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【side.シュンスケ】1
しおりを挟む今村ミカ。
十五年もの間、密かに片想いしていた相手。
綺麗さっぱり諦めて、オレはファミリアへと戻ります――。
* * *
「――そういった事情があったんですね」
コンビニを辞めてから現在までの出来事を簡単に説明すると、ハルは珍しく神妙な面持ちで声を落とした。
「や、やだなぁ、ハルらしくもない。そんな顔されたらオレまで落ち込んじゃうよ」
「失恋は辛いものでしょう? 笑顔で話を聞くのもおかしいのでは」
「……そりゃそうだ」
オレ自身、カラ元気を振りまいてしまっているのは自覚していた。ミカのことは諦めると自分に言い聞かせてはいるが、本当に心から吹っ切れるのはいつになるのやら。
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