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第71話 お願い
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地下神殿に到着した面々は、清水家の4人+1(私)を除いて、各々の祠の方へ歩いて行った。
天宮家は、地下神殿ではなく本殿の方の管理のため、地下には来ないらしい。
そして、神宮家。
すなわち、婆ちゃんは神宮家の人なため、ここに残っている。
その婆ちゃんが、柏手をパーンと鳴らす。
その音と同時に、元々静かだった場所がさらに静かに、さらにどこから聞える滴の落ちる音と周囲の空気が清浄化されたように綺麗になった感じがした。
「舞え」
そんな感じに聞えた。
当番として巡礼に参加していた面々が、それぞれに舞う。
その舞は、見たことないものばかり。
実家の朝日家のものも見たことがない。
そもそもこの場所に入ったのは初めて。
春も含めた四姉妹+お袋は、練習の際は地上にある本殿でするらしく、その場合は男子禁制だからだ。
パーン
また、婆ちゃんは柏手を叩く。
それと同時に舞は終わり、全員が鳥居の方へ来た。
ちょっとした雑談が聞える。
春も近くに来て
「お兄さん、これで終わりじゃないの。ひとつだけ、大問題な舞があってね…あ」
「春。舞え」
「選ばれちゃった。行ってくるね。…終わったら、介抱お願い」
春一人が鳥居をくぐり、鳥居の中心に向かう。
春以外の祠に行っていた面々が、苦しいような顔をしている。
『これだけは、なければ、普通の奉納舞なのにな』
鳥居の床面にある模様に赤い何かが流れてくる。
まるで魔方陣に見えるそれに、流れているものが到達すると、そこから赤い光が少し出る。
その繰り返しで、魔方陣全体に流れると
「誠一、春を迎えに行ってやりな。介抱もしてもらうと助かる」
誠一というのは自分の名前。
しかし、介抱とは?
「介抱というのは、接吻をすればいい」
「接吻?キスのことか!妹に?犯罪じゃないか?」
多少引きながら、鳥居をくぐり中心に倒れていた春を抱き起こそうとして気がついた。
身体中から血液が流れ続けていることを。
「春!春、大丈夫か!」
声を掛けても春は起きない。
意識はなくても、顔色は悪い。
抱き上げようとしても、まるで石の様に重く持ち上がらない。
その間にも血液は流れ続けている。
婆ちゃんが言った「介抱」をしなければならないと知らされた。
キスをした。
妹に。
選択の余地はなかった。
した瞬間。
魔方陣全てで、赤い光は白い光に変わっていた。
その白い光は鳥居だけではなく、地下神殿全てを照らすがごとく充満していた。
地下神殿に来なかった各家でも、地上の本殿から上がった光で儀式が無事終了したことが分かったらしい。
最も、地上に戻り四姉妹のうち春を除いた面々は、不満を言っていたが。
「お兄さんありがとう。地上の家に帰るまで抱いたままお願いね」
その間中、自分自身から春の方に何かが流れ続けている感じがずっとしていた。
天宮家は、地下神殿ではなく本殿の方の管理のため、地下には来ないらしい。
そして、神宮家。
すなわち、婆ちゃんは神宮家の人なため、ここに残っている。
その婆ちゃんが、柏手をパーンと鳴らす。
その音と同時に、元々静かだった場所がさらに静かに、さらにどこから聞える滴の落ちる音と周囲の空気が清浄化されたように綺麗になった感じがした。
「舞え」
そんな感じに聞えた。
当番として巡礼に参加していた面々が、それぞれに舞う。
その舞は、見たことないものばかり。
実家の朝日家のものも見たことがない。
そもそもこの場所に入ったのは初めて。
春も含めた四姉妹+お袋は、練習の際は地上にある本殿でするらしく、その場合は男子禁制だからだ。
パーン
また、婆ちゃんは柏手を叩く。
それと同時に舞は終わり、全員が鳥居の方へ来た。
ちょっとした雑談が聞える。
春も近くに来て
「お兄さん、これで終わりじゃないの。ひとつだけ、大問題な舞があってね…あ」
「春。舞え」
「選ばれちゃった。行ってくるね。…終わったら、介抱お願い」
春一人が鳥居をくぐり、鳥居の中心に向かう。
春以外の祠に行っていた面々が、苦しいような顔をしている。
『これだけは、なければ、普通の奉納舞なのにな』
鳥居の床面にある模様に赤い何かが流れてくる。
まるで魔方陣に見えるそれに、流れているものが到達すると、そこから赤い光が少し出る。
その繰り返しで、魔方陣全体に流れると
「誠一、春を迎えに行ってやりな。介抱もしてもらうと助かる」
誠一というのは自分の名前。
しかし、介抱とは?
「介抱というのは、接吻をすればいい」
「接吻?キスのことか!妹に?犯罪じゃないか?」
多少引きながら、鳥居をくぐり中心に倒れていた春を抱き起こそうとして気がついた。
身体中から血液が流れ続けていることを。
「春!春、大丈夫か!」
声を掛けても春は起きない。
意識はなくても、顔色は悪い。
抱き上げようとしても、まるで石の様に重く持ち上がらない。
その間にも血液は流れ続けている。
婆ちゃんが言った「介抱」をしなければならないと知らされた。
キスをした。
妹に。
選択の余地はなかった。
した瞬間。
魔方陣全てで、赤い光は白い光に変わっていた。
その白い光は鳥居だけではなく、地下神殿全てを照らすがごとく充満していた。
地下神殿に来なかった各家でも、地上の本殿から上がった光で儀式が無事終了したことが分かったらしい。
最も、地上に戻り四姉妹のうち春を除いた面々は、不満を言っていたが。
「お兄さんありがとう。地上の家に帰るまで抱いたままお願いね」
その間中、自分自身から春の方に何かが流れ続けている感じがずっとしていた。
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