12 / 34
11.(ルビール視点)
しおりを挟む
エドゥアール様に連れられて王都で人気の仕立て屋さんに来ていた。
屋敷に来て採寸してもらっていた時と違い、店に来ると様々なデザインのドレスが見れる。
エドゥアール様は色んなドレスを私に当てて少し考えるとデザイナーさんに話し掛けた。
「こんな感じのスッキリしたデザインのドレスを持ってきてくれ。」
「はい。畏まりました。」
奥の部屋へ通され新しいドレスのデザインについて有名オートクチュールのマダムとエドゥアール様で真剣に相談していた。
私も好みは聞かれるが完全に蚊帳の外。
エドゥアール様とマダムの熱量が凄い。私は言われるままに試着を繰り返していた。
「もうすぐルビールの誕生パーティーなんだ。その日は特別に彼女のスタイルが映えるような素晴らしいドレスを作りたい。」
エドゥアール様に促されて試着したのはシンプルなスレンダーラインのドレス。
店の従業員の女性が私の短い髪を纏めて更に首元をスッキリさせる。
少し張りのある太めの長いリボンをチョーカーのように首に巻いて後ろに流した。
「まあっ!お似合いです。細くてお顔も小さいのでスッキリしたデザインがよく映えます。」
「うん。いいね。さっき選んだドレスも全部貰うよ。」
あまりに高額な買い物をあっさりすることに驚いてしまう。
「あ、あのエドゥアール様?こんなに沢山は……。」
「俺が贈りたいんだ。受け取って欲しい。」
お店の人の手前、あまり遠慮するのも気が引けた。
「ありがとうございます。」
マダムと店員さんは笑顔で私たちのやり取りを見ていた。
「このドレスはきっと流行りますわ。私の勘です。とても素敵ですもの。今はプリンセスラインやベルラインのレースをふんだんにあしらったドレスが主流ですけど。」
マダムはアイディアが次々に湧き上がるのか、スケッチをエドゥアール様に見せては熱心に生地や刺繍についても説明を加えていた。
★★★
仕立て屋さんを出ると次はアクセサリーショップに立ち寄った。
「髪をスッキリさせて大振りなイヤリングを着けるといいと思うんだ。」
エドゥアール様はイヤリングやネックレスもドレスに合わせて選んでくれた。
「誕生パーティーを楽しみにしているよ。ルビールは誰が見ても美しい女性に変身するよ。俺を信じて。」
そうやってエドゥアール様に全身をコーディネートして貰い全てが揃う誕生パーティーが楽しみになった。
★★★
誕生パーティー当日
私は社交界デビューもまだなので、パーティーは身内と親しい人だけを招いた小規模のものだ。
それでもエドゥアール様の婚約者として人前に出るのは初めてでとても緊張していた。
朝からルーシーにお風呂に入れられマッサージを受ける。
身体をピカピカに磨き上げられた後、ドレスを着て髪型をセットする。
私は今身長が伸びている最中で、今でも平均より高い。ヒールを履くともっと高くなるので高いヒールを躊躇していたが、エドゥアール様はそのままが良いと言ってくれた。
ドレスは初めて出会った日と同じ色の黄色。
同系色のリボンチョーカーで首もとを飾りネックレスは無し。
スッキリ纏めた髪型に大振りのイヤリングを着けると顔が一気に華やかになった。
「エドゥアール様、流石のセンスですねー。」
「まあっ!ルビールちゃん。綺麗ねー。これは人気が出るわよ。エレガントで洗練されているもの。」
「……。」
エドゥアール様も部屋に入ってきて新しいドレスに身を包んだ私を見ている。
目が見開かれ、少し充血していて…なんだか怖い。
「…どう…ですか?」
無言で立っているエドゥアール様にドレスの感想を尋ねると、マーガレット様に小突かれていた。
「あっ、す、すまない。あまりに綺麗にで…言葉を失っていた。凄く綺麗だよ。思った以上だ。……………これは…ちょっと…人前に出しても大丈夫だろうか?」
エドゥアール様の言葉は、後半小声でモゴモゴ話すので聞き取れなかった。
「え?」
「い、いや、今日婚約者としてルビールの隣に居れることを嬉しく思うよ。」
エドゥアール様が差し出した手に自分の手を重ねる。
エドゥアール様にエスコートされ、私はいよいよパーティー会場に足を踏み入れた。
屋敷に来て採寸してもらっていた時と違い、店に来ると様々なデザインのドレスが見れる。
エドゥアール様は色んなドレスを私に当てて少し考えるとデザイナーさんに話し掛けた。
「こんな感じのスッキリしたデザインのドレスを持ってきてくれ。」
「はい。畏まりました。」
奥の部屋へ通され新しいドレスのデザインについて有名オートクチュールのマダムとエドゥアール様で真剣に相談していた。
私も好みは聞かれるが完全に蚊帳の外。
エドゥアール様とマダムの熱量が凄い。私は言われるままに試着を繰り返していた。
「もうすぐルビールの誕生パーティーなんだ。その日は特別に彼女のスタイルが映えるような素晴らしいドレスを作りたい。」
エドゥアール様に促されて試着したのはシンプルなスレンダーラインのドレス。
店の従業員の女性が私の短い髪を纏めて更に首元をスッキリさせる。
少し張りのある太めの長いリボンをチョーカーのように首に巻いて後ろに流した。
「まあっ!お似合いです。細くてお顔も小さいのでスッキリしたデザインがよく映えます。」
「うん。いいね。さっき選んだドレスも全部貰うよ。」
あまりに高額な買い物をあっさりすることに驚いてしまう。
「あ、あのエドゥアール様?こんなに沢山は……。」
「俺が贈りたいんだ。受け取って欲しい。」
お店の人の手前、あまり遠慮するのも気が引けた。
「ありがとうございます。」
マダムと店員さんは笑顔で私たちのやり取りを見ていた。
「このドレスはきっと流行りますわ。私の勘です。とても素敵ですもの。今はプリンセスラインやベルラインのレースをふんだんにあしらったドレスが主流ですけど。」
マダムはアイディアが次々に湧き上がるのか、スケッチをエドゥアール様に見せては熱心に生地や刺繍についても説明を加えていた。
★★★
仕立て屋さんを出ると次はアクセサリーショップに立ち寄った。
「髪をスッキリさせて大振りなイヤリングを着けるといいと思うんだ。」
エドゥアール様はイヤリングやネックレスもドレスに合わせて選んでくれた。
「誕生パーティーを楽しみにしているよ。ルビールは誰が見ても美しい女性に変身するよ。俺を信じて。」
そうやってエドゥアール様に全身をコーディネートして貰い全てが揃う誕生パーティーが楽しみになった。
★★★
誕生パーティー当日
私は社交界デビューもまだなので、パーティーは身内と親しい人だけを招いた小規模のものだ。
それでもエドゥアール様の婚約者として人前に出るのは初めてでとても緊張していた。
朝からルーシーにお風呂に入れられマッサージを受ける。
身体をピカピカに磨き上げられた後、ドレスを着て髪型をセットする。
私は今身長が伸びている最中で、今でも平均より高い。ヒールを履くともっと高くなるので高いヒールを躊躇していたが、エドゥアール様はそのままが良いと言ってくれた。
ドレスは初めて出会った日と同じ色の黄色。
同系色のリボンチョーカーで首もとを飾りネックレスは無し。
スッキリ纏めた髪型に大振りのイヤリングを着けると顔が一気に華やかになった。
「エドゥアール様、流石のセンスですねー。」
「まあっ!ルビールちゃん。綺麗ねー。これは人気が出るわよ。エレガントで洗練されているもの。」
「……。」
エドゥアール様も部屋に入ってきて新しいドレスに身を包んだ私を見ている。
目が見開かれ、少し充血していて…なんだか怖い。
「…どう…ですか?」
無言で立っているエドゥアール様にドレスの感想を尋ねると、マーガレット様に小突かれていた。
「あっ、す、すまない。あまりに綺麗にで…言葉を失っていた。凄く綺麗だよ。思った以上だ。……………これは…ちょっと…人前に出しても大丈夫だろうか?」
エドゥアール様の言葉は、後半小声でモゴモゴ話すので聞き取れなかった。
「え?」
「い、いや、今日婚約者としてルビールの隣に居れることを嬉しく思うよ。」
エドゥアール様が差し出した手に自分の手を重ねる。
エドゥアール様にエスコートされ、私はいよいよパーティー会場に足を踏み入れた。
95
あなたにおすすめの小説
冷徹公爵の誤解された花嫁
柴田はつみ
恋愛
片思いしていた冷徹公爵から求婚された令嬢。幸せの絶頂にあった彼女を打ち砕いたのは、舞踏会で耳にした「地味女…」という言葉だった。望まれぬ花嫁としての結婚に、彼女は一年だけ妻を務めた後、離縁する決意を固める。
冷たくも美しい公爵。誤解とすれ違いを繰り返す日々の中、令嬢は揺れる心を抑え込もうとするが――。
一年後、彼女が選ぶのは別れか、それとも永遠の契約か。
虐げられた私、ずっと一緒にいた精霊たちの王に愛される〜私が愛し子だなんて知りませんでした〜
ボタニカルseven
恋愛
「今までお世話になりました」
あぁ、これでやっとこの人たちから解放されるんだ。
「セレス様、行きましょう」
「ありがとう、リリ」
私はセレス・バートレイ。四歳の頃に母親がなくなり父がしばらく家を留守にしたかと思えば愛人とその子供を連れてきた。私はそれから今までその愛人と子供に虐げられてきた。心が折れそうになった時だってあったが、いつも隣で見守ってきてくれた精霊たちが支えてくれた。
ある日精霊たちはいった。
「あの方が迎えに来る」
カクヨム/なろう様でも連載させていただいております
大きくなったら結婚しようと誓った幼馴染が幸せな家庭を築いていた
黒うさぎ
恋愛
「おおきくなったら、ぼくとけっこんしよう!」
幼い頃にした彼との約束。私は彼に相応しい強く、優しい女性になるために己を鍛え磨きぬいた。そして十六年たったある日。私は約束を果たそうと彼の家を訪れた。だが家の中から姿を現したのは、幼女とその母親らしき女性、そして優しく微笑む彼だった。
小説家になろう、カクヨム、ノベルアップ+にも投稿しています。
どなたか私の旦那様、貰って下さいませんか?
秘密 (秘翠ミツキ)
恋愛
私の旦那様は毎夜、私の部屋の前で見知らぬ女性と情事に勤しんでいる、だらしなく恥ずかしい人です。わざとしているのは分かってます。私への嫌がらせです……。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
政略結婚で、離縁出来ないけど離縁したい。
無類の女好きの従兄の侯爵令息フェルナンドと伯爵令嬢のロゼッタは、結婚をした。毎晩の様に違う女性を屋敷に連れ込む彼。政略結婚故、愛妾を作るなとは思わないが、せめて本邸に連れ込むのはやめて欲しい……気分が悪い。
彼は所謂美青年で、若くして騎士団副長であり兎に角モテる。結婚してもそれは変わらず……。
ロゼッタが夜会に出れば見知らぬ女から「今直ぐフェルナンド様と別れて‼︎」とワインをかけられ、ただ立っているだけなのに女性達からは終始凄い形相で睨まれる。
居た堪れなくなり、広間の外へ逃げれば元凶の彼が見知らぬ女とお楽しみ中……。
こんな旦那様、いりません!
誰か、私の旦那様を貰って下さい……。
『影の夫人とガラスの花嫁』
柴田はつみ
恋愛
公爵カルロスの後妻として嫁いだシャルロットは、
結婚初日から気づいていた。
夫は優しい。
礼儀正しく、決して冷たくはない。
けれど──どこか遠い。
夜会で向けられる微笑みの奥には、
亡き前妻エリザベラの影が静かに揺れていた。
社交界は囁く。
「公爵さまは、今も前妻を想っているのだわ」
「後妻は所詮、影の夫人よ」
その言葉に胸が痛む。
けれどシャルロットは自分に言い聞かせた。
──これは政略婚。
愛を求めてはいけない、と。
そんなある日、彼女はカルロスの書斎で
“あり得ない手紙”を見つけてしまう。
『愛しいカルロスへ。
私は必ずあなたのもとへ戻るわ。
エリザベラ』
……前妻は、本当に死んだのだろうか?
噂、沈黙、誤解、そして夫の隠す真実。
揺れ動く心のまま、シャルロットは
“ガラスの花嫁”のように繊細にひび割れていく。
しかし、前妻の影が完全に姿を現したとき、
カルロスの静かな愛がようやく溢れ出す。
「影なんて、最初からいない。
見ていたのは……ずっと君だけだった」
消えた指輪、隠された手紙、閉ざされた書庫──
すべての謎が解けたとき、
影に怯えていた花嫁は光を手に入れる。
切なく、美しく、そして必ず幸せになる後妻ロマンス。
愛に触れたとき、ガラスは光へと変わる
報われなかった姫君に、弔いの白い薔薇の花束を
さくたろう
恋愛
その国の王妃を決める舞踏会に招かれたロザリー・ベルトレードは、自分が当時の王子、そうして現王アルフォンスの婚約者であり、不遇の死を遂げた姫オフィーリアであったという前世を思い出す。
少しずつ蘇るオフィーリアの記憶に翻弄されながらも、17年前から今世まで続く因縁に、ロザリーは絡め取られていく。一方でアルフォンスもロザリーの存在から目が離せなくなり、やがて二人は再び惹かれ合うようになるが――。
20話です。小説家になろう様でも公開中です。
【完結】愛する人はあの人の代わりに私を抱く
紬あおい
恋愛
年上の優しい婚約者は、叶わなかった過去の恋人の代わりに私を抱く。気付かない振りが我慢の限界を超えた時、私は………そして、愛する婚約者や家族達は………悔いのない人生を送れましたか?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる