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真なる我に目覚めた俺氏
セバスの血は……カオス
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湯澱にたどり着いたは良いが、なぜか侍女らしき女たちがいた。裸である。これはなにか? 洗ってさしあげます的なサービスですかね? けしからん! でも、おおいに大歓迎です! しかし、セバスは何故かちょっと先に浸かって待っていてくださいなどと言いそそくさと去っていった。裸の付き合いを誘っておいて恥ずかしくなったのか? イケメンめ。あ、湯澱には鏡があるよね。俺氏のお姿拝見いたします!
「な、なにこのショタ……」
目の前に写る姿は美少年の一言に尽きる。保護欲を誘うようなその姿は、女の子と言っても通用しそうな……。えっ? これでお父さんみたいな対応とかアウラにしてたの? ユフレイン……萌えるだろうね。一部の人からしたら。マジか……。
「お待たせいたしましたユフィ様」
大人のお姉さんのような、蠱惑的な声に振り返るとそこには美女がいた。セバスを女性にしたような、どことなく似ているそのお姉さんは、俺の驚いている顔を見て悪戯な笑みを浮かべている。思考回路はショート寸前です。
「驚かれましたかな? 成功でございますな。私めは竜族であり、ちょっと特殊でしてな。こんな若竜に姿はなりましたが、ユフィ様に仕えてから卵から転生を繰り返しまして。今の姿に落ち着いたのでございます」
何でもありですか。性別を変えられるということか。しかも、グラマーだし。目のやり場に困ります。幼女の次はお姉さんですか。ユフレイン……モテたんだな。
「ユフィ様、さぁさぁ洗いっこしましょう。恥ずかしがることはありませんぞ。私どもの仲ではありませんか」
セバスは、洗い場に俺を抱っこして連れていく。嬉々としているな。俺は何も考えない。無になるのだ。ナムナム……。
「ふふ、ユフィ様。恥ずかしがることはありませんぞ。はい、ばんざーいしてください。脇もしっかり洗わなくては」
侍女のお姉さんたちが無表情なのが恐いです! 何を考えているのだろうか?
「あ、洗うのは自分でやるから! セバスは自分を洗いなさい」
恨めしそうな顔をしないで……やめて俺氏のライフはゼロよ!
「洗いっこしてくれないのですか?」
無理! プイッと顔を背けてやると、セバスはそれならばと。
「……私の血を吸いたくないですかな?」
「処女か?」
「当たり前でございます。何故なら最近の竜どもは軟弱でいけませんな。それに、私めはユフィ様のことを親友……いえ、戦友と思いいたしておりましたから。ユフィ様が処女の生き血を好まれるのは有名な話。操を守りましたぞ」
だがなぁ――あのアウラの味わいを覚えてしまったからな。他の血では物足りないかもしれない。
「試してみますかな?」
そっと、首筋を指さして誘惑してくるセバスだが、アウラほど魅力を感じない。先に男の姿を見たからかな? なぜだろう? でも、味見ならしてみてもいいかもしれない。
「じゃあ、ひと口だけ……」
カプリと首筋に牙を突き立てる。なかなか、歯応えがある。さすが竜族であります。
――っ?!
なんとこれは複雑な味だ。ワイルドな肉汁あふれる肉の塊を噛み締めたような味が広がる。しかし、鼻にとおる匂いは甘くて優しい。そして極めつけにピリッとした辛みがくる。なんという血ですか! カオスです!
「ふっふっふっ、どうですかな? 乙女の味がしましょう? 自信がありますからな」
確かに処女だろう。だけど、乙女の味はしないな。うん。野性味あふれる味です。だけどほのかに甘い、女の子らしい清涼感もあるな。血ソムリエの俺氏、初めての味でした。
そっと牙を緩めて、感嘆の息を吐く。
「さて、今度は私めの番ですぞ! 血をあげたのですから洗ってくだされ」
両手を広げてセバスは花のようにパッと笑った。
……ここから先の記憶はありません。そう、マシャマロのようなあの感触は忘れなくては……。
――――――――――
目覚めた部屋に戻ると、俺は眠気に襲われた。あの棺に入り、俺は眠りにつこうとするのだが。なかなか寝つけない。いろいろ考えなくてはならないだろう。ヴァンパイアになった俺はこれからどうすればいいのか。それを、俺なりに考えなくては。
「お父様、いっしょに寝てもいいですか?」
アウラが、枕を抱えてやってきた。寂しいんだろうな。そして、嬉しいのだろう。父親に長い間、付きっきりで世話をした。それも千年の長い時間。ただ、自分の集めた魂を捧げながら目覚めを待っていたんだ。
思い出してやりたいな。アウラとの記憶。でも、俺は本当にユフレインなのだろうか。漂っていた魂がたまたまユフレインを目覚めさせた。そんな結末はアウラがかわいそうだ。せめて思い出すまで俺なりにユフレインを演じよう。偉大で優しいヴァンパイアを。こんな美少年みたいな姿だけど。
「な、なにこのショタ……」
目の前に写る姿は美少年の一言に尽きる。保護欲を誘うようなその姿は、女の子と言っても通用しそうな……。えっ? これでお父さんみたいな対応とかアウラにしてたの? ユフレイン……萌えるだろうね。一部の人からしたら。マジか……。
「お待たせいたしましたユフィ様」
大人のお姉さんのような、蠱惑的な声に振り返るとそこには美女がいた。セバスを女性にしたような、どことなく似ているそのお姉さんは、俺の驚いている顔を見て悪戯な笑みを浮かべている。思考回路はショート寸前です。
「驚かれましたかな? 成功でございますな。私めは竜族であり、ちょっと特殊でしてな。こんな若竜に姿はなりましたが、ユフィ様に仕えてから卵から転生を繰り返しまして。今の姿に落ち着いたのでございます」
何でもありですか。性別を変えられるということか。しかも、グラマーだし。目のやり場に困ります。幼女の次はお姉さんですか。ユフレイン……モテたんだな。
「ユフィ様、さぁさぁ洗いっこしましょう。恥ずかしがることはありませんぞ。私どもの仲ではありませんか」
セバスは、洗い場に俺を抱っこして連れていく。嬉々としているな。俺は何も考えない。無になるのだ。ナムナム……。
「ふふ、ユフィ様。恥ずかしがることはありませんぞ。はい、ばんざーいしてください。脇もしっかり洗わなくては」
侍女のお姉さんたちが無表情なのが恐いです! 何を考えているのだろうか?
「あ、洗うのは自分でやるから! セバスは自分を洗いなさい」
恨めしそうな顔をしないで……やめて俺氏のライフはゼロよ!
「洗いっこしてくれないのですか?」
無理! プイッと顔を背けてやると、セバスはそれならばと。
「……私の血を吸いたくないですかな?」
「処女か?」
「当たり前でございます。何故なら最近の竜どもは軟弱でいけませんな。それに、私めはユフィ様のことを親友……いえ、戦友と思いいたしておりましたから。ユフィ様が処女の生き血を好まれるのは有名な話。操を守りましたぞ」
だがなぁ――あのアウラの味わいを覚えてしまったからな。他の血では物足りないかもしれない。
「試してみますかな?」
そっと、首筋を指さして誘惑してくるセバスだが、アウラほど魅力を感じない。先に男の姿を見たからかな? なぜだろう? でも、味見ならしてみてもいいかもしれない。
「じゃあ、ひと口だけ……」
カプリと首筋に牙を突き立てる。なかなか、歯応えがある。さすが竜族であります。
――っ?!
なんとこれは複雑な味だ。ワイルドな肉汁あふれる肉の塊を噛み締めたような味が広がる。しかし、鼻にとおる匂いは甘くて優しい。そして極めつけにピリッとした辛みがくる。なんという血ですか! カオスです!
「ふっふっふっ、どうですかな? 乙女の味がしましょう? 自信がありますからな」
確かに処女だろう。だけど、乙女の味はしないな。うん。野性味あふれる味です。だけどほのかに甘い、女の子らしい清涼感もあるな。血ソムリエの俺氏、初めての味でした。
そっと牙を緩めて、感嘆の息を吐く。
「さて、今度は私めの番ですぞ! 血をあげたのですから洗ってくだされ」
両手を広げてセバスは花のようにパッと笑った。
……ここから先の記憶はありません。そう、マシャマロのようなあの感触は忘れなくては……。
――――――――――
目覚めた部屋に戻ると、俺は眠気に襲われた。あの棺に入り、俺は眠りにつこうとするのだが。なかなか寝つけない。いろいろ考えなくてはならないだろう。ヴァンパイアになった俺はこれからどうすればいいのか。それを、俺なりに考えなくては。
「お父様、いっしょに寝てもいいですか?」
アウラが、枕を抱えてやってきた。寂しいんだろうな。そして、嬉しいのだろう。父親に長い間、付きっきりで世話をした。それも千年の長い時間。ただ、自分の集めた魂を捧げながら目覚めを待っていたんだ。
思い出してやりたいな。アウラとの記憶。でも、俺は本当にユフレインなのだろうか。漂っていた魂がたまたまユフレインを目覚めさせた。そんな結末はアウラがかわいそうだ。せめて思い出すまで俺なりにユフレインを演じよう。偉大で優しいヴァンパイアを。こんな美少年みたいな姿だけど。
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