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第4章 天界取材
79話 合流 リトside
なんとか無事にホテルまで戻ってきて、個室ラウンジにいるという二人と合流しようとすると、すぐ行くからロビーで待っててくれと言われた。
すぐにでもシエナに会いに行きたかったが、まあいいかと大人しくロビーで一人待つことに。
ソファーで座って待っていると、「リトさん」と声を掛けられた。
振り向くと、トンゴとニエルヴァの姿があった。
「シエナさんと待ち合わせですか?」
「ああ、まあそうだな。そっちは今帰りか?」
頷いたトンゴからは、僅かに草木の匂いがする。今日もそっち方面の取材だったんだろう。
俺が一人でロビーに居る=シエナを待っている、という方程式が、彼の中で出来上がっているらしい。
何も聞かれなくてもそう思われるくらいには、シエナと二人でよく待ち合わせて出かけている自覚は確かにある。
取材終わりや、夕食後、休日だけでなく、時間が少しでも空けば、気分転換になればとシエナと二人で散歩に誘って出かけているしな。
しかしそれも、動物園に行ったあの日以降、エルマーに先を越されることが増えた。
シエナのデスクワーク日に差し入れしようとしたらついさっきエルマーが来てお茶したとか、休日にどこかへ出かけようと誘うと既にエルマーと二人で約束しているとか。
そうして少しずつシエナと二人でいる時間が減っていっているのが、最近の悩みの種だ。
「あ、そっか。今日だっけ、開発部の取材」
「ああ」
ニエルヴァは俺の返事を聞き頷くと、悪魔は入れないもんねと、一人納得していた。
「でも、エルマーもよくやるよね~。技術開発なんて、僕らでさえ何してるか情報入ってこないところなのにさ~。仕事だからって言い張ってたけど~、あれは絶対――」
「なにを言い張ってるって?」
ニエルヴァの言葉を遮って、彼の後ろから現れた笑顔のエルマーは、風魔法を使ってニエルヴァの口元周りだけ空気を遮断した。
器用な事をするものだな。しかしあれは苦しそうだ。
空気を遮断しているせいで、息が出来ないのは勿論、声すら出せないだろう。
案の定、息が吸えなくなったニエルヴァは、藻掻きながらエルマーに許しを請うようにへばり付いていた。
モデルのような見た目なのに、何だか残念なことになっている。
笑顔のエルマーと、魚のように口をパクパクとしながら徐々に青白くなっていくニエルヴァが、見つめ合うこと数秒。
ようやく風魔法を解除してもらえたニエルヴァは、ぜーはーと荒い息を吐きながら、何やら訳知り顔をしたトンゴに背中を撫でられていた。
「さて、どこで夕食にしようか。シエナ、何か食べたいものある?」
何事もなかったかのような態度のエルマーが、彼から二歩ほど後ろに居たシエナに振り向いて声を掛けるも、返事はない。
どうしたんだろうか。気分でも悪いのだろうか。
俯いたまま少しも動かない。
そういえば、先ほどのやり取りの間も、シエナは一言も発していなかったな。
普段の彼女なら、真っ先にニエルヴァを心配して何か言いそうなのに。
「シエナ?」
「――っ! え、あ、何?」
「どうしたんだ?何かあったのか?」
今日の取材でなにかあったんだろうか。
心配になって聞いてみたが、なんでもないよと返されてしまった。
今日の取材内容は俺は聞けないことになっているので、何かあったのかとエルマーにも聞いてみるも、こちらもなにもないよと返された。
すぐにでもシエナに会いに行きたかったが、まあいいかと大人しくロビーで一人待つことに。
ソファーで座って待っていると、「リトさん」と声を掛けられた。
振り向くと、トンゴとニエルヴァの姿があった。
「シエナさんと待ち合わせですか?」
「ああ、まあそうだな。そっちは今帰りか?」
頷いたトンゴからは、僅かに草木の匂いがする。今日もそっち方面の取材だったんだろう。
俺が一人でロビーに居る=シエナを待っている、という方程式が、彼の中で出来上がっているらしい。
何も聞かれなくてもそう思われるくらいには、シエナと二人でよく待ち合わせて出かけている自覚は確かにある。
取材終わりや、夕食後、休日だけでなく、時間が少しでも空けば、気分転換になればとシエナと二人で散歩に誘って出かけているしな。
しかしそれも、動物園に行ったあの日以降、エルマーに先を越されることが増えた。
シエナのデスクワーク日に差し入れしようとしたらついさっきエルマーが来てお茶したとか、休日にどこかへ出かけようと誘うと既にエルマーと二人で約束しているとか。
そうして少しずつシエナと二人でいる時間が減っていっているのが、最近の悩みの種だ。
「あ、そっか。今日だっけ、開発部の取材」
「ああ」
ニエルヴァは俺の返事を聞き頷くと、悪魔は入れないもんねと、一人納得していた。
「でも、エルマーもよくやるよね~。技術開発なんて、僕らでさえ何してるか情報入ってこないところなのにさ~。仕事だからって言い張ってたけど~、あれは絶対――」
「なにを言い張ってるって?」
ニエルヴァの言葉を遮って、彼の後ろから現れた笑顔のエルマーは、風魔法を使ってニエルヴァの口元周りだけ空気を遮断した。
器用な事をするものだな。しかしあれは苦しそうだ。
空気を遮断しているせいで、息が出来ないのは勿論、声すら出せないだろう。
案の定、息が吸えなくなったニエルヴァは、藻掻きながらエルマーに許しを請うようにへばり付いていた。
モデルのような見た目なのに、何だか残念なことになっている。
笑顔のエルマーと、魚のように口をパクパクとしながら徐々に青白くなっていくニエルヴァが、見つめ合うこと数秒。
ようやく風魔法を解除してもらえたニエルヴァは、ぜーはーと荒い息を吐きながら、何やら訳知り顔をしたトンゴに背中を撫でられていた。
「さて、どこで夕食にしようか。シエナ、何か食べたいものある?」
何事もなかったかのような態度のエルマーが、彼から二歩ほど後ろに居たシエナに振り向いて声を掛けるも、返事はない。
どうしたんだろうか。気分でも悪いのだろうか。
俯いたまま少しも動かない。
そういえば、先ほどのやり取りの間も、シエナは一言も発していなかったな。
普段の彼女なら、真っ先にニエルヴァを心配して何か言いそうなのに。
「シエナ?」
「――っ! え、あ、何?」
「どうしたんだ?何かあったのか?」
今日の取材でなにかあったんだろうか。
心配になって聞いてみたが、なんでもないよと返されてしまった。
今日の取材内容は俺は聞けないことになっているので、何かあったのかとエルマーにも聞いてみるも、こちらもなにもないよと返された。
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