29 / 48
駒鳥は何処へ行く?
夢2
しおりを挟む
パチパチと弾ける炎が見えた。
何時かの夢の其の続き。
先は入口。今日は幾らか奥まった所だろうか?
否ひょっとすると中心だろうかと、眼の前の炎を見て思う。
囲炉裏場。赫赫と燃える炎は暖かく、人が集まり囲む場に相応しく思った。
ほんの少しだけ首を巡らす(今日は余り体を自由に動かせぬ様子)。
壁と思ったが、巨大な扉と気付く。
随分と長く使われていないのか、壁と思う程に、使われている物の気配が無い。
扉は随分古びて、しかし瑕疵の無い木で出来ていて、壊れそうにも、壊せそうにも見えなかった。
※
目の前の炎を見つめる。
何やら小さな気配がしていたが、気にする程の事でも無いだろう。
小さく弾ける小枝は、揺れる黄金の熱を生み出す。
隠れ果てた夏は戻らず、妾は冬。
ずっと冬。
門は開かれず鎖されたまま。
霊は妾に戻らず傷ついたまま。
火の影に照らされて、大きく罅の入った大鍋が見える。
瞬間、枝組みが崩れて炎が背伸びして踊った。_大鍋の様も見えなくなった。
何時かの夢の其の続き。
先は入口。今日は幾らか奥まった所だろうか?
否ひょっとすると中心だろうかと、眼の前の炎を見て思う。
囲炉裏場。赫赫と燃える炎は暖かく、人が集まり囲む場に相応しく思った。
ほんの少しだけ首を巡らす(今日は余り体を自由に動かせぬ様子)。
壁と思ったが、巨大な扉と気付く。
随分と長く使われていないのか、壁と思う程に、使われている物の気配が無い。
扉は随分古びて、しかし瑕疵の無い木で出来ていて、壊れそうにも、壊せそうにも見えなかった。
※
目の前の炎を見つめる。
何やら小さな気配がしていたが、気にする程の事でも無いだろう。
小さく弾ける小枝は、揺れる黄金の熱を生み出す。
隠れ果てた夏は戻らず、妾は冬。
ずっと冬。
門は開かれず鎖されたまま。
霊は妾に戻らず傷ついたまま。
火の影に照らされて、大きく罅の入った大鍋が見える。
瞬間、枝組みが崩れて炎が背伸びして踊った。_大鍋の様も見えなくなった。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
5
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる