異世界転移―ソルジャーズオンライン

主要団員選抜団体戦

総当たり戦―戦いの前に

　私たちにとっては、気持ちに負けるという意識なんてなかった。今からすべてのチームが入り乱れた総当たり戦が始まろうとしていた。フォレストアニマルには自信があった。最初にいっせいに狙われるかもしれない不安と期待が心に降り注ぐような、えもいわれぬ逸る気持ちで戦場を見渡す。

　あるチームは傲岸不遜とした態度で自分たちの力に酔ったような、ある意味では傭兵の顔をしている。ことの発端のチームたちだ。不満を持ったチームはみなこのような態度を崩さない。

　他のチームはほとんどが、厚顔無恥のような態度をとるこの、総当たり戦の原因たちを睨み付けていた。お前たちは、恥を知らないのかと。怒りで瞳に闘志を宿し、燃えている。

　アイカさんのチームは、ただ微笑み戦場を乙女の力で華を添えている。やる気は満ち、楽しみだとばかりに眼はぎらついている。

「さあ、時は満ちた！　君たちの力を見せてくれ。そして国民よ立て奮い起て！　君らは戦うわけではない。彼らの支えになってあげてほしい。モンスターたちへの抑止力足る狩猟団の力に刮目せよ」

　そうです。なぜか国王や国民を観客に戦うことになったのです。私たちに力を見せて安心させてほしいと腰の低いモードの国王に懇願されました。

　さて、この戦い。負けられない。