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政略結婚と恋愛結婚闘争…(解説付き)
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(父親の言い分)
政略結婚で、我が家も娘も幸せに過ごせる。
恋愛結婚では、そこいらへんの平民と一緒になるのでは、我が家も利点は少ない。
それに恋愛感情は、政略結婚でも得られる。
悪いことばかりではない。
(娘の言い分)
政略結婚なんて、家の…ううん、お父さんの都合のよい人を選ぶじゃない。
恋愛を、絶対に認めないなんて横暴よ。
悪いことばかりに決まっている。
(2人の様子を、少し開いたドアから部屋の中をうかがっている男が一人…)
<さぁ、始まりました!おおっと、口火を切ったのは父親の方だ!>
「恋愛結婚など、絶対に認めないからな」
「その決めつけるのが、気に食わないの。恋愛しちゃいけないの?」
<おおっと、娘さんは、情に訴えるつもりでしょうか!>
「そんな事は言っておらん。結婚する相手は、私が選んだ者にしろと言っているだけだ」
「それが、嫌なのよ。なぜ、自分で選ぶのが反対なの。幸せだと思うのは私なのに」
「結婚相手は、すでに決めてある。お前がなんと言おうとも、それは変わらん」
「横暴よ!私の想いが伝わらないじゃない」
そう言うと、下を向いて泣き始めてしまった。
<さらに、泣きが入りましたぁ!しかし、下を向いて、舌を出しているところが見えているぞ!うそ泣きだぁ>
「うそ泣きくらい分かる。だれの親だと思っている?」
その言葉に反応するかのように、涙すら出ていない、化粧も崩れていない顔を上げる。
「ふん、思った通りだ」
「チッ」
「舌打ちはやめろ」
「じゃあ、認めてよ!」
「だめだ。それよりも、あいつは、だめなのか?」
「?」
「幼馴染みのあいつだ」
「ああ、あいつね」
<幼馴染み乱入か!さぁ、展開が読めなくなって来ました!ドアから中の様子を伺っている男はどうするのでしょうか!>
「あいつは、ダメよ。ダメダメ」
「嫌いなのか?」
「そういう訳じゃないわ」
「ならば、あいつでいいだろうよ」
「だって、平民なのよ。あいつ」
<おおっと、幼馴染みのことを気にかけているのか!これは、もしかすると!!>
「あいつはな、知り合いの貴族の跡継ぎだ。平民になっても、もらった恩は返す」
「ウソつき。元々、平民じゃない。作り話に惑わされないから!」
<おや?>
「私が持っていて、使われていない男爵位をあいつに譲渡するつもりだ」
「えっ!?」
<この反応は?>
「じゃあ、あいつの事を好きでいていいのね!」
「そうだな」
「聞いていたぞ!そんなにも愛していたとは!」
「…」
「…」
親子が、その声を聞いた途端に黙る。
<様子が…>
「私はすでに男爵位だが、すぐでも結婚の日取りを決めようではないか」
「盗み聞きしていたな!結婚相手はおまえではない。男爵位を“与える”と言っただろう」
「私が選んだのは、幼馴染みでもあり、いつも一緒だった人よ」
「だから、それは…」
「お嬢さまに近づかないでもらおう」
その言葉とともに、護衛の男が視線の間に入る。
「護衛は関係ない。どけ」
しかし、退くことはない。
むしろ、威圧をかけて手を出さずに部屋の外へ追い出していく。
「ふん、覚えていろよ、こんなことをして、どうなるのか」
そう言い残すと、男爵の男は肩を怒らして部屋を屋敷を去っていった。
<おやぁ~?>
「全く無断で屋敷に入るとは。執事も何をしているのか」
「いいの?」
「略式だが、護衛、改め婚約者とここで男爵位の授与と、結婚の儀をやって、既成事実をつくってしまおう」
「そんなことできるの?」
「疑問が多いな。できなければ、言えん」
貴族位授与は、本来王の前で行うものだ。
しかし、事後承諾にできる者がいる。
王兄だ。
そして、神殿の長であり、今代の聖女の2名で事足りる。
王兄は、娘の父親で、聖女は母。
<おっと、禁断のカードを使ったぁ!今の王は、この2人には、勝てない!>
王、王妃、王兄、聖女は幼馴染みで、4人の中で一番弱いのは王さまだった。
つまり…
「これで、だれも文句は言わせん」
なぜか、王兄が満面の笑みを浮かべている。
娘さんも喜んでいる。
王兄妃=聖女も同様だ。
<結局、恋愛結婚と言うことでOK?>
「「「OK!!!」」」
政略結婚で、我が家も娘も幸せに過ごせる。
恋愛結婚では、そこいらへんの平民と一緒になるのでは、我が家も利点は少ない。
それに恋愛感情は、政略結婚でも得られる。
悪いことばかりではない。
(娘の言い分)
政略結婚なんて、家の…ううん、お父さんの都合のよい人を選ぶじゃない。
恋愛を、絶対に認めないなんて横暴よ。
悪いことばかりに決まっている。
(2人の様子を、少し開いたドアから部屋の中をうかがっている男が一人…)
<さぁ、始まりました!おおっと、口火を切ったのは父親の方だ!>
「恋愛結婚など、絶対に認めないからな」
「その決めつけるのが、気に食わないの。恋愛しちゃいけないの?」
<おおっと、娘さんは、情に訴えるつもりでしょうか!>
「そんな事は言っておらん。結婚する相手は、私が選んだ者にしろと言っているだけだ」
「それが、嫌なのよ。なぜ、自分で選ぶのが反対なの。幸せだと思うのは私なのに」
「結婚相手は、すでに決めてある。お前がなんと言おうとも、それは変わらん」
「横暴よ!私の想いが伝わらないじゃない」
そう言うと、下を向いて泣き始めてしまった。
<さらに、泣きが入りましたぁ!しかし、下を向いて、舌を出しているところが見えているぞ!うそ泣きだぁ>
「うそ泣きくらい分かる。だれの親だと思っている?」
その言葉に反応するかのように、涙すら出ていない、化粧も崩れていない顔を上げる。
「ふん、思った通りだ」
「チッ」
「舌打ちはやめろ」
「じゃあ、認めてよ!」
「だめだ。それよりも、あいつは、だめなのか?」
「?」
「幼馴染みのあいつだ」
「ああ、あいつね」
<幼馴染み乱入か!さぁ、展開が読めなくなって来ました!ドアから中の様子を伺っている男はどうするのでしょうか!>
「あいつは、ダメよ。ダメダメ」
「嫌いなのか?」
「そういう訳じゃないわ」
「ならば、あいつでいいだろうよ」
「だって、平民なのよ。あいつ」
<おおっと、幼馴染みのことを気にかけているのか!これは、もしかすると!!>
「あいつはな、知り合いの貴族の跡継ぎだ。平民になっても、もらった恩は返す」
「ウソつき。元々、平民じゃない。作り話に惑わされないから!」
<おや?>
「私が持っていて、使われていない男爵位をあいつに譲渡するつもりだ」
「えっ!?」
<この反応は?>
「じゃあ、あいつの事を好きでいていいのね!」
「そうだな」
「聞いていたぞ!そんなにも愛していたとは!」
「…」
「…」
親子が、その声を聞いた途端に黙る。
<様子が…>
「私はすでに男爵位だが、すぐでも結婚の日取りを決めようではないか」
「盗み聞きしていたな!結婚相手はおまえではない。男爵位を“与える”と言っただろう」
「私が選んだのは、幼馴染みでもあり、いつも一緒だった人よ」
「だから、それは…」
「お嬢さまに近づかないでもらおう」
その言葉とともに、護衛の男が視線の間に入る。
「護衛は関係ない。どけ」
しかし、退くことはない。
むしろ、威圧をかけて手を出さずに部屋の外へ追い出していく。
「ふん、覚えていろよ、こんなことをして、どうなるのか」
そう言い残すと、男爵の男は肩を怒らして部屋を屋敷を去っていった。
<おやぁ~?>
「全く無断で屋敷に入るとは。執事も何をしているのか」
「いいの?」
「略式だが、護衛、改め婚約者とここで男爵位の授与と、結婚の儀をやって、既成事実をつくってしまおう」
「そんなことできるの?」
「疑問が多いな。できなければ、言えん」
貴族位授与は、本来王の前で行うものだ。
しかし、事後承諾にできる者がいる。
王兄だ。
そして、神殿の長であり、今代の聖女の2名で事足りる。
王兄は、娘の父親で、聖女は母。
<おっと、禁断のカードを使ったぁ!今の王は、この2人には、勝てない!>
王、王妃、王兄、聖女は幼馴染みで、4人の中で一番弱いのは王さまだった。
つまり…
「これで、だれも文句は言わせん」
なぜか、王兄が満面の笑みを浮かべている。
娘さんも喜んでいる。
王兄妃=聖女も同様だ。
<結局、恋愛結婚と言うことでOK?>
「「「OK!!!」」」
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