駒鳥は何処へ行く?

湯月@岑

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駒鳥は何処へ行く?

夢2

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パチパチと弾ける炎が見えた。
何時かの夢の其の続き。
先は入口。今日は幾らか奥まった所だろうか?
否ひょっとすると中心だろうかと、眼の前の炎を見て思う。
囲炉裏場。赫赫と燃える炎は暖かく、人が集まり囲む場に相応しく思った。
ほんの少しだけ首を巡らす(今日は余り体を自由に動かせぬ様子)。

壁と思ったが、巨大な扉と気付く。
随分と長く使われていないのか、壁と思う程に、使われている物の気配が無い。
扉は随分古びて、しかし瑕疵の無い木で出来ていて、壊れそうにも、壊せそうにも見えなかった。





目の前の炎を見つめる。

何やら小さな気配がしていたが、気にする程の事でも無いだろう。
小さく弾ける小枝は、揺れる黄金の熱を生み出す。
隠れ果てた夏は戻らず、世界は冬。
ずっと冬。

門は開かれず鎖されたまま。
霊は世界に戻らず傷ついたまま。

火の影に照らされて、大きく罅の入った大鍋が見える。
瞬間、枝組みが崩れて炎が背伸びして踊った。_大鍋の様も見えなくなった。
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