したのだった。






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