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1章 神様が作った実験場
邂逅するまで 2
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5時限目の移動教室の際、あたしは必要な教科書類を持ち、廊下を歩く。
白い鬼も当然のようについてくる。さっきまであたしの後ろについてきたのに今になってあたしの隣へと肩を並べて歩く。目線を合わせるために背を丸めて進む姿勢は歩きづらそうね。
白い鬼はあたしの視界に入ろうとしていた。そういう動きをしている。あたしは目を合わせないように努めた。余所見をせず、真っ直ぐ前を見る。そこに怪物はいないと演技する。
白い鬼はあたしに認識されようと跳ねてみたり、あたしの前を横切ったりとあたしの進行の邪魔をする。
図体が多きため、目立つ行動をすれば目で追いたくなる。そういう強い衝動を抑えた。なかなか認識してくれないあたしに白い鬼は痺れを切らしたようで最終手段へとでる。
あたしの横に戻った白い鬼は骨張った肩をあたしの肩へと軽くぶつける。
こいつがそんなことまでするとは考えていなかった。するとしても、あたしには触れられないと考えていた。けれど、白い鬼の肩とあたしの肩は触れあって、おまけに力加減が下手くそだった。
あたしが弾かれて床に倒れるには十分な力だった。
障害物もないのに転んだあたしをクラスメイトたちがおかしな目を向けて通り過ぎていく。こんなの、あたしだって不本意よ。
軽くやったつもりなのに転んでしまったのを白い鬼は詫びるように頭を下げる。
落ちた教科書を拾い、立ち上る。改めて、白い鬼と向き合うと転ばされた憤りを視線で送る。白い鬼はそれなりの罪悪感があるのか睨んだあたしにすごむ。
ついさっきまで物に触れられなかったのに、あたしには突進できた。そんな矛盾点よりも転ばされたことへの憤りが勝る。
「1日中、あんたの騒がしい動きは黙って耐えていたけれど許容範囲ってものがあるわ。小学にあがる子供だってもう少し弁えてるわよ。いい?あんたがあたしの幻覚ならあたしの邪魔はしないで。構って欲しいなら外の野良猫にでも話しかけてきなさいよ。まぁ、見えもしないし、喋れもできないだろうから、無理だろうけど」
まだまだいいたいことはたくさんあったけれどチャイムが鳴った。
「あーあ、あんたのせいで授業に遅れた」
嫌味をたっぷりに含めて言い捨てて、あたしは駆け足で教室に向かう。白い鬼は反省しているのか耳を垂らして顔を俯かせる。それでもあたしから離れようとしなかった。
ついてくるなといいたかったけれど、もう教室に着いてしまったし、大人しくなったから少しだけ妥協した。
この時、あたしは後悔していた。ぶつかっても無視を強行すればよかったのに目を合わせて声をかけてしまった。これであちらはあたしが認識できると知ってしまったし、あたしは訳のわからないものに関わってしまったのだから。
白い鬼も当然のようについてくる。さっきまであたしの後ろについてきたのに今になってあたしの隣へと肩を並べて歩く。目線を合わせるために背を丸めて進む姿勢は歩きづらそうね。
白い鬼はあたしの視界に入ろうとしていた。そういう動きをしている。あたしは目を合わせないように努めた。余所見をせず、真っ直ぐ前を見る。そこに怪物はいないと演技する。
白い鬼はあたしに認識されようと跳ねてみたり、あたしの前を横切ったりとあたしの進行の邪魔をする。
図体が多きため、目立つ行動をすれば目で追いたくなる。そういう強い衝動を抑えた。なかなか認識してくれないあたしに白い鬼は痺れを切らしたようで最終手段へとでる。
あたしの横に戻った白い鬼は骨張った肩をあたしの肩へと軽くぶつける。
こいつがそんなことまでするとは考えていなかった。するとしても、あたしには触れられないと考えていた。けれど、白い鬼の肩とあたしの肩は触れあって、おまけに力加減が下手くそだった。
あたしが弾かれて床に倒れるには十分な力だった。
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軽くやったつもりなのに転んでしまったのを白い鬼は詫びるように頭を下げる。
落ちた教科書を拾い、立ち上る。改めて、白い鬼と向き合うと転ばされた憤りを視線で送る。白い鬼はそれなりの罪悪感があるのか睨んだあたしにすごむ。
ついさっきまで物に触れられなかったのに、あたしには突進できた。そんな矛盾点よりも転ばされたことへの憤りが勝る。
「1日中、あんたの騒がしい動きは黙って耐えていたけれど許容範囲ってものがあるわ。小学にあがる子供だってもう少し弁えてるわよ。いい?あんたがあたしの幻覚ならあたしの邪魔はしないで。構って欲しいなら外の野良猫にでも話しかけてきなさいよ。まぁ、見えもしないし、喋れもできないだろうから、無理だろうけど」
まだまだいいたいことはたくさんあったけれどチャイムが鳴った。
「あーあ、あんたのせいで授業に遅れた」
嫌味をたっぷりに含めて言い捨てて、あたしは駆け足で教室に向かう。白い鬼は反省しているのか耳を垂らして顔を俯かせる。それでもあたしから離れようとしなかった。
ついてくるなといいたかったけれど、もう教室に着いてしまったし、大人しくなったから少しだけ妥協した。
この時、あたしは後悔していた。ぶつかっても無視を強行すればよかったのに目を合わせて声をかけてしまった。これであちらはあたしが認識できると知ってしまったし、あたしは訳のわからないものに関わってしまったのだから。
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