遊ぶつもりでログインしたら、融合異世界という現実だった。

夜空のかけら

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第147話 実習2 危機回避能力

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「神宮家は、昔から超常能力の宝庫と呼ばれるほどの能力持ち、今回の実習もそれのおかげで、全ての罠に引っかかりながら、それを全て避けていたのが誠くん。真名さんは、完全に全ての罠を作動させずに出てきた」

なんだそりゃ。

「誠くんは、罠を作動させても回避。すなわち危機回避能力に優れていると証明されたようなものだな。対して真名さんは、危険回避能力に優れている。罠を作動させないということは、事前に危険な場所が分かるからだろう」

「罠を見つけるということ?」

「まぁ、そういうことですね」

「そんな人がいると迷宮に入ることは罠を事前に知ることになるから、安全になるということ…??」

「いや、危険回避はあくまでも回避であって、罠を除去する能力とは別のもの。罠を除去するには、危険察知能力と罠の除去技術の2つが必要になる。そもそも、その2つがないと、集団行動は危険が伴うということになる」

「確かに」

1人だけ回避できても、迷宮内のモンスターに太刀打ちできるとは思えない。
戦闘要員も、戦士…この世界には武器で物理攻撃はなかったな。魔法使いが必要なのか。
ん?

「宝箱などの罠も解けるの…か…な」

「まぁ、作動状態はほぼ一緒だから、ほぼ解ける。宝箱などには特有の罠も存在する」

「例えば」

「箱に触っただけで発動する罠には、毒や石化が多い。いわゆる、解錠者に治癒不可能なダメージを与え、その後の行動を困難にするものだ。もちろん、箱は開かない。箱にも様々な罠がある。不用意に開けようとする場合に作動するのは、部屋全体を対象にしたものがある。さっきもあったが、単純にダメージを与えたり、痺れ毒、幻惑、平衡障害系などの毒系、石化や電撃、痺れの状態異常。部屋全体にモンスターを呼び込む警報系、水没させたり、砂で部屋を埋もれさせる広域系がある。箱を開けた後も注意が必要だ。その箱自体がモンスターの場合もあるからだ。いわゆるミミックと呼ばれるものが代表格だ。」

「予想より多い」

「まぁ、罠師でなければ全部を覚える必要はありません。逆に、罠師はこれ以上のことを覚えていなければ、問題です」

「しかし、そうすると今のランク1でもクリアは難しいが」

「私は何も持っていくなとは言っていません。何を持って行っても良いし、応援を頼むことも可です。ただし…」

「トーコはなしか…」

「いいですよ。ただし、条件があります」

「条件?」

「はい。作動した後のダメージ軽減はダメです。罠の場所や発動方向を事前に教えるのは可能です」

「それならなんとか」
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