魔法少女に就職希望！

第九章 ボス登場！？

第五話 ようやく倒せた怪人

四人が変身を解いてとぼとぼと歩いていると見慣れた車が目に入った。

「あ、あれって…」

「やぁみんなここに飛ばされていたのか。無事で良かった」

運転席からエグチが降りてきた。

「協会まで送るから、さぁ乗って」

…

「ああ、よかった」

アミは安心した様子でエグチの車の助手席に乗り込む。

「お疲れさま」

エグチが四人を笑顔で迎えてくれる。

「ボロボロ」

「疲れた」

「眠たい」

ユリとアズとミヅキは後部座席に三人で乗り込む。

「今日は大変だったみたいだね」

車のエンジンをかけて発車させたエグチが尋ねる。

「そうですね…四天王を倒して」

「ボスだっていう怪人が現われて」

「なんか今まで倒した怪人の集合体だっていう獣の置き土産残して」

「本当に疲れた」

四人はシートに沈み込んだ。
エグチはバックミラー越しに三人を、そして目視でアミの姿を見ながら微笑んだ。

「はは、おやすみ、いい夢を」

…

「さぁ、皆、起きて、協会に着いたよ」

エグチに起こされるまで四人は全員夢の中だった。

「んあ」

「え」

「もう？」

「んんん」

四人は疲れた体を引きずって車から降りる。
エレベーターに乗り、エグチと四人は部署に戻ってきた。

「今日はもう帰っても良いから。本当にお疲れさま」

四人は自分の荷物を手に取ると帰路についた。

…

協会の最寄り駅についた。

「アズさん、ミヅキサン、今日は本当にありがとうございました」

アミが二人に頭をさげる。

「…呼び捨てでいいわよ」

アズがアミに言う。

「え、いいんですか！？」

「今まで色々悪かったわね…」

アズが二人に謝る。

「気にしないで」

ユリがアズに微笑みかける。

「これからよろしくね」

ミズキもユリとアミに笑いかける。

こうして四人の魔法少女の間に絆が生まれたのだった。