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第一幕その4
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「またお願いがあるのです」
「いいよ」
ユウナが仕事を持ってきた。ここ最近、よくあることだ。
冒険者ギルド、または彼女の知り合いから仕事をうけてこなす日々。
たまに臨時の仲間もできるが、大抵は二人の冒険で過ごす日々だ。
「今日は少し特別な仕事なのです」
ある日、そういうユウナと一緒に、大きな魔力を持つといわれる珍しい薬草を探して、うっそうとした森をさまよっていた。
深い霧の立ち込める森だ。ユウナはこの森独特の冷たい雰囲気に警戒している。
やや俺との距離が近く、たまに彼女の肩が当たった。
そうして森の奥へと進んでいくと、突然足音が聞こえてきた。
「うん?」
木の陰から顔を出したのは、とがった茶色の短髪と鋭いグリーンの瞳が特徴の、すらりと背の高い男だった。
流れるような長いローブを身にまとい、複雑なルーン文字が刻まれた杖を持っていた。
「カイト! また会えたね!」
ユウナは微笑みながら前に進み出た。
どうやら知り合いらしい。
カイトと呼ばれた男は眉をひそめ、視線を主人公に移した。
そして「彼は誰だ? 僕の知らない人だ」と彼は冷たい声で尋ねた。
「この人は私の友達よ」ユウナはそう言って俺に微笑んだ。
「彼は私と同じように、遠い異国の人なのです」
カイトの目が細くなった。
「私は彼を信用しない」と彼は言った。
「俺は人畜無害ですよ。大したことないように見えるでしょう?」
「どうかな」
「すくなくともユウナの味方だ」
カイトは眉をひそめたが、ユウナが俺達の間に割って入った。
「カイト、あなたの助けが必要なのです」
いいながら彼女はカイトの顔を見上げる。見上げる。
「長老会議が私たちの探している薬草を探していて、彼らに先を越されるのが怖いのです」
そうユウナは言った。
少し緊張気味に。
長老会議というのは、正式名称を『長老評議会』という。世界を支配する強力な魔導師たちの集まりらしい。
「そうですか」
カイトはため息をついた。
彼は俺へと視線を移して「私も同行しよう。しかし、私はあなたを見ています」と続けた。
こうして俺とユウナはカイトを加えて三人で森を進むことになった。
森を進むにつれ、さまざまな障害や障害物に遭遇したが、カイトの強力な魔法で、その一つひとつを乗り越えていった。
カイトは反応が早い。おかげで俺は手持ち無沙汰だった。
やがて、薬草が生育しているという空き地にたどり着いた。
空き地は、綺麗に整えられた空間に見えた。円形をした雑草一つ無い土の丘があって、中央にほんのり輝くタンポポのような薬草が生えていた。
そして、それは俺が薬草に手を伸ばしたときに怒った。
「ここで何をしているのだ」
背後から声が聞こえた。声のした木の陰に視線をやる。
そこには、ローブをなびかせた老人がいた。それも複数。すぐに長老会議の面々だときがついた。彼らは、長老会議の一員である紋章付きのローブをなびかせて現れた。
「何をしている?」
老人は声をそろえて再び問いかけ、俺を見つめた。
「薬草を採りに来たんだ」
答えたのはカイトだった。彼はそう言って前に出た。
「この世界の秘密を解き明かす鍵があると信じているんだ」
「よくわかった。しかし、我々はお前から目を離さないぞ」
頷いた老人達はフッと消えた。
「許可はいただけたようだ」
カイトがホッとした様子で言った。
こうして俺達は長老評議会の許可を得て、薬草を収穫し、城下町に戻った。
歩いているうちに、カイトは俺を信用してくれたらしい。
出会った直後のような厳しい態度が無くなっていた。
どうやらカイトは警戒心強めの良い奴らしい。
「いいよ」
ユウナが仕事を持ってきた。ここ最近、よくあることだ。
冒険者ギルド、または彼女の知り合いから仕事をうけてこなす日々。
たまに臨時の仲間もできるが、大抵は二人の冒険で過ごす日々だ。
「今日は少し特別な仕事なのです」
ある日、そういうユウナと一緒に、大きな魔力を持つといわれる珍しい薬草を探して、うっそうとした森をさまよっていた。
深い霧の立ち込める森だ。ユウナはこの森独特の冷たい雰囲気に警戒している。
やや俺との距離が近く、たまに彼女の肩が当たった。
そうして森の奥へと進んでいくと、突然足音が聞こえてきた。
「うん?」
木の陰から顔を出したのは、とがった茶色の短髪と鋭いグリーンの瞳が特徴の、すらりと背の高い男だった。
流れるような長いローブを身にまとい、複雑なルーン文字が刻まれた杖を持っていた。
「カイト! また会えたね!」
ユウナは微笑みながら前に進み出た。
どうやら知り合いらしい。
カイトと呼ばれた男は眉をひそめ、視線を主人公に移した。
そして「彼は誰だ? 僕の知らない人だ」と彼は冷たい声で尋ねた。
「この人は私の友達よ」ユウナはそう言って俺に微笑んだ。
「彼は私と同じように、遠い異国の人なのです」
カイトの目が細くなった。
「私は彼を信用しない」と彼は言った。
「俺は人畜無害ですよ。大したことないように見えるでしょう?」
「どうかな」
「すくなくともユウナの味方だ」
カイトは眉をひそめたが、ユウナが俺達の間に割って入った。
「カイト、あなたの助けが必要なのです」
いいながら彼女はカイトの顔を見上げる。見上げる。
「長老会議が私たちの探している薬草を探していて、彼らに先を越されるのが怖いのです」
そうユウナは言った。
少し緊張気味に。
長老会議というのは、正式名称を『長老評議会』という。世界を支配する強力な魔導師たちの集まりらしい。
「そうですか」
カイトはため息をついた。
彼は俺へと視線を移して「私も同行しよう。しかし、私はあなたを見ています」と続けた。
こうして俺とユウナはカイトを加えて三人で森を進むことになった。
森を進むにつれ、さまざまな障害や障害物に遭遇したが、カイトの強力な魔法で、その一つひとつを乗り越えていった。
カイトは反応が早い。おかげで俺は手持ち無沙汰だった。
やがて、薬草が生育しているという空き地にたどり着いた。
空き地は、綺麗に整えられた空間に見えた。円形をした雑草一つ無い土の丘があって、中央にほんのり輝くタンポポのような薬草が生えていた。
そして、それは俺が薬草に手を伸ばしたときに怒った。
「ここで何をしているのだ」
背後から声が聞こえた。声のした木の陰に視線をやる。
そこには、ローブをなびかせた老人がいた。それも複数。すぐに長老会議の面々だときがついた。彼らは、長老会議の一員である紋章付きのローブをなびかせて現れた。
「何をしている?」
老人は声をそろえて再び問いかけ、俺を見つめた。
「薬草を採りに来たんだ」
答えたのはカイトだった。彼はそう言って前に出た。
「この世界の秘密を解き明かす鍵があると信じているんだ」
「よくわかった。しかし、我々はお前から目を離さないぞ」
頷いた老人達はフッと消えた。
「許可はいただけたようだ」
カイトがホッとした様子で言った。
こうして俺達は長老評議会の許可を得て、薬草を収穫し、城下町に戻った。
歩いているうちに、カイトは俺を信用してくれたらしい。
出会った直後のような厳しい態度が無くなっていた。
どうやらカイトは警戒心強めの良い奴らしい。
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