彼と彼女の暴走日記

夜空のかけら

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第1話 1日目 放り出された!

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 今、目の前で街の門が閉ざされた。

 「なぁ、何で?」
 「さぁ、何だろう?」

 2人して顔を見合わせながら、首を傾げるも街から放り出された理由がよく分からなかった。


 今からほんの少し前の話だ。

  『自覚がない』

 いつもと同じように遊んでいたら、街区長にそう言われてしまった。
 そして、今までは強引に学校へ帰還させられていたのに、今日に限って街から放り出されてしまった。

 この辺りには、危険はないものの街の門の開閉は、街区のトップである街区長しか権限がなく、他の者が自由に開け閉めが出来ない構造になっている。
 街区長が門の外に出したと言うことは、しばらく開けるつもりはないのだろう。

 とはいえ、街の外に危険はない。
 この場所は、特殊な場所で、危険となり得るものは周囲に近寄ることすらできないのだ。


 「街からね~」
 「そうだなぁ~、この先の方へ行ってみようか」

 その場所の安全性は確保されているとは言え、街から離れれば危険度は増すと分かりそうなものなのに、2人は気にせずに、好奇心のまま街から離れ始める。

 「なんだか楽しくなってきちゃった」

 そう話すのは、彼女。

 「のんきだなぁ~。まぁ、人のことは言えないけれど」

 そう言うのは、彼。

 2人の関係は、兄妹のような彼氏彼女のような、もっと別の何かのような微妙なものだ。
 だが、1つ共通していることがある。

 ”非常識”という点が。


 街から遠ざかって行くとともに、周囲の様相が変わっていく。

 「わぁ~、なんだか涼しくなってきた~」
 「気温、下がっているのかな?」

 街の周囲は、森林地帯。他の街へと繋がる道というものは、元々ないため、門自体も開けられることがほとんどない。街の住民は、門の外に出たことがない者も多いのだ。

 そんなことを話しながら、さらに街から離れる方向へ歩いて行けば、目の前に靄がかかった場所が見え始めた。
 この靄は、街を守るための結界。
 結界を超えてしまえば、危険度はさらに増す。
 街へ、出入りできる場合は、結界も出入りが自由だが、今の2人はそれができない。

 しかし、2人はそれに気がつかず、そのまま靄の向こう側へ

 「あれ?結界、通れたよ」
 「思えば遠くまできたね」
 「そんなに遠くないよ?」

 結界を超え、危機感もなしに歩みを止めない2人は、着の身着のまま森をまっすぐに進み、森を出た先にあった小さな村に辿り着いた。

 そこで、後の活動拠点となる街から来た、教会巡礼隊と出会った。
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