拝啓、空の彼方のあなたへ -1000の手紙-

emi

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2017年

15歳

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あなたへ

あの子が生まれた日の事を覚えていますか。

あの子がお腹に出来た頃から、
出産には絶対に立ち会うと、張り切っていたあなた。
立ち会いは、絶対に嫌だと言った私に、あなたは、言ってくれましたね。
側にいたい と。

想像を遥かに超えた陣痛の苦しさの中、
あなたは、頑張れ、頑張れ そう言って、
ずっと、手を握っていてくれましたね。

元気な産声を上げて生まれてきてくれたあの子は、世界一、可愛いかった。

生まれたてのあの子を、嬉しそうに見つめるあなたの顔も、
お疲れ様 そう言って、髪を撫でてくれたあなたの手の感触も、
今でも、よく覚えています。

立ち会ってくれて、本当に良かった
そうあなたに伝えた時のあなたの嬉しそうな顔、忘れられません。

そうして、私たちは、あの日、パパとママになりましたね。

あれからの私たちは、時に迷いながら、
そして、たくさん笑いながら、あの子と一緒に、成長してきました。

首が座ったね
寝返りが出来たよ
もうすぐ、ハイハイ出来るかな
今、ママって言ったよね?

雪の降る寒い日、あの子が突然に熱を出した時には、
あなたと2人、大慌てで病院に行きました。

ミルクをたくさん飲んで、スクスクと育ったあの子は、
あまり泣かなかった代わりに、よく笑いましたね。

やがて、散歩に出掛けると見かけた、幼稚園バスに憧れ、
大きくなったら、あのバスに乗って、
幼稚園に行くと夢見たあの子。

念願の登園初日は、
バスの中から笑顔で、元気いっぱいに手を振ってくれました。

一度だけ、幼稚園に行きたくないと泣いたあの子の手を引き、
大泣きするあの子を無理矢理にバスに乗せた日は、
涙を堪えながら、あの子を見送りました。

これからきっと、いくつもの試練を乗り越えていくあの子。
強くなりなさい と、心を鬼にしたあの日、
私も、あの子と一緒に、成長出来た気がしました。

運動会、音楽発表会、参観日、園の行事を通して、
著しく成長したあの子の姿に、あなたと2人、驚きながら、見守りましたね。

ママと結婚する
そう言ってくれていたあの子だけれど、
外の世界を知り、
ママと結婚出来なくなっちゃった ごめんね
なんて、あっさりと振られた日は、
少し寂しく思いながらも、あの子の成長に、微笑ましかった。

たくさんのお友達ができ、幼稚園での出来事を、
楽しそうに話してくれるあの子は、
本当に、可愛かったですね。

あの子と一緒に、お風呂に入りながら、困った出来事の相談に乗ってみたい
こんなあなたの夢が叶ったのも、あの頃でしたね。

小学校の入学式。
スーツ姿のあの子は、急にお兄ちゃんになった気がしました。

小学校へ上がると、私たちと手を繋がなくなったあの子。
寂しく思いながらも、あの子の成長を実感しましたね。

大きなランドセルを背負っていたあの子の後ろ姿は、
日に日に逞しくなり、あの子を抱っこしていた頃を懐かしく思いました。

授業参観、運動会、学校でのお祭りを通して、
あの子の成長を見守った6年間は、
私たちにとっても、大きく成長出来た6年間でしたね。

あの子が、中学生に上がり、
学ランに身を包んだあの子は、
つい、数週間前まで、ランドセルを背負っていたあの子とは思えないくらいに、
一段と大きくなったように感じましたね。

中学校生活にも、少しずつ慣れてきた夏休み。
安らかな顔で眠ったあなたを見送ったのは、
あの子がまだ、12歳の時でした。

あれからのあの子は、あなたに恥じないように、
懸命に、色々な物事へと挑戦してきました。

時に、弱音を吐いたり、時に、自棄を起こしたり。
それでも、前を見て、
ひとつひとつ乗り越えながら、成長してきました。

生まれたばかりの小さなあの子を、
初めて、そっと抱いた日のあなたを想いました。

 生まれてきてくれて、ありがとう

あの子が生まれた日から、どんな時も、
あなたと2人、あの子の幸せを願いましたね。

あれから、15年。

私たちの大切なあの子は、今日、15歳になりました。

 
2017.02.25
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