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第4章 天界取材
63話 名付け騒動1
エルマーの好きにガクガクと揺さぶられ続けていると、フッと腕を引っ張られて体が後ろに倒れる。
背中に何かが当たって振り返ると、思った通りリトがいて、「その辺にしとけ」と言って揺さぶりマシーンと化したエルマーから解放してくれた。
地味にきつくて少し吐きそうになってたから、ありがたい。
そんなことをしていると向こうも話が付いたようで、飼育員さんが呻き声をあげながら髪の毛をわしゃわしゃと掻き回しこちらを向いた。
「すんません、今から時間あるっすか?どうしても名付けをしてほしいみたいで、自分だけでは判断出来兼ねるっすから、園長も交えて話をさせて欲しいっす」
お二人も一緒にどうぞと言って案内されたのは、獣舎の隣に増設されたように建てられた建物の一階にある応接室のような所だ。
そこには既に園長さんがいて、軽く挨拶をして席に案内された。
こじんまりとした室内には、部屋の壁や床の雰囲気と合っていない上品なソファーとローテーブルが置かれ、その下には足の長い絨毯が敷かれている。
壁に絵画もなければ、調度品の類も一切ない。
なんだか、応接セットだけを一時的に部屋に入れて体裁を整えたような、ちぐはぐな応接室だ。
そんな失礼なことを思っていると、お茶を入れに行っていた飼育員さんが戻ってきて一言。
「うおっ、立派なソファーがある!いつの間にこんなもん…、あでっ」
不自然に途切れた言葉から察するに、いつもは違う用途で使われる部屋らしい。
園長さんが指をスッと動かしたと思ったら、飼育員さんの長めの髪の毛がぶわっと浮いて、痛そうな声を上げた。
「理不尽っす~」と泣き真似をしながらも、私達と園長さんの前にお茶が並べられ、テーブルの真ん中にお皿に盛られたクッキーが置かれた。
この飼育員さん、見た目は元ヤンキーのホストっぽいが言動が真面目で、良い人なんだろうなぁとほっこりする。
出されたお茶を飲みながらそんなことを考えていると、大きな窓の側に先ほどのリーダーグリフォンが近づいてきた。
その事に気づいた飼育員さんがすかさず窓を開けると、リーダーグリフォンは窓の外側に座った状態で首を伸ばし、頭だけを室内ににゅっと入れてきた。
「当事者が揃いましたので、早速話を始めさせていただきます。彼にはこのままグリフォンの通訳をさせます。契約者でないと、グリフォンの声は聞こえないですからね」
やはり、飼育員さんとリーダーグリフォンは契約しているらしい。
二十頭弱いる群れのリーダーと契約しているとは、やはりこの飼育員さん、見た目に似合わず出来る人のようだ。
一先ず現状の確認として、先ほどまでのやり取りを説明し、園長さんからエルマーに聞いたのと同じ説明を受ける。
やはり、契約者でもない只の人間がグリフォンの名付けをするのは、前代未聞のことのようだ。
「先ほども言ったが、儂がこのシエナを気に入ったのだ。それだけではいかんのか」
むうっと拗ねたような飼育員さんの声とグリフォンの表情がリンクしていて、不謹慎にも笑ってしまいそうになるのをグッと堪える。
なんだか右側に座るリトから呆れた雰囲気が伝わってくる気がするが、気にしない。
記者魂でポーカーフェイスを維持しながら、話を進めることにした。
「私としては、名前を付けるのは構わないのですが、なぜそこまで天使の皆さんが拒むのかの理由をお聞きしたいです」
「それは……」
「それは儂が説明しよう」
背中に何かが当たって振り返ると、思った通りリトがいて、「その辺にしとけ」と言って揺さぶりマシーンと化したエルマーから解放してくれた。
地味にきつくて少し吐きそうになってたから、ありがたい。
そんなことをしていると向こうも話が付いたようで、飼育員さんが呻き声をあげながら髪の毛をわしゃわしゃと掻き回しこちらを向いた。
「すんません、今から時間あるっすか?どうしても名付けをしてほしいみたいで、自分だけでは判断出来兼ねるっすから、園長も交えて話をさせて欲しいっす」
お二人も一緒にどうぞと言って案内されたのは、獣舎の隣に増設されたように建てられた建物の一階にある応接室のような所だ。
そこには既に園長さんがいて、軽く挨拶をして席に案内された。
こじんまりとした室内には、部屋の壁や床の雰囲気と合っていない上品なソファーとローテーブルが置かれ、その下には足の長い絨毯が敷かれている。
壁に絵画もなければ、調度品の類も一切ない。
なんだか、応接セットだけを一時的に部屋に入れて体裁を整えたような、ちぐはぐな応接室だ。
そんな失礼なことを思っていると、お茶を入れに行っていた飼育員さんが戻ってきて一言。
「うおっ、立派なソファーがある!いつの間にこんなもん…、あでっ」
不自然に途切れた言葉から察するに、いつもは違う用途で使われる部屋らしい。
園長さんが指をスッと動かしたと思ったら、飼育員さんの長めの髪の毛がぶわっと浮いて、痛そうな声を上げた。
「理不尽っす~」と泣き真似をしながらも、私達と園長さんの前にお茶が並べられ、テーブルの真ん中にお皿に盛られたクッキーが置かれた。
この飼育員さん、見た目は元ヤンキーのホストっぽいが言動が真面目で、良い人なんだろうなぁとほっこりする。
出されたお茶を飲みながらそんなことを考えていると、大きな窓の側に先ほどのリーダーグリフォンが近づいてきた。
その事に気づいた飼育員さんがすかさず窓を開けると、リーダーグリフォンは窓の外側に座った状態で首を伸ばし、頭だけを室内ににゅっと入れてきた。
「当事者が揃いましたので、早速話を始めさせていただきます。彼にはこのままグリフォンの通訳をさせます。契約者でないと、グリフォンの声は聞こえないですからね」
やはり、飼育員さんとリーダーグリフォンは契約しているらしい。
二十頭弱いる群れのリーダーと契約しているとは、やはりこの飼育員さん、見た目に似合わず出来る人のようだ。
一先ず現状の確認として、先ほどまでのやり取りを説明し、園長さんからエルマーに聞いたのと同じ説明を受ける。
やはり、契約者でもない只の人間がグリフォンの名付けをするのは、前代未聞のことのようだ。
「先ほども言ったが、儂がこのシエナを気に入ったのだ。それだけではいかんのか」
むうっと拗ねたような飼育員さんの声とグリフォンの表情がリンクしていて、不謹慎にも笑ってしまいそうになるのをグッと堪える。
なんだか右側に座るリトから呆れた雰囲気が伝わってくる気がするが、気にしない。
記者魂でポーカーフェイスを維持しながら、話を進めることにした。
「私としては、名前を付けるのは構わないのですが、なぜそこまで天使の皆さんが拒むのかの理由をお聞きしたいです」
「それは……」
「それは儂が説明しよう」
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