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第4章 天界取材
66話 名付け騒動4
その後、エルマーがシャンエルさんとニエルヴァさんに連絡を取り、政府関係各所への報告を頼むことになった。
暫くすると、シャンエルさんが転移でやって来て、「どういうことだよ!?」と同じく興奮してから、詳しい経緯の説明を受けるうちに真顔になっていって「あー、うん、了解」と言って、再び転移でどこかへ行ってしまった。
「正式な担当が決まるまではシャンエルが窓口になってくれるので、何かあれば彼に言ってください」
園長さんと飼育員さんにそう説明してから、全員で件の卵を見に行くことになった。
グリフォンの獣舎は、天井がとにかく高く、約五階建ての高さがある。
その中には、外の巨木よりは小さいがそれでも大木と言える木(私五人が腕を広げ輪になったくらいの太さ)が数本植えられており、根本や太い枝の上に数頭グリフォンが休んでいた。
壁沿いには水が流れており、いつでも飲めるようになっているようだ。
リーダーグリフォンは一足先に獣舎に戻っていて、その傍らにはリーダーよりも二回り小さいグリフォンが寄り添っている。
一見したところ、卵は見当たらない。
「彼女はこいつの第六夫人っす。今朝から産気づいてはいるんすけど、何故か産まれてこないんすよね~」
そう言って第六夫人のグリフォンの首を撫でる飼育員さんは、軽い口調とは裏腹に、心配そうな顔で見つめている。
それが分かるのか、夫人も甘えるように飼育員さんに顔をすり寄せている。
名前を考えるとは言っても、パッと何も思い浮かばないので、卵を見たら何か浮かぶかと思って連れてきてもらったのだが、まだ産まれてもいないならどうしようもない。
日を改めようかとエルマー達と話し始めた時、突然「クルルル――ッ」と第六夫人が呻き出し、いきなりしゃがみこんだ。
どうしたのかと焦っていると、飼育員さんが「あ、今から産まれるっす!」と言って、毛布などをてきぱきと亜空間から取り出し、準備し始めた。
「皆さんは少し離れて下さいっす!」と言って、慣れたようにお腹をさすったり、楽な姿勢を取れるように手伝ったりしている。
その間、リーダーは夫人を宥めるように顔を寄せていた。
ハラハラする事数分、卵は無事に産まれた。
「お~、よく頑張ったっすね!健康な良い卵が産まれたっすよ~!……あれ?」
全員がホッとしたのも束の間、飼育員さんがなにやら慌てて新しい毛布を取り出している。
その理由はすぐに叫び声と共に知らされた。
「卵がもう一個産まれるっす!!」
「「ええええぇぇぇえ!!!?」」
園長さんとエルマーが同時に叫んだ。
天使三人がなんだかものすごく興奮しているのを、私とリトは少し離れた場所から見守っていた。
「卵が二個も産まれるのって、そんなに珍しいことなのかな」
地上界では卵生の動物は、一度の産卵で複数個の卵を産むのが普通だ。
そのため、こんなに大騒ぎになっていることが、不思議に思える。
「天界ではどうかわからないが、魔界では一回の出産につき卵一個がほとんどだな。一つの卵から二~三匹産まれることはあるが、同時に卵が複数産まれるのはかなり珍しいぞ」
「へぇ~」
だからなのか、一つ一つの卵はかなり大きく、産むのも一苦労らしい。
私の感覚としては、一つの卵から双子三つ子が産まれる方が珍しいのだが、異界では違うようだ。
ところ変われば常識も異なるものだ。
リトとそんなことを話している間に、二つ目の卵が無事に産まれたようで、天使三人が異常に興奮して盛り上がっているのを横目に、リーダーグリフォンがこちらをじっと見ていることに気づいた。
早速名前を考えないといけないみたいだ。
夫人に近づき「お疲れ様。おめでとう、お母さん」と声をかけると、嬉しそうに「グアァ~」と返事を返してくれた。
リーダーの口先がツンツンと腕に押し当てられ、夫人が立ち上がると、そこには毛布に大切に包まれた二つの大きな卵があった。
両腕でしっかり抱えてもまだ余るほどに大きい卵は、一つは緑と青のマーブル模様、もう一つは白地にオレンジとピンクのドット柄だ。
何となくだけど、マーブルの方が男の子、ドットの方が女の子のように思った。
三天使の中で一早く落ち着いた飼育員さんが、「よかったら触ってみるっすか?」と声を掛けてくれたので、有難く撫でさせてもらうことに。
触らせてもらった卵の表面はザラザラしていて、温かい。
生きてるんだと、この中に小さな命が確かに居るんだと、肌で感じると、感動して胸が熱くなった。
いい名前を考えてあげるからねと思いを込めながら、仲良く二つ並べられた卵を暫く優しく撫で続けた。
暫くすると、シャンエルさんが転移でやって来て、「どういうことだよ!?」と同じく興奮してから、詳しい経緯の説明を受けるうちに真顔になっていって「あー、うん、了解」と言って、再び転移でどこかへ行ってしまった。
「正式な担当が決まるまではシャンエルが窓口になってくれるので、何かあれば彼に言ってください」
園長さんと飼育員さんにそう説明してから、全員で件の卵を見に行くことになった。
グリフォンの獣舎は、天井がとにかく高く、約五階建ての高さがある。
その中には、外の巨木よりは小さいがそれでも大木と言える木(私五人が腕を広げ輪になったくらいの太さ)が数本植えられており、根本や太い枝の上に数頭グリフォンが休んでいた。
壁沿いには水が流れており、いつでも飲めるようになっているようだ。
リーダーグリフォンは一足先に獣舎に戻っていて、その傍らにはリーダーよりも二回り小さいグリフォンが寄り添っている。
一見したところ、卵は見当たらない。
「彼女はこいつの第六夫人っす。今朝から産気づいてはいるんすけど、何故か産まれてこないんすよね~」
そう言って第六夫人のグリフォンの首を撫でる飼育員さんは、軽い口調とは裏腹に、心配そうな顔で見つめている。
それが分かるのか、夫人も甘えるように飼育員さんに顔をすり寄せている。
名前を考えるとは言っても、パッと何も思い浮かばないので、卵を見たら何か浮かぶかと思って連れてきてもらったのだが、まだ産まれてもいないならどうしようもない。
日を改めようかとエルマー達と話し始めた時、突然「クルルル――ッ」と第六夫人が呻き出し、いきなりしゃがみこんだ。
どうしたのかと焦っていると、飼育員さんが「あ、今から産まれるっす!」と言って、毛布などをてきぱきと亜空間から取り出し、準備し始めた。
「皆さんは少し離れて下さいっす!」と言って、慣れたようにお腹をさすったり、楽な姿勢を取れるように手伝ったりしている。
その間、リーダーは夫人を宥めるように顔を寄せていた。
ハラハラする事数分、卵は無事に産まれた。
「お~、よく頑張ったっすね!健康な良い卵が産まれたっすよ~!……あれ?」
全員がホッとしたのも束の間、飼育員さんがなにやら慌てて新しい毛布を取り出している。
その理由はすぐに叫び声と共に知らされた。
「卵がもう一個産まれるっす!!」
「「ええええぇぇぇえ!!!?」」
園長さんとエルマーが同時に叫んだ。
天使三人がなんだかものすごく興奮しているのを、私とリトは少し離れた場所から見守っていた。
「卵が二個も産まれるのって、そんなに珍しいことなのかな」
地上界では卵生の動物は、一度の産卵で複数個の卵を産むのが普通だ。
そのため、こんなに大騒ぎになっていることが、不思議に思える。
「天界ではどうかわからないが、魔界では一回の出産につき卵一個がほとんどだな。一つの卵から二~三匹産まれることはあるが、同時に卵が複数産まれるのはかなり珍しいぞ」
「へぇ~」
だからなのか、一つ一つの卵はかなり大きく、産むのも一苦労らしい。
私の感覚としては、一つの卵から双子三つ子が産まれる方が珍しいのだが、異界では違うようだ。
ところ変われば常識も異なるものだ。
リトとそんなことを話している間に、二つ目の卵が無事に産まれたようで、天使三人が異常に興奮して盛り上がっているのを横目に、リーダーグリフォンがこちらをじっと見ていることに気づいた。
早速名前を考えないといけないみたいだ。
夫人に近づき「お疲れ様。おめでとう、お母さん」と声をかけると、嬉しそうに「グアァ~」と返事を返してくれた。
リーダーの口先がツンツンと腕に押し当てられ、夫人が立ち上がると、そこには毛布に大切に包まれた二つの大きな卵があった。
両腕でしっかり抱えてもまだ余るほどに大きい卵は、一つは緑と青のマーブル模様、もう一つは白地にオレンジとピンクのドット柄だ。
何となくだけど、マーブルの方が男の子、ドットの方が女の子のように思った。
三天使の中で一早く落ち着いた飼育員さんが、「よかったら触ってみるっすか?」と声を掛けてくれたので、有難く撫でさせてもらうことに。
触らせてもらった卵の表面はザラザラしていて、温かい。
生きてるんだと、この中に小さな命が確かに居るんだと、肌で感じると、感動して胸が熱くなった。
いい名前を考えてあげるからねと思いを込めながら、仲良く二つ並べられた卵を暫く優しく撫で続けた。
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