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【side.アンズ】2
しおりを挟む「ユイカちゃんがそんなに可愛い服を着てるのに、一緒に歩く私がジャージってのも申し訳ないですね。部屋に戻って着替えてきます」
「いいよ、そんなことしなくても。わたしの方が普段着に着替えるから」
「せっかくおめかししたのにもったいないですよ」
「大丈夫。ちょっと待っててね」
ユイカちゃんは着替えを持ってお風呂場へ向かった。戻ってきた彼女はリボンの着いたカットソーとミニスカート姿……どのみちキュート。溜め息が出ちゃう。
「ほんとにうらやましいです。私もユイカちゃんみたいな顔に生まれたかったですよ」
「でもわたし、整形してるよ?」
「いーや! 正直、何で整形したのか分かんないくらいでしたよ」
以前、ユイカちゃんが美容整形する前の写真を見せてもらったことがある。変わったのは鼻・唇だと教えてもらったけれど、術前の顔も充分すぎるくらい美少女だった。ハルくんが「そのままでも可愛い」と言って止めた気持ちもよく分かる。
「ユイカちゃんくらい可愛かったら、毎日鏡を見るのも楽しいでしょうねぇ。メイクのしがいもありそうです」
「アンズはお化粧しない?」
「柄じゃないですよ。どうせ可愛くなれませんし」
「そうかな……」
「そうなのですよ。――さぁさぁ、パフェ食べに行きましょう!」
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