10年に一度の異界交流で、天使と悪魔に迫られています

七居

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第4章 天界取材

64話 名付け騒動2

 園長さんの言葉を遮って、リーダーグリフォンが話してくれた説明によると、ユニコーンやグリフォンは天界動物の中でも上位の存在で、天使よりも上の存在なのだとか。
 魔獣は上位になればなるほど賢く、知恵も知識も魔法も人に近くなる。
 そんな存在の彼らにとって名付けとは大切な儀式の一つで、普通は人と同じように親がするものなのだが、それは真名となり魂の核となる。

 人と違い、上位種の魔獣は生を受けただけではこの世に魂が定着せず、最悪産まれる前に死んでしまう。
 それを回避するために、名付けを行い、魂と体を定着させ、産まれる確率を上げるんだそうだ。
 それでも、魂と体、どちらかが弱かったり、定着しなかったり、魂に体が耐えられなかったりすると、死産となってしまうことも多い。
 なので、普段は強い子が産まれるよう、縁を担いで出来る限り強い同族に名付けを行って貰い、成功率が上がるようにしている。

 しかも、名付けをした子が無事に産まれると、二人の間に自動的に魂同士の繋がりができる。
 契約魔法よりも強い繋がりが勝手に出来てしまい、それがどちらかが死ぬまで続くのだ。
 故に名付けは慎重に行われる。

「名付けをしても確実に産まれるわけではないうえに、無事に産まれると自動的に強力な縁が結ばれるのだ。どこで誰と何をして何を感じ思ったのかを常に把握されるのは、我らはどうも思わんが、人は嫌がるものだろう?産まれた子が自分でそれを制御できるようになるまでずっと続くのだ。天使が上位種の名付けに積極的ではないのは、そういう理由だ」

 親子以上の魂の繋がりだからなと、何でもない様にリーダーグリフォンは淡々と語ってくれた。
 グリフォンは群れの仲間を大切にするし、子どもは全員で育てる種族のため、そこまで深く考えず、そうすることが当たり前のように名付けを行うようだ。
 それに、名付けを行っても死産になる確率は六割を超える。
 そもそも、長寿の為か発情期の周期が長いため子が出来にくく、妊娠が発覚すると名付ける者を先に決め、卵が産まれるとすぐに名付けをするのだ。

「理由は理解しました。しかし、そんな大切な儀式を、人間である私になぜ頼まれるのでしょうか。魔素耐性があることと何か関係があるのですか?」
「関係なくはないが、儂がシエナを気に入ったからでは、受けてはくれんのかの?」



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