遊ぶつもりでログインしたら、融合異世界という現実だった。

夜空のかけら

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第52話 おぷしょんごはん

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お風呂で完全に疲れを落としたトーコと2人。
 次は、ご飯です。

 夕飯と言うにはちょっと早く、昼食と言われると遅すぎる。
 いつでも食べられるのだから、気にするのは意味が無いのだけども。

「ここね。メインのご飯の他にオプションを付けられるそうよ」
「へぇ~何でもいいとか?」
「いいみたい。砂糖漬けなんてどうかしら」
「鈴さんのか!」
「そうそう」

 鈴さんのお家で食べた。
 食べさせられた砂糖たくさんの食事を思い出して、うへぇ~という気分になってしまった。

「ぱちぱちごはんってあるわね。何だろうね?」
「…口の中に入れると弾けます。新感覚をあなたにお届けします…か、聞いたことないな」
「ぶくぶくお味噌汁。どろどろ卵、ぺっちゃりのり。面白いわね」
「受け狙いかって」

「すみませーん。ご飯、オプションの方で~」

 気がつくと、トーコがご飯をオプションの方へ変更していた。もちろん、こっちの分も。

 お盆に載せられてきたおかずとお味噌汁。
 お櫃に入ったご飯と茶碗が2つ。

 見た目は、普通のおかずだ。
 お櫃は…代わった形。
 フタの中央から上に20cmくらいの金属が立ってる。

 建物の頭に付いているあれを思い出した。
 名前は、

「避雷針みたい」
「そう、それそれ、え避雷針?」

 試しに、そのお櫃の先端の避雷針に触ろうとしたら、近くにいたおばちゃんに腕を掴まれてしまった。

「死にたくなかったら、触らないこと。どうなっても知らないよ」

 かなり真面目な顔で言われてしまった。
 でも、ぱちぱちの意味が分かってしまった。
 電気ご飯なんだろう。

 避雷針に触らないようにして、お櫃のフタを開ける。
 …ご飯は、普通のご飯に見える。

 おそるおそるご飯をお茶碗に盛る。

「あ、私少なめで」

 トーコのは少なめ、しゃもじ1杯くらい。

 自分用は、しゃもじ3杯くらい。
 ちょっと多め?

「いただきます」

 トーコがおそるおそるご飯を一口食べているを見ながら

 実物を見た感じ、電気~という感じなし。
 音もない。
 お櫃のフタからは、ぱちぱちという音が鳴っているけれど。

「わ」

 トーコが声をあげた。

「ぱちぱちするするする。お腹もすごい」

 トーコを見ても分からない。
 食べてみるか…

 一口。
 口に入れる。
 入れたけれど、何も起きず。

 噛む。
 ?
 噛んだ瞬間に、歯と歯の間でごはんが弾けた感じがした。
 弾けた感じがしたすぐ後に、口の中に入っているご飯全部が連鎖反応なのか、ぱちぱち弾けていく。

 ご飯がぱちぱち弾け、そのままごくりと飲み込めば、ぱちぱち感が爽快感に変わった。

「なんだこりゃ」

 新食感。
 すぐに次のご飯を口へ。
 するとさっきと同じように噛むと弾け連鎖が。

「びっくりした?製法とかは秘密なんだって、さっきの人が言っていたよ」
「こういう食べ物もあるのか~」
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