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好きだった先生に会えたので出資してみた
2話
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「ちなみに私だといつ気づいたんだ?」
先生はか細い声で俺に尋ねる。
「ステージに上がった時かな」
あの時、俺は嗅ぎなれたにおいを感じ取っていた。
それは何年たっても褪せることのない記憶を呼び覚ました。
「そうか…参加者のリストを渡されたときに君の名前があって驚いたよ。でもデモンストレーションとして君を舞台上に挙げたのは私の判断ではないが失敗だったかな…」
先生は俺の頭に手を伸ばして前髪をぐちゃぐちゃとかき混ぜる。
その仕草はなんだか懐かしかった。
「先生が俺を選んだんじゃないんですか?」
「違う違う、主催者側から選ぶように言われた」
「主催者?」
「うーん、裏クラウドファンディングのサイトを運営している大本みたいな感じかな」
先生はようやく俺の前髪から手を離した。
「へぇ…どんな人たちなんですか?」
「それは秘密だから答えられないんだ」
先生はそう答えると下手くそなウインクをした。
「はぁ…というか立ちっぱなしもあれなのでどうぞ」
先生を座布団に座らせて、俺も向かい合うように床に腰を下ろす。
「でもよくわかったね。何年も会っていなかったというのに」
「先生こそ、よくわかりましたね」
「はは、お互い様かな」
…
俺は自分が高校生の頃、性的対象が男性であることを自覚した。
そのきっかけは先生だった。
俺は高校時代、三年間水泳部。
毎日のようにプールで泳いでいた。
「タイム、上がってきてるな。この調子で頑張れよ」
「はい!」
太陽の光を背にした先生の半裸は当時の俺にはとてもまぶしかった。
「先生、さよなら~」
「おぉ、気を付けて帰れよ」
先生はいつも笑顔で俺のことを見守ってくれ、時には叱り、時には励ましてくれる存在。
そんなある日、唐突に夢に出てきた先生は俺に犯されていた。
夢の中の先生はいつも履いている海パンをずらして後ろの穴を俺に見せつけてアピールしている非常に卑猥なポーズをしている。
「さぁ、ここに入れてくれ。入れていっぱい奥までついてくれ」
懇願された俺は先生のナカに入って好きなように動き、快楽に身をゆだねた。
そして果てた時、不快な感覚と共に夢から覚めたのだった。
その日は一日中夢のことを思い出してしまい、先生を前にすると挙動不審になってしまったのだ。
「体調でも悪いのか?大丈夫か?」
先生は非常に心配されたが、まさか夢の中で犯してましたとも言えなかった。
「だ、大丈夫です。」
「そうか。体調管理には気をつけろよ」
ぐしゃりと俺の前髪をかき混ぜる手に無性にしゃぶりつきたくなる劣情を抑えて、俺は日常に戻っていく。
一度は卒業するときに思いを伝えようかとも思った。
しかし当時の俺は、男に好かれても困るだろうと思って結局何も言えないまま高校生活を終えたのだった。
先生はか細い声で俺に尋ねる。
「ステージに上がった時かな」
あの時、俺は嗅ぎなれたにおいを感じ取っていた。
それは何年たっても褪せることのない記憶を呼び覚ました。
「そうか…参加者のリストを渡されたときに君の名前があって驚いたよ。でもデモンストレーションとして君を舞台上に挙げたのは私の判断ではないが失敗だったかな…」
先生は俺の頭に手を伸ばして前髪をぐちゃぐちゃとかき混ぜる。
その仕草はなんだか懐かしかった。
「先生が俺を選んだんじゃないんですか?」
「違う違う、主催者側から選ぶように言われた」
「主催者?」
「うーん、裏クラウドファンディングのサイトを運営している大本みたいな感じかな」
先生はようやく俺の前髪から手を離した。
「へぇ…どんな人たちなんですか?」
「それは秘密だから答えられないんだ」
先生はそう答えると下手くそなウインクをした。
「はぁ…というか立ちっぱなしもあれなのでどうぞ」
先生を座布団に座らせて、俺も向かい合うように床に腰を下ろす。
「でもよくわかったね。何年も会っていなかったというのに」
「先生こそ、よくわかりましたね」
「はは、お互い様かな」
…
俺は自分が高校生の頃、性的対象が男性であることを自覚した。
そのきっかけは先生だった。
俺は高校時代、三年間水泳部。
毎日のようにプールで泳いでいた。
「タイム、上がってきてるな。この調子で頑張れよ」
「はい!」
太陽の光を背にした先生の半裸は当時の俺にはとてもまぶしかった。
「先生、さよなら~」
「おぉ、気を付けて帰れよ」
先生はいつも笑顔で俺のことを見守ってくれ、時には叱り、時には励ましてくれる存在。
そんなある日、唐突に夢に出てきた先生は俺に犯されていた。
夢の中の先生はいつも履いている海パンをずらして後ろの穴を俺に見せつけてアピールしている非常に卑猥なポーズをしている。
「さぁ、ここに入れてくれ。入れていっぱい奥までついてくれ」
懇願された俺は先生のナカに入って好きなように動き、快楽に身をゆだねた。
そして果てた時、不快な感覚と共に夢から覚めたのだった。
その日は一日中夢のことを思い出してしまい、先生を前にすると挙動不審になってしまったのだ。
「体調でも悪いのか?大丈夫か?」
先生は非常に心配されたが、まさか夢の中で犯してましたとも言えなかった。
「だ、大丈夫です。」
「そうか。体調管理には気をつけろよ」
ぐしゃりと俺の前髪をかき混ぜる手に無性にしゃぶりつきたくなる劣情を抑えて、俺は日常に戻っていく。
一度は卒業するときに思いを伝えようかとも思った。
しかし当時の俺は、男に好かれても困るだろうと思って結局何も言えないまま高校生活を終えたのだった。
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