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第4章 天界取材
59話 天界動物園へ
今日は仕事ではないので、いつもの私達専用馬車ではなく、通常の馬車に乗って、天界動物園まで行くことになった。
ホテルから近い馬車乗り場へ向かい、エルマーに気づいた御者が優先して案内してくれようとしたのを「今日は休みだから」と断り、順番が来るまで並んで待つ。
周りにいる天使は皆エルマーに声を掛けたそうにしていたけど、翼を仕舞った私服姿なのを見て、遠慮してくれているらしかった。
人間は人間で、物語から出てきたような王子様そのものの見た目をしているエルマーに、老若男女関わらず皆うっとりと目を奪われているようだった。
よくよく考えたら、こんなハイスペックイケメンが二人も私と休日を一緒に過ごしたいと思ってくれているなんて、奇跡に近い。こんな瓶底眼鏡でひょろのっぽの冴えない私じゃ、不釣り合いなのはわかってるんだけど、誘って貰ってすごく嬉しかった。
だからこの仕事が終わるまでは、二人の側に居れることをありがたく享受させてもらおう。役得役得。
そんなことを考えながら雑談をしていると、私達の順番が回ってきた。
今日私達が乗る馬車を引くのは、白い空飛ぶダチョウだ。大人しく二羽繋がれている。くりくりした大きい目が興味津々といった感じでこちらを見ている。
乗り込む箱車も、いつもエルマーが手配してくれている物より小さく、室内の拡張魔法もそこまで広くない。
二人掛けソファーが向かい合っており、その間に木製の小振りなローテーブル、左右の壁に窓が付いているだけの、シンプルな造りだ。例えるなら、地上界の列車の個室のような感じだ。
いつも私達が乗っているのは、中で商談や打ち合わせなどもできるように、特別仕様なのだ。
最初の天界取材で馬車を取材した時に聞いて見せてもらったが、実際に乗車するのは今日が初めてとなる。
乗り込むときにリトとエルマーのどっちが私の隣に座るか揉めて、結局私が一人で座り、二人が並んで向かいに座った。
飛び立つ瞬間や地面を走る時に、やや揺れるのを感じる。空中を飛んでいる時は、全く揺れを感じない代わりに、少し重力負荷がかかるようだ。
いつもより小さめの馬車に乗ること三十分、カタンと少し揺れて目的地に到着した。
乗車料金は後払いのため、料金を払おうとしたら、エルマーが既に支払い済みだった。
「僕が好きで着いてきたんだから、これくらい払わせて」と有無を言わせぬ極上王子様スマイルで言われたので、お言葉に甘えることにした。
馬車を降りると、目の前に地上界の動物園と同じような大きなゲートがあり、『天界動物保護飼育センター』と天語と人語で書かれている。
「施設名は『天界動物保護飼育センター』だけど、世間一般に浸透している呼び方は『天界動物園』なんだ。実際、地上界の動物園とやってることは一緒だしね」
希少動物の保護や繁殖の他、一般動物の展示飼育もしているので、地上界で動物園を知った天使たちが、いつからか天界動物園と呼ぶようになったんだとか。
既に取材済みのトンゴさんからの情報によると、絶滅危惧種に指定されているユニコーンをはじめとする希少動物から、犬や猫などのペットとして人気の動物まで、本当に幅広い種類が飼育されているため、とにかく敷地面積が広大で、一日で全て見て回るのは不可能らしい。
トンゴさんは八日かけて施設内全てを取材したと聞いている。
流石に全部の動物を見て回るのは無理なので、パンフレットに載っている中から気になる動物を何種かピックアップして、回ってみることになった。
因みに、全種網羅している貸出パンフレットは動く写真付きで、一般的なA4ノートくらいの薄さなのに、内容は三百ページを超える動物図鑑のようだった。
ホテルから近い馬車乗り場へ向かい、エルマーに気づいた御者が優先して案内してくれようとしたのを「今日は休みだから」と断り、順番が来るまで並んで待つ。
周りにいる天使は皆エルマーに声を掛けたそうにしていたけど、翼を仕舞った私服姿なのを見て、遠慮してくれているらしかった。
人間は人間で、物語から出てきたような王子様そのものの見た目をしているエルマーに、老若男女関わらず皆うっとりと目を奪われているようだった。
よくよく考えたら、こんなハイスペックイケメンが二人も私と休日を一緒に過ごしたいと思ってくれているなんて、奇跡に近い。こんな瓶底眼鏡でひょろのっぽの冴えない私じゃ、不釣り合いなのはわかってるんだけど、誘って貰ってすごく嬉しかった。
だからこの仕事が終わるまでは、二人の側に居れることをありがたく享受させてもらおう。役得役得。
そんなことを考えながら雑談をしていると、私達の順番が回ってきた。
今日私達が乗る馬車を引くのは、白い空飛ぶダチョウだ。大人しく二羽繋がれている。くりくりした大きい目が興味津々といった感じでこちらを見ている。
乗り込む箱車も、いつもエルマーが手配してくれている物より小さく、室内の拡張魔法もそこまで広くない。
二人掛けソファーが向かい合っており、その間に木製の小振りなローテーブル、左右の壁に窓が付いているだけの、シンプルな造りだ。例えるなら、地上界の列車の個室のような感じだ。
いつも私達が乗っているのは、中で商談や打ち合わせなどもできるように、特別仕様なのだ。
最初の天界取材で馬車を取材した時に聞いて見せてもらったが、実際に乗車するのは今日が初めてとなる。
乗り込むときにリトとエルマーのどっちが私の隣に座るか揉めて、結局私が一人で座り、二人が並んで向かいに座った。
飛び立つ瞬間や地面を走る時に、やや揺れるのを感じる。空中を飛んでいる時は、全く揺れを感じない代わりに、少し重力負荷がかかるようだ。
いつもより小さめの馬車に乗ること三十分、カタンと少し揺れて目的地に到着した。
乗車料金は後払いのため、料金を払おうとしたら、エルマーが既に支払い済みだった。
「僕が好きで着いてきたんだから、これくらい払わせて」と有無を言わせぬ極上王子様スマイルで言われたので、お言葉に甘えることにした。
馬車を降りると、目の前に地上界の動物園と同じような大きなゲートがあり、『天界動物保護飼育センター』と天語と人語で書かれている。
「施設名は『天界動物保護飼育センター』だけど、世間一般に浸透している呼び方は『天界動物園』なんだ。実際、地上界の動物園とやってることは一緒だしね」
希少動物の保護や繁殖の他、一般動物の展示飼育もしているので、地上界で動物園を知った天使たちが、いつからか天界動物園と呼ぶようになったんだとか。
既に取材済みのトンゴさんからの情報によると、絶滅危惧種に指定されているユニコーンをはじめとする希少動物から、犬や猫などのペットとして人気の動物まで、本当に幅広い種類が飼育されているため、とにかく敷地面積が広大で、一日で全て見て回るのは不可能らしい。
トンゴさんは八日かけて施設内全てを取材したと聞いている。
流石に全部の動物を見て回るのは無理なので、パンフレットに載っている中から気になる動物を何種かピックアップして、回ってみることになった。
因みに、全種網羅している貸出パンフレットは動く写真付きで、一般的なA4ノートくらいの薄さなのに、内容は三百ページを超える動物図鑑のようだった。
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