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第24話 生気を吸い取ろう
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力の使い方を覚えるため、私から生気を吸い取ることを決めたオウマ君。そのことは、私の家に帰った後、先に来ていたホレスにも伝えられた。
そしてそれを聞いたホレスは、やはりと言うかなんと言うか、大喜びだった。
「おおっ、ついに決断してくれたか! やっぱインキュバスって言えば、生気を吸い取るもんだよな。ようやくこの目で見られる時が来たか。シアン、説得してくれてありがとう。と言うわけで、早速やってみせてくれ」
さすがは、空気を読まないオカルトマニア。興奮ぎみにはしゃぐその姿は、私達を引かせるのには十分すぎるものだった。
「……やっぱりやめようかな」
いやいや、オウマ君。気持ちは分かるけどダメだって。もう、ホレスが余計なこと言うからだからね。
幸い、本気で言ってるわけじゃなかったようで、気を取り直した私達は、いつも練習をしている裏山へと向かった。
「じゃあシアン、本当にやっていいんだな?」
向かい合うオウマ君が、念を押すように確認を取る。
「うん、いつでもいいよ。って言っても、具体的にはどうするんだっけ?」
「えっと、それは……」
どうしたんだろう。なぜかとたんに言葉を詰まらせる。すると事態を見守っていたホレスが、面白そうに呟いた。
「有名なのは、相手とキスしたり、それ以上の事をしたりするんだよな」
「はっ!?」
言われて思い出す。そう言えば確か、前に読んだ物語で出てきたインキュバスも、そんな方法で人から生気を吸いとっていた。
つまり、オウマ君と私も……
「しないから! そんな方法ばかりじゃないから!」
さすがに戸惑うけど、私以上に慌てて真っ赤になったオウマ君が、そんな戸惑いさえも忘れるくらいの大声で絶叫した。
そしてそのすぐ後、今度は一転して、弱々しい口調で説明してくれた。
「た、確かに、キスとか、そ……それ以上のことをすれば、一気にたくさんの生気を吸い取れるって聞いた事がある。でもやろうと思えば、手を繋ぐだけでも、そこから生気を吸うことはできるんだ。元々そこまでたくさんの生気を吸い取る気はないし、それで十分だろ」
よっぽど恥ずかしかったんだろう。話を終えたオウマくんは、真っ赤になった顔をサッと伏せる。
なるほど。キスやそれ以上のことだけでなく、それ以下のことでも大丈夫ってわけか。
良かった。生気を吸われてもいいとは言ったけど、大きな声じゃ言えないアレやコレができるかってなると、いくらなんでもちょっと待ってと言うところだった。
「えっと……そういうわけだから、俺と手を繋ぐ事になるんだけど、いいか?」
「それくらいなら構わないよ。って言うか、手を繋ぐだけなら、エイダさん達から助けてくれた時だってやってたじゃない」
そう言えばあの時、なんだか手が燃えるように熱く感じたけど、何だったんだろう?
まあいいや。それより今は、しっかりオウマ君に生気をあげないとね。
「ほら、どこからでも来ていいよ」
オウマ君が掴みやすいように、両手を前につき出して構える。これで、私の準備は万端だ。それを見たオウマ君も、躊躇いがちに、だけど少しずつ、そこに自らの手を近づけてくる。
「じゃあ、いくよ」
「うん、いつでもいいよ」
「もし辛くなったら、すぐに言うか、手を離すかしてくれ」
「はいはい、了解」
「俺も、実際に人から生気を吸った事なんてないから、加減が分からないんだ。だからもしかすると、シアンが思っている以上の大変な事になるかも──」
「ねえ、そろそろ始めない? いい加減、腕上げっぱなしで疲れるんだけど」
「ご、ごめん!」
これじゃ、いつまでたっても始められないじゃない。やると決めたからにはスパッとやろうよ。
文句を言われオウマ君も観念したようで、一言謝った後、改めて手を伸ばしてきた。
「それじゃ、今度こそ本当にいくよ」
そうして、ようやく私達の手と手が触れる。けれど重ねてきた彼の手は、まるで凍りついたようにぎこちなく動くだけ。特別なことなんて何も起きないかわりに、緊張しているというのが、嫌と言うほど伝わってくる。
「大丈夫だから……」
オウマ君の緊張を少しでも溶かすように、声をかけ、指を交互に絡ませる。一瞬、なんだか余計に緊張したように、オウマ君の手がピクリと動くけれど、すぐにそれを握り返してきた。
多分、それが引き金になったんだろう。とたんに、握られた手が熱くなる。
以前に手を掴まれた時も熱を感じたけど、今回のそれは、同時に体から力が抜けていくような感覚に襲われる。ただ手を握られているだけなのに、まるで長い距離を全力で走ったような疲労が襲ってくる。
「──うっ!」
そうか。これが、生気を吸われるってことなんだ。わかってはいたけれど、実際に体験して、初めてそれを実感する。
「本当に大丈夫か? 無理してないか?」
私の様子の変わったのを見て、オウマ君が心配そうに聞いてくる。中止しようと思ったのか、繋いだ手を離しそうになるけど、その前に私がそれを握り返した。
「平気だって。それより、オウマ君の方こそどうなの?」
確かに疲れはあるけど、耐えられないほどじゃない。元々、少しくらい危ないのは覚悟の上だ。
そして何より、重要なのは私でなくオウマ君だ。私の生気を吸い取ることで、何か変化があるんだろうか?
「えっと……なんだか力が溢れている感じがする。シアンの手から熱が流れ込んできて、それが全身を駆け巡っているような……上手く言えないけど、そんな感じ」
うーん、分かるような分からないような。
とにかく、私が疲れている分、オウマ君は元気になってるってことでいいのかな。
だけど、ある意味オウマ君よりも元気一杯になっているやつがこの場にはいた。ホレスだ。
「体力回復効果みたいなものなのか? いや、もしかすると出力だって上がっているのかもしれない。とりあえず、今の状態でもう一度体力測定してみるか。ああ、けどこの記念すべきシーンをもう少しだけ目に焼き付けておきたい。ねえねえオウマ君、もっと他に何か変わった事はない? それにシアン、魅了の力がパワーアップしたとかで、オウマ君にときめいたりしてない?」
インキュバスが、人の生気を吸い取っている。そんな念願の光景を目の前にして、彼のテンションは爆上がりだ。正直ちょっとウザいし、生気を吸い取られるよりも疲れるかも。
「ちょっとホレス、こっちは真面目にやってるんだから、少しは黙っててよ。あと、魅了にはかかってないから」
生気を吸い取られた者は、より強い魅了にかかるって聞いたけど、やっぱり私にはきかないみたいだ。全然自覚はなかったけど、これが悪魔祓いの血の力なんだろう。
そう思いながら、視線をオウマ君に戻した時だった。
「その姿……」
再び目にしたオウマ君の肌は紫色へと変わっていて、頭に角、背中に羽がはえていた。今までにも何度か見たことのある、彼のインキュバスとしての姿だ。
いつの間に変わったんだろう。だけどその急な変化に驚いているのは、私だけじゃなかった。
「なんでだ? 姿を変えるつもりなんてなかったのに……」
どうやら今回の変化は、オウマ君本人の意思とは全く無関係におきたものらしい。他ならぬ彼自身が、自らの体に起こった異変に戸惑っていた。
私達が目を丸くする中、唯一ホレスだけが、はしゃぎながらも冷静にそれを分析していた。
「これは、生気を吸い取ったことでインキュバスの本能が目覚めたのか? 溢れそうな力をより効率よく使えるようにするために、無意識のうちに体に変化を促したのかもしれない」
「要は、生気を吸ったら思わずこの姿になっちゃったってこと?」
「あまりに簡単すぎる表現だけど、そうなるな。シアン、お前の方はどうだ。何か変わったことはないか?」
「そう言われても……」
何かあるかと聞かれたら、なんと言ってもさっきから続いている疲労感だろう。オウマ君は、既に生気を吸い取るのはやめたみたいだけど、だからといって奪われた生気が戻ってくるわけじゃない。なんとか落ち着こうと、呼吸を整えていた時だった。
「ちょっと待て。なんだそれは!?」
不意に、ホレスが驚きの声をあげる。最初、彼が何を言っているのか分からなかったけど、それもほんの一瞬。すぐに、ホレスが何に驚いていたのか気づく。
「なにこれ。宙に……浮いてる?」
最初に見つけた異変、目を向けた先に、一つの小石が浮かんでいたことだった。
なんの変哲もない、ただ庭に落ちているだけの、手のひらサイズ小石。それが、ひとりでに地面から離れ、宙へと浮かんでいる。
「こっちもだ」
オウマ君に言われて、別の方向へと目を向ける。するとそっちでも、小さな小石がひとつ、宙に浮いている。
いや、ひとつじゃない。私達が驚いている間にも、辺りに転がっている小石達が、次々に地面を離れ浮かび上がってきている。まるで私達の周りだけ、重力がなくなってしまったみたいだ。
どうなってるの!?
そしてそれを聞いたホレスは、やはりと言うかなんと言うか、大喜びだった。
「おおっ、ついに決断してくれたか! やっぱインキュバスって言えば、生気を吸い取るもんだよな。ようやくこの目で見られる時が来たか。シアン、説得してくれてありがとう。と言うわけで、早速やってみせてくれ」
さすがは、空気を読まないオカルトマニア。興奮ぎみにはしゃぐその姿は、私達を引かせるのには十分すぎるものだった。
「……やっぱりやめようかな」
いやいや、オウマ君。気持ちは分かるけどダメだって。もう、ホレスが余計なこと言うからだからね。
幸い、本気で言ってるわけじゃなかったようで、気を取り直した私達は、いつも練習をしている裏山へと向かった。
「じゃあシアン、本当にやっていいんだな?」
向かい合うオウマ君が、念を押すように確認を取る。
「うん、いつでもいいよ。って言っても、具体的にはどうするんだっけ?」
「えっと、それは……」
どうしたんだろう。なぜかとたんに言葉を詰まらせる。すると事態を見守っていたホレスが、面白そうに呟いた。
「有名なのは、相手とキスしたり、それ以上の事をしたりするんだよな」
「はっ!?」
言われて思い出す。そう言えば確か、前に読んだ物語で出てきたインキュバスも、そんな方法で人から生気を吸いとっていた。
つまり、オウマ君と私も……
「しないから! そんな方法ばかりじゃないから!」
さすがに戸惑うけど、私以上に慌てて真っ赤になったオウマ君が、そんな戸惑いさえも忘れるくらいの大声で絶叫した。
そしてそのすぐ後、今度は一転して、弱々しい口調で説明してくれた。
「た、確かに、キスとか、そ……それ以上のことをすれば、一気にたくさんの生気を吸い取れるって聞いた事がある。でもやろうと思えば、手を繋ぐだけでも、そこから生気を吸うことはできるんだ。元々そこまでたくさんの生気を吸い取る気はないし、それで十分だろ」
よっぽど恥ずかしかったんだろう。話を終えたオウマくんは、真っ赤になった顔をサッと伏せる。
なるほど。キスやそれ以上のことだけでなく、それ以下のことでも大丈夫ってわけか。
良かった。生気を吸われてもいいとは言ったけど、大きな声じゃ言えないアレやコレができるかってなると、いくらなんでもちょっと待ってと言うところだった。
「えっと……そういうわけだから、俺と手を繋ぐ事になるんだけど、いいか?」
「それくらいなら構わないよ。って言うか、手を繋ぐだけなら、エイダさん達から助けてくれた時だってやってたじゃない」
そう言えばあの時、なんだか手が燃えるように熱く感じたけど、何だったんだろう?
まあいいや。それより今は、しっかりオウマ君に生気をあげないとね。
「ほら、どこからでも来ていいよ」
オウマ君が掴みやすいように、両手を前につき出して構える。これで、私の準備は万端だ。それを見たオウマ君も、躊躇いがちに、だけど少しずつ、そこに自らの手を近づけてくる。
「じゃあ、いくよ」
「うん、いつでもいいよ」
「もし辛くなったら、すぐに言うか、手を離すかしてくれ」
「はいはい、了解」
「俺も、実際に人から生気を吸った事なんてないから、加減が分からないんだ。だからもしかすると、シアンが思っている以上の大変な事になるかも──」
「ねえ、そろそろ始めない? いい加減、腕上げっぱなしで疲れるんだけど」
「ご、ごめん!」
これじゃ、いつまでたっても始められないじゃない。やると決めたからにはスパッとやろうよ。
文句を言われオウマ君も観念したようで、一言謝った後、改めて手を伸ばしてきた。
「それじゃ、今度こそ本当にいくよ」
そうして、ようやく私達の手と手が触れる。けれど重ねてきた彼の手は、まるで凍りついたようにぎこちなく動くだけ。特別なことなんて何も起きないかわりに、緊張しているというのが、嫌と言うほど伝わってくる。
「大丈夫だから……」
オウマ君の緊張を少しでも溶かすように、声をかけ、指を交互に絡ませる。一瞬、なんだか余計に緊張したように、オウマ君の手がピクリと動くけれど、すぐにそれを握り返してきた。
多分、それが引き金になったんだろう。とたんに、握られた手が熱くなる。
以前に手を掴まれた時も熱を感じたけど、今回のそれは、同時に体から力が抜けていくような感覚に襲われる。ただ手を握られているだけなのに、まるで長い距離を全力で走ったような疲労が襲ってくる。
「──うっ!」
そうか。これが、生気を吸われるってことなんだ。わかってはいたけれど、実際に体験して、初めてそれを実感する。
「本当に大丈夫か? 無理してないか?」
私の様子の変わったのを見て、オウマ君が心配そうに聞いてくる。中止しようと思ったのか、繋いだ手を離しそうになるけど、その前に私がそれを握り返した。
「平気だって。それより、オウマ君の方こそどうなの?」
確かに疲れはあるけど、耐えられないほどじゃない。元々、少しくらい危ないのは覚悟の上だ。
そして何より、重要なのは私でなくオウマ君だ。私の生気を吸い取ることで、何か変化があるんだろうか?
「えっと……なんだか力が溢れている感じがする。シアンの手から熱が流れ込んできて、それが全身を駆け巡っているような……上手く言えないけど、そんな感じ」
うーん、分かるような分からないような。
とにかく、私が疲れている分、オウマ君は元気になってるってことでいいのかな。
だけど、ある意味オウマ君よりも元気一杯になっているやつがこの場にはいた。ホレスだ。
「体力回復効果みたいなものなのか? いや、もしかすると出力だって上がっているのかもしれない。とりあえず、今の状態でもう一度体力測定してみるか。ああ、けどこの記念すべきシーンをもう少しだけ目に焼き付けておきたい。ねえねえオウマ君、もっと他に何か変わった事はない? それにシアン、魅了の力がパワーアップしたとかで、オウマ君にときめいたりしてない?」
インキュバスが、人の生気を吸い取っている。そんな念願の光景を目の前にして、彼のテンションは爆上がりだ。正直ちょっとウザいし、生気を吸い取られるよりも疲れるかも。
「ちょっとホレス、こっちは真面目にやってるんだから、少しは黙っててよ。あと、魅了にはかかってないから」
生気を吸い取られた者は、より強い魅了にかかるって聞いたけど、やっぱり私にはきかないみたいだ。全然自覚はなかったけど、これが悪魔祓いの血の力なんだろう。
そう思いながら、視線をオウマ君に戻した時だった。
「その姿……」
再び目にしたオウマ君の肌は紫色へと変わっていて、頭に角、背中に羽がはえていた。今までにも何度か見たことのある、彼のインキュバスとしての姿だ。
いつの間に変わったんだろう。だけどその急な変化に驚いているのは、私だけじゃなかった。
「なんでだ? 姿を変えるつもりなんてなかったのに……」
どうやら今回の変化は、オウマ君本人の意思とは全く無関係におきたものらしい。他ならぬ彼自身が、自らの体に起こった異変に戸惑っていた。
私達が目を丸くする中、唯一ホレスだけが、はしゃぎながらも冷静にそれを分析していた。
「これは、生気を吸い取ったことでインキュバスの本能が目覚めたのか? 溢れそうな力をより効率よく使えるようにするために、無意識のうちに体に変化を促したのかもしれない」
「要は、生気を吸ったら思わずこの姿になっちゃったってこと?」
「あまりに簡単すぎる表現だけど、そうなるな。シアン、お前の方はどうだ。何か変わったことはないか?」
「そう言われても……」
何かあるかと聞かれたら、なんと言ってもさっきから続いている疲労感だろう。オウマ君は、既に生気を吸い取るのはやめたみたいだけど、だからといって奪われた生気が戻ってくるわけじゃない。なんとか落ち着こうと、呼吸を整えていた時だった。
「ちょっと待て。なんだそれは!?」
不意に、ホレスが驚きの声をあげる。最初、彼が何を言っているのか分からなかったけど、それもほんの一瞬。すぐに、ホレスが何に驚いていたのか気づく。
「なにこれ。宙に……浮いてる?」
最初に見つけた異変、目を向けた先に、一つの小石が浮かんでいたことだった。
なんの変哲もない、ただ庭に落ちているだけの、手のひらサイズ小石。それが、ひとりでに地面から離れ、宙へと浮かんでいる。
「こっちもだ」
オウマ君に言われて、別の方向へと目を向ける。するとそっちでも、小さな小石がひとつ、宙に浮いている。
いや、ひとつじゃない。私達が驚いている間にも、辺りに転がっている小石達が、次々に地面を離れ浮かび上がってきている。まるで私達の周りだけ、重力がなくなってしまったみたいだ。
どうなってるの!?
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