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第4章 天界取材
閑話 シルクスの憂鬱な休日①
天界案内人で天界側で迎えてくれたほぼ双子天使の弟シルクスのお話です。
妄想が捗り過ぎたので全3話でお送りします。
+ + + + +
今日は久しぶりの休日。
交流年の間は、僕たち転移門案内人はただでさえ人数が少ない上にフル稼働のため、中々休みが取れないことが多いって先輩から聞いていた。
いざ始まってみると、週一で休みが必ずあるとはいえ、普段の勤務の週休3日からするとやっぱり忙しいよね。疲れも大分溜まってきてるなって感じるもん。
ということで、今日は溜まった疲れを癒すべく、午前中はゆっくりダラダラして、午後から推し活することにしよう!
以前姉ピルカから受け取った地上界で流行っている漫画を全巻一気読みして、それから昼ご飯は久しぶりに学生時代によく行っていたあの店に行こうかな。
あの店、エルマー様たち幼馴染お三方の溜まり場だったんだよね。偶然を装ってよく一緒にご飯食べたの、懐かしいなあ。
っと、漫画を読む前に、先に午後からの推し活の準備しとかないと。
僕は子供の頃からの友人の一人に、通信魔法を飛ばした。
(ねえ、今日空いてる?)
(うわあっ! もおー、急に連絡してこないでよぉ。びっくりするじゃん)
(空いてるよね?お願いがあるんだけど)
(人の話聞いてる?ねえ?聞いてないね。はあ。今日は何するの?ってか、エルマー様関連しかないか)
(当たり前でしょ。エルマー様が今どこで何してるか、昼までに調べて欲しいんだけど)
(えぇぇ、外交官補佐のスケジュールなんてそんなすぐ分かるわけ)
(できるよね?)
(……はーい)
(お礼はいつものでいいよね?じゃあ、よろしく)
(あ、ちょっ)
これでよし!
あいつは調べ物が得意だから、昼までに情報は集まるだろう。
それまで、ダラダラするぞー!
昼過ぎまで漫画を存分に堪能して(めちゃくちゃ面白かった!)、昼ご飯を食べに懐かしいあの店へと向かう。
と言っても、ついこの間まで学生だった僕は、そこまで懐かしいとは感じないんだけどね。
こういうのは雰囲気が大事だから、気にしないの。
エルマー様がよく頼んでいた定食を食べていると、「シルクスじゃねえか」と大柄の如何にも建築作業員という出で立ちの大男が気安げに声を掛けてきた。
うわー、面倒くさいのに見つかったなあ。
という内心は一切表情に出さずに、大男が好む可愛い系男の子を演じながら相手をする。
「わあっ!先輩、お久しぶりです!先輩もお昼ですか?」
「おう。今日の現場がこの近くなんだよ。いやあ、シルクスに会えるとは、今日の俺、めっちゃツイてるな!」
「ふふっ、僕も先輩に会えて嬉しいです」
俺はツイてないけどね!
適当に世間話をしながら、手早く残りの食事を平らげて、とっとと退散する。
大男は「またなー!」とご機嫌に手を振っているが、またがあってたまるか。
あの人、人との距離が近いから、隣に来ると必ず肩を組んでくるし、許可なく頭を乱暴に撫でてくるし、声も常にデカいから耳やられるんだよね。
いい人なんだけど、僕は一定の距離を保っていたい派だから、昔からあの手のタイプは苦手。
でも、ちゃんと相手に合わせて対応はしてるから、問題になったことはない。姉には八方美人とか猫かぶりとかぶりっ子とか言われるけど、世渡り上手って言って欲しいよね。
さて、あまりゆっくり食事は堪能できなかったけど聖地での昼食を終えて、そろそろ連絡がくるころかなと思っていると、(シルクス―、今いいー?)と間延びした声で通信が入った。
(エルマー様の居場所、分かった?)
(うん。今はねー、商業区域で取材中で、魔道具の店をあちこち回ってるみたいだよ)
(あちこちってどの辺?あそこめっちゃ広いじゃん)
商業区域は、天界で第一産業区域を除いた中で一番広い区域。
あの中から探すとか、絶対無理。
百年はかかるじゃん。
(んーとね、今日は南東区を回ってるみたい。さっきまでレミル魔道具店にいたよ)
(あそこか。わかった、あとは自分で探すよ)
(あ、待っ)
場所さえ分かればこっちのもの。
よーし!さっきの大男で気分が下がった分、しっかり補充するぞー!
心のうるおいは推しに満たしてもらうんだ!
早速、商業区域まで転移で移動し、レミル魔道具店がある方へ歩き始める。
あの辺は魔法家具店が多いエリアだけど、レミル魔道具店は魔道具なら何でも扱っている大型店だから、何を取材しているのかまでは現段階では絞り込むのは難しいな。
しかも、店自体もだだっ広いから、もしまだエルマー様が居たとしても、店内を探すのも一苦労するだろうなあ。
レミル魔道具店に着き、一応店内をワンフロアずつ気配察知を掛けながら回ってみたけど、やっぱりエルマー様は居なかった。店を出る前に店員に聞いたら、二十分前くらいに取材を終えて店を後にしたらしい。
残念、ニアミスだったか。
ついでに店員に何を取材していたのかを聞いてみたけど、ジャンルを問わず色んな物を見ていたらしい。
エルマー様御一行に付いていた副店長が、何やらあちこちに連絡を入れていたらしいけど、僕が声を掛けた店員はその辺は知らされていないみたいだ。
この後どこへ行くか知ってるかも一応聞いてみたけど、やっぱり何も知らなかった。
無邪気で可愛らしいと年上の男女に好評な笑顔でお礼を言って(店員・女・推定250歳台、頬を赤らめてた)、店を出る。
さて、振り出しに戻ってしまったので、再び友人に通信魔法で連絡を取ることにしよう。
(ねえ、レミル魔道具店周辺にエルマー様の気配はないんだけど、どこに行ったか調べてくれる?)
(うおぉっ!…もう!だからいきなり連絡してこないでってばあ。うーん、ちょっと待ってて)
そう言って通信が切れてから、待つこと五分。
(シルクス―、分かったよー。今ここにいるみたい)
商業区域の地図の上に赤字で『ココ!』と書かれた矢印が指してある図が、頭の中に勝手に浮かび上がる。
ふんふん、ここか。
(今調べたところだから、間違いなく今ここにいるはずだよー)
(わかった)
(それから、お礼のこ)
時間が惜しいのでさっさと通信魔法を切って、近くのステーションから転移する。
今度こそエルマー様と会うぞ!
……と、意気込んでいた時が僕にもありました。
今、僕の目の前には、ボロボロの学校の制服に身を包んだ男女三名が手を後ろに縛られて膝をついている。
そして、三人掛けの大きなソファーの真ん中に僕は座っていて、学生時代からの悪友その1とその2が僕を挟んで両隣に座り、ソファーの後ろに悪友その3が立っていて、部屋の入り口付近に悪友その4が立っている。
「だから!オレたちは何も言ってねえって言ってるじゃないですか!」
「黙れ!俺らが卒業してお前らに引き継いだ時にした約束を、忘れたとは言わせねえぞ!」
「忘れてなんていません!どうして信じてくれないんですか!」
「そうですよ!私達は先輩方の志を引き継いでちゃんと運営しています!」
「じゃあなんでこんなことが起きてんだよっ!!」
僕の右隣に座る悪友その1が、ソファーの前に跪いている三人を叱責している間、なんでこうなったのかを、僕は振り返っていた。
+ + + + +
シルクスのイメージが壊れちゃった方、ごめんなさい。先に謝っておきます……
妄想が捗り過ぎたので全3話でお送りします。
+ + + + +
今日は久しぶりの休日。
交流年の間は、僕たち転移門案内人はただでさえ人数が少ない上にフル稼働のため、中々休みが取れないことが多いって先輩から聞いていた。
いざ始まってみると、週一で休みが必ずあるとはいえ、普段の勤務の週休3日からするとやっぱり忙しいよね。疲れも大分溜まってきてるなって感じるもん。
ということで、今日は溜まった疲れを癒すべく、午前中はゆっくりダラダラして、午後から推し活することにしよう!
以前姉ピルカから受け取った地上界で流行っている漫画を全巻一気読みして、それから昼ご飯は久しぶりに学生時代によく行っていたあの店に行こうかな。
あの店、エルマー様たち幼馴染お三方の溜まり場だったんだよね。偶然を装ってよく一緒にご飯食べたの、懐かしいなあ。
っと、漫画を読む前に、先に午後からの推し活の準備しとかないと。
僕は子供の頃からの友人の一人に、通信魔法を飛ばした。
(ねえ、今日空いてる?)
(うわあっ! もおー、急に連絡してこないでよぉ。びっくりするじゃん)
(空いてるよね?お願いがあるんだけど)
(人の話聞いてる?ねえ?聞いてないね。はあ。今日は何するの?ってか、エルマー様関連しかないか)
(当たり前でしょ。エルマー様が今どこで何してるか、昼までに調べて欲しいんだけど)
(えぇぇ、外交官補佐のスケジュールなんてそんなすぐ分かるわけ)
(できるよね?)
(……はーい)
(お礼はいつものでいいよね?じゃあ、よろしく)
(あ、ちょっ)
これでよし!
あいつは調べ物が得意だから、昼までに情報は集まるだろう。
それまで、ダラダラするぞー!
昼過ぎまで漫画を存分に堪能して(めちゃくちゃ面白かった!)、昼ご飯を食べに懐かしいあの店へと向かう。
と言っても、ついこの間まで学生だった僕は、そこまで懐かしいとは感じないんだけどね。
こういうのは雰囲気が大事だから、気にしないの。
エルマー様がよく頼んでいた定食を食べていると、「シルクスじゃねえか」と大柄の如何にも建築作業員という出で立ちの大男が気安げに声を掛けてきた。
うわー、面倒くさいのに見つかったなあ。
という内心は一切表情に出さずに、大男が好む可愛い系男の子を演じながら相手をする。
「わあっ!先輩、お久しぶりです!先輩もお昼ですか?」
「おう。今日の現場がこの近くなんだよ。いやあ、シルクスに会えるとは、今日の俺、めっちゃツイてるな!」
「ふふっ、僕も先輩に会えて嬉しいです」
俺はツイてないけどね!
適当に世間話をしながら、手早く残りの食事を平らげて、とっとと退散する。
大男は「またなー!」とご機嫌に手を振っているが、またがあってたまるか。
あの人、人との距離が近いから、隣に来ると必ず肩を組んでくるし、許可なく頭を乱暴に撫でてくるし、声も常にデカいから耳やられるんだよね。
いい人なんだけど、僕は一定の距離を保っていたい派だから、昔からあの手のタイプは苦手。
でも、ちゃんと相手に合わせて対応はしてるから、問題になったことはない。姉には八方美人とか猫かぶりとかぶりっ子とか言われるけど、世渡り上手って言って欲しいよね。
さて、あまりゆっくり食事は堪能できなかったけど聖地での昼食を終えて、そろそろ連絡がくるころかなと思っていると、(シルクス―、今いいー?)と間延びした声で通信が入った。
(エルマー様の居場所、分かった?)
(うん。今はねー、商業区域で取材中で、魔道具の店をあちこち回ってるみたいだよ)
(あちこちってどの辺?あそこめっちゃ広いじゃん)
商業区域は、天界で第一産業区域を除いた中で一番広い区域。
あの中から探すとか、絶対無理。
百年はかかるじゃん。
(んーとね、今日は南東区を回ってるみたい。さっきまでレミル魔道具店にいたよ)
(あそこか。わかった、あとは自分で探すよ)
(あ、待っ)
場所さえ分かればこっちのもの。
よーし!さっきの大男で気分が下がった分、しっかり補充するぞー!
心のうるおいは推しに満たしてもらうんだ!
早速、商業区域まで転移で移動し、レミル魔道具店がある方へ歩き始める。
あの辺は魔法家具店が多いエリアだけど、レミル魔道具店は魔道具なら何でも扱っている大型店だから、何を取材しているのかまでは現段階では絞り込むのは難しいな。
しかも、店自体もだだっ広いから、もしまだエルマー様が居たとしても、店内を探すのも一苦労するだろうなあ。
レミル魔道具店に着き、一応店内をワンフロアずつ気配察知を掛けながら回ってみたけど、やっぱりエルマー様は居なかった。店を出る前に店員に聞いたら、二十分前くらいに取材を終えて店を後にしたらしい。
残念、ニアミスだったか。
ついでに店員に何を取材していたのかを聞いてみたけど、ジャンルを問わず色んな物を見ていたらしい。
エルマー様御一行に付いていた副店長が、何やらあちこちに連絡を入れていたらしいけど、僕が声を掛けた店員はその辺は知らされていないみたいだ。
この後どこへ行くか知ってるかも一応聞いてみたけど、やっぱり何も知らなかった。
無邪気で可愛らしいと年上の男女に好評な笑顔でお礼を言って(店員・女・推定250歳台、頬を赤らめてた)、店を出る。
さて、振り出しに戻ってしまったので、再び友人に通信魔法で連絡を取ることにしよう。
(ねえ、レミル魔道具店周辺にエルマー様の気配はないんだけど、どこに行ったか調べてくれる?)
(うおぉっ!…もう!だからいきなり連絡してこないでってばあ。うーん、ちょっと待ってて)
そう言って通信が切れてから、待つこと五分。
(シルクス―、分かったよー。今ここにいるみたい)
商業区域の地図の上に赤字で『ココ!』と書かれた矢印が指してある図が、頭の中に勝手に浮かび上がる。
ふんふん、ここか。
(今調べたところだから、間違いなく今ここにいるはずだよー)
(わかった)
(それから、お礼のこ)
時間が惜しいのでさっさと通信魔法を切って、近くのステーションから転移する。
今度こそエルマー様と会うぞ!
……と、意気込んでいた時が僕にもありました。
今、僕の目の前には、ボロボロの学校の制服に身を包んだ男女三名が手を後ろに縛られて膝をついている。
そして、三人掛けの大きなソファーの真ん中に僕は座っていて、学生時代からの悪友その1とその2が僕を挟んで両隣に座り、ソファーの後ろに悪友その3が立っていて、部屋の入り口付近に悪友その4が立っている。
「だから!オレたちは何も言ってねえって言ってるじゃないですか!」
「黙れ!俺らが卒業してお前らに引き継いだ時にした約束を、忘れたとは言わせねえぞ!」
「忘れてなんていません!どうして信じてくれないんですか!」
「そうですよ!私達は先輩方の志を引き継いでちゃんと運営しています!」
「じゃあなんでこんなことが起きてんだよっ!!」
僕の右隣に座る悪友その1が、ソファーの前に跪いている三人を叱責している間、なんでこうなったのかを、僕は振り返っていた。
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