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1章 神様が作った実験場
空の穴 10
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迷っていると左角からカンダタが現れた。発狂も奇声もない。彼は仁王立ちで項垂れていた。
胸騒ぎを手で抑えてカンダタに寄る。
「起きて平気なの?」
様々な不安や恐怖があったけれど話しかける。
「あたしがわざわざここまで来たのに。歩けるならそうしてよ。無駄な労力だったじゃない」
質問をしても嫌味を言ってみてもカンダタは仁王立ちのままで沈黙を守る。
様子がおかしいのはハクが来た時点でわかっていた。ハクはちゃんと言いつけを守っていたし、この怯え様。そして、石みたいに沈黙するカンダタ。
停止したロボットの印象を受けた。手も足もピタリと止まって首は項垂れて、長い前髪が彼の赤目を隠す。陰った横顔ではその表情は読めない。
「カンダタ?」
名を呼べば何かしらの反応があると思った。
反応はあった。カンダタが正面を向く。隠されていた顔半分があたしに向けられる。その左半分は額から襟の下まで数十羽の黒い蝶の模様があった。カンダタにそんな刺青はなかった。
そもそも、刺青とかそんなものじゃない。蝶の模様が皮膚の上でゆっくりと羽を動かして額や鎖骨、肩へと移動する。浴衣の下まで移動しているようだった。
あたしはカンダタから離れる為、後退りする。
彼の佇まいも謎の模様も不吉でしかなった。度重なる不明瞭な事柄があたしを後ろへと下がらせた。
カンダタの口が開く。と言っても、何も話さない。顎の力がなくなって一筋の粘液が垂れる。肩が大きく伸縮する。呼吸が荒くなっているのかしら。
彼の身体に異常が起きているらしいけど唾液ぐらいは拭いてほしいわね。
汚い顔のままカンダタは首を上げて、陰で見えくなっていた赤目があたしを捉える。
異常者の目になっていた。瞳孔も瞼も開いている。血走った眼はあたしに向けられているのにあたしを見ていないような認識ができていないような、そんな矛盾した目線。
飢えて乾燥した唇が大きく黄ばんだ歯から赤黒い歯茎まで晒し、溢れる唾液は滝となって顎から流れる。
獣になっている。人の皮を被る狼。ここは地獄だから鬼として例えるべきからしら。
ともかく、そこに立つカンダタは人の形をしていながらも風貌は人から離れてしまっていた。
「ワイルドになったじゃない。読モには向いてないけど」
そんな茶目っ気、カンダタは持ってしていないし、今の彼に冗談も嫌味も通じない。
血の沼の臭い、光の拒絶ともいえる体調不良。どちらも鬼あった特徴。それがカンダタにも当てはまる。
カンダタは鬼に近い。
蝶男が言っていた通りかもしれない。カンダタが鬼に近くなっているとしたら飢え続けている鬼だとするなら、目の前の獲物に飛びつく。
カンダタの顎は大きく広がり、犬歯もない歯並びが奥の端まで見える。その飢えた獣が鬼気森然としてあたしに迫ってきた。
まだ、背を向けて走れない。2人の距離が近いし、歩幅も違う。脚の速度もカンダタが上だ。一時的にもでも、足止めさせる必要がある。
あたしが差し出したのは離しそびれた消毒用スプレー。脅威のないその引き金を引いて霧状のアルコールがカンダタの顔に吹きかける。
消毒液は目に染みることでしょうね。カンダタは低く短い悲鳴を上げて膝をつく。痛みに走る両目は当分開けない。
逃げたあたしは保健室に戻り、戸を閉め、近場にあった長箒を取るとそれを心張棒にする。これでカンダタを防げると考えていない。少しでも時間を稼げればそれでいい。
その心張棒を戸にかけた瞬間、カンダタが引き戸に何度も突進して、閉めだした戸を無理にでも突入しようとする。これじゃ戸を塞いでも突破されてしまう。
空腹と焦りからかカンダタは言葉もない声をうねらせて、その声が大きくなったかと思うとそれは雄叫びに変わる。
肉に飢えた獣の咆哮は戸を一枚隔ててもあたしの肌を振動させた。理性も残っていないみたいね。
あたしは窓へ走ると外へと逃げ出す。そうしたわずかな間にも、カンダタは乱雑に戸を揺らし、引き戸のタイヤと床のレールがずれ始める。非常にまずい。
窓から飛び落ちるのと同時に保健室のドアが勢いよく飛ばされて一枚の窓へと衝突する。蜘蛛の巣のみたいな罅が入り、丁度、着地したあたしの頭上に細かいガラス砂が降る。
鬼をバール一本で殺す奴だ。身体能力が高いと思っていたけれど、理性がなくなれば怪物そのものじゃない。
立ち上がり、蜘蛛の巣状の窓からカンダタを見つめた。
人であったことすら忘れた怪物はあたしを見ても獲物としか思えず、牙のない歯は血肉を求める。穏やかで少し気弱な彼の面影はない。
長い間、地獄に住んで理性すら捨ててしまったのかしら。
悠長に考えている時じゃないわね。
逃走を続けるあたしは保健室の隣、化学室の窓へと逃げる。あそこの窓側には消火栓があった。
頼りない記憶を辿って、そこらしいと思える窓の前に立つと白鋏で錠前を壊す。窓枠を掴み、這いずるように化学室へと入る。保健室ではカンダタが豪快に外へと出ていた。
急いだあたしは床に着くと目的でもあった消火栓を探す。あたしの勘は当たったみたいで消火栓は近くにあった。着地時点のすぐ横に埃だらけの消火栓。これも新品同様に使えるはず。
カンダタは窓枠を越えて、化学室に侵入しようとしていた。彼は目前まで迫っていた。もう、栓を抜く時間もない。
重いとか関係ない。命が懸っているのなら消火栓も軽い。
消火栓を両手で持ち、大きく振りかぶる。カンダタが窓枠から乗り出そうとする寸前、足を一歩だけ根強く踏み出して歯を食いしばった。腹筋から背筋までの筋力、肩から指までの筋力、あたしの中に流れる血脈までもが消火栓へと注がれる。
消火栓の底で精一杯の一撃を顔面にぶつけた。渾身の一撃はカンダタの鼻筋から額までを赤く潰して鼻の骨を折る。
高だか女子高校生の一撃。窓枠に立つカンダタは体勢が崩れそうになっても、崩れはしなかった。カンダタを退けるにはまだ遠い。
あたしも一撃で退けられるとは考えていない。それを想定した上での一撃だった。だから、カンダタが体勢を整える前に次の一手へと移行ができた。
横に突いた消火栓を今度は下げて、振り子の要領で消火栓を振るう。カンダタがこちらに戻った瞬間に合わせて、振り上げる。
狙いは運良く的中して彼の顎下と鋼鉄の角が強い衝撃を生む。その余波はカンダタの脳内にまで届いた。
脳が揺れればさすがに失神すると考えてやってみたけど。
急に不安が押し寄せてじりじりと後退する。そんな中でカンダタはピクリとも動かなかった。やがて、ゆっくりと後ろへと倒れていき、窓枠から落ちていく。完全に意識を失っているみたい。
気絶しているのかしら。
胸騒ぎを手で抑えてカンダタに寄る。
「起きて平気なの?」
様々な不安や恐怖があったけれど話しかける。
「あたしがわざわざここまで来たのに。歩けるならそうしてよ。無駄な労力だったじゃない」
質問をしても嫌味を言ってみてもカンダタは仁王立ちのままで沈黙を守る。
様子がおかしいのはハクが来た時点でわかっていた。ハクはちゃんと言いつけを守っていたし、この怯え様。そして、石みたいに沈黙するカンダタ。
停止したロボットの印象を受けた。手も足もピタリと止まって首は項垂れて、長い前髪が彼の赤目を隠す。陰った横顔ではその表情は読めない。
「カンダタ?」
名を呼べば何かしらの反応があると思った。
反応はあった。カンダタが正面を向く。隠されていた顔半分があたしに向けられる。その左半分は額から襟の下まで数十羽の黒い蝶の模様があった。カンダタにそんな刺青はなかった。
そもそも、刺青とかそんなものじゃない。蝶の模様が皮膚の上でゆっくりと羽を動かして額や鎖骨、肩へと移動する。浴衣の下まで移動しているようだった。
あたしはカンダタから離れる為、後退りする。
彼の佇まいも謎の模様も不吉でしかなった。度重なる不明瞭な事柄があたしを後ろへと下がらせた。
カンダタの口が開く。と言っても、何も話さない。顎の力がなくなって一筋の粘液が垂れる。肩が大きく伸縮する。呼吸が荒くなっているのかしら。
彼の身体に異常が起きているらしいけど唾液ぐらいは拭いてほしいわね。
汚い顔のままカンダタは首を上げて、陰で見えくなっていた赤目があたしを捉える。
異常者の目になっていた。瞳孔も瞼も開いている。血走った眼はあたしに向けられているのにあたしを見ていないような認識ができていないような、そんな矛盾した目線。
飢えて乾燥した唇が大きく黄ばんだ歯から赤黒い歯茎まで晒し、溢れる唾液は滝となって顎から流れる。
獣になっている。人の皮を被る狼。ここは地獄だから鬼として例えるべきからしら。
ともかく、そこに立つカンダタは人の形をしていながらも風貌は人から離れてしまっていた。
「ワイルドになったじゃない。読モには向いてないけど」
そんな茶目っ気、カンダタは持ってしていないし、今の彼に冗談も嫌味も通じない。
血の沼の臭い、光の拒絶ともいえる体調不良。どちらも鬼あった特徴。それがカンダタにも当てはまる。
カンダタは鬼に近い。
蝶男が言っていた通りかもしれない。カンダタが鬼に近くなっているとしたら飢え続けている鬼だとするなら、目の前の獲物に飛びつく。
カンダタの顎は大きく広がり、犬歯もない歯並びが奥の端まで見える。その飢えた獣が鬼気森然としてあたしに迫ってきた。
まだ、背を向けて走れない。2人の距離が近いし、歩幅も違う。脚の速度もカンダタが上だ。一時的にもでも、足止めさせる必要がある。
あたしが差し出したのは離しそびれた消毒用スプレー。脅威のないその引き金を引いて霧状のアルコールがカンダタの顔に吹きかける。
消毒液は目に染みることでしょうね。カンダタは低く短い悲鳴を上げて膝をつく。痛みに走る両目は当分開けない。
逃げたあたしは保健室に戻り、戸を閉め、近場にあった長箒を取るとそれを心張棒にする。これでカンダタを防げると考えていない。少しでも時間を稼げればそれでいい。
その心張棒を戸にかけた瞬間、カンダタが引き戸に何度も突進して、閉めだした戸を無理にでも突入しようとする。これじゃ戸を塞いでも突破されてしまう。
空腹と焦りからかカンダタは言葉もない声をうねらせて、その声が大きくなったかと思うとそれは雄叫びに変わる。
肉に飢えた獣の咆哮は戸を一枚隔ててもあたしの肌を振動させた。理性も残っていないみたいね。
あたしは窓へ走ると外へと逃げ出す。そうしたわずかな間にも、カンダタは乱雑に戸を揺らし、引き戸のタイヤと床のレールがずれ始める。非常にまずい。
窓から飛び落ちるのと同時に保健室のドアが勢いよく飛ばされて一枚の窓へと衝突する。蜘蛛の巣のみたいな罅が入り、丁度、着地したあたしの頭上に細かいガラス砂が降る。
鬼をバール一本で殺す奴だ。身体能力が高いと思っていたけれど、理性がなくなれば怪物そのものじゃない。
立ち上がり、蜘蛛の巣状の窓からカンダタを見つめた。
人であったことすら忘れた怪物はあたしを見ても獲物としか思えず、牙のない歯は血肉を求める。穏やかで少し気弱な彼の面影はない。
長い間、地獄に住んで理性すら捨ててしまったのかしら。
悠長に考えている時じゃないわね。
逃走を続けるあたしは保健室の隣、化学室の窓へと逃げる。あそこの窓側には消火栓があった。
頼りない記憶を辿って、そこらしいと思える窓の前に立つと白鋏で錠前を壊す。窓枠を掴み、這いずるように化学室へと入る。保健室ではカンダタが豪快に外へと出ていた。
急いだあたしは床に着くと目的でもあった消火栓を探す。あたしの勘は当たったみたいで消火栓は近くにあった。着地時点のすぐ横に埃だらけの消火栓。これも新品同様に使えるはず。
カンダタは窓枠を越えて、化学室に侵入しようとしていた。彼は目前まで迫っていた。もう、栓を抜く時間もない。
重いとか関係ない。命が懸っているのなら消火栓も軽い。
消火栓を両手で持ち、大きく振りかぶる。カンダタが窓枠から乗り出そうとする寸前、足を一歩だけ根強く踏み出して歯を食いしばった。腹筋から背筋までの筋力、肩から指までの筋力、あたしの中に流れる血脈までもが消火栓へと注がれる。
消火栓の底で精一杯の一撃を顔面にぶつけた。渾身の一撃はカンダタの鼻筋から額までを赤く潰して鼻の骨を折る。
高だか女子高校生の一撃。窓枠に立つカンダタは体勢が崩れそうになっても、崩れはしなかった。カンダタを退けるにはまだ遠い。
あたしも一撃で退けられるとは考えていない。それを想定した上での一撃だった。だから、カンダタが体勢を整える前に次の一手へと移行ができた。
横に突いた消火栓を今度は下げて、振り子の要領で消火栓を振るう。カンダタがこちらに戻った瞬間に合わせて、振り上げる。
狙いは運良く的中して彼の顎下と鋼鉄の角が強い衝撃を生む。その余波はカンダタの脳内にまで届いた。
脳が揺れればさすがに失神すると考えてやってみたけど。
急に不安が押し寄せてじりじりと後退する。そんな中でカンダタはピクリとも動かなかった。やがて、ゆっくりと後ろへと倒れていき、窓枠から落ちていく。完全に意識を失っているみたい。
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