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傭兵団改めて九頭竜の牙狩猟団

生産活動で子どもが出来ました?

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 何を作ろうか悩んでいます。そういえば、ダグラスさんに卸しているポーションが切れていました。何か新しい試みでポーションを作ってみたいと思います。レーションみたいな感じかゼリーみたいな感じでツルリと飲めるポーションを考えています。

 魔力も練り合わせてみたいです。健康のために野菜繊維の豊富な物がいいかもしれません。何事も追及です。研究しなくては。そういえば、スライムの核はとても美味らしいです。苦いポーションに革命を起こせるかもしれません。砕いて粉末にして混ぜ合わせましょう。

 冷やしながら、魔力の塊をあらんかぎりに注ぎます。くるくるかき回して、美味しくなぁれ。なんておまじないも言葉にしてみました。巷でブームに一時期なりましたメイドさんになった気持ちで。

「美味しくなぁれ、美味しくなぁれ。ピュア、キュンキュン」

――――――ピカーっ

 眩しい光が部屋を照らし出します。こ、これは……変な生き物になってしまいましたぁ!

 うねうねと、不定形に蠢きながら形を取ろうとしています。なんでしょうか、この現象は?!

「まんま、まんま」

 喋りました!? ま、ママですか? 私が産み出してしまいましたからでしょうか。

「まんま、食べて?」

 ひょこりと、丸いかたまりが謎生物から吐き出されました。私はそれを一口パクリッ。もぐもぐ、美味しいです?! 活力が湧いてきます! なんでしょうか、この生き物は。

「よし、あなたは私の子どもです。……ちょっとかわいいです。ぷにぷにですね。名前は……ポーちゃんにしましょう! ポーションから生れたポーちゃんです」

 ぷるぷる、ふるえてかわいいです。

「ポー、私はポー!?」

 頑張って形を人間に近づけようとしているポーちゃんは、すぐに形を崩してしまいます。何か材料が足りなかったのでしょうか?

 そういえば、収納インベトリに、骨格にちょうどいい柔らかい鉱石がありました。あれをあげましょう。取り出してポーちゃんに与えました。うにょうにょと、取り込んで粘土のように形を作り始めました。

「頑張ってポーちゃん!」

「ポー頑張る……まま、ありがと」

 ようやく、形になってきました。ぷるぷるポーション、略してプルポを生むポーちゃんは、私を小さくしたような緑色にスライムの核の赤のまだら模様で女の子です。

「ポーはママの子でしゅか?」

「そうよ、私が作りましたからね。よろしくねポーちゃん」

「はい!」
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