引きこもりたいし見捨てたいけど、倫理的に良くないから、助けよ!〜

浅谷

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2話

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陽翔「どうやったんだこれ!?ちょっと熱いし!」
和葉「しかも100%!…まさか!」
陽翔と和葉が何か気付いたような顔で直輝を見つめる。
直輝「凄いね!そう!スタンガンの電流を体に溜め込んでたんだ!それを充電に使ったって訳!」


陽翔と和葉は驚きを隠せないでいた。
陽翔「溜め込んでたって……。」
和葉「大丈夫なの……?ていうか滝道くん超能力者じゃん…。」
2人は直輝を心配するが、直輝は笑顔でサムズアップをした。

直輝「ありがとう!大丈夫大丈夫!チンピラとのやりとりも全部演技だから!」
陽翔と和葉は困惑した。
陽翔「お前…、申し訳ないけどヤバい奴だな…。」
直輝「ハハハッ!そうなんだよ!カッコつけながら人助けするのはなんだか性に合わないからさ!」
和葉「笑い事じゃないよ…。」


そんなこんなで話している内に日が暮れてしまった。
直輝は陽翔と和葉のボディガードの役を買って出た。
陽翔と和葉は戸惑いながらも了承し、一緒に帰ることにした。隣り合わせで歩く陽翔と和葉
陽翔「なんか悪いな滝道。」
直輝「むしろありがたいよ。俺の力を誰かの為に使えるんだから。」
和葉「優しいんだね。」
直輝「ありがとう!2人も凄いよ!ちゃんとお互いを支え合ってて!」
陽翔と和葉はお互いを見つめた後、照れながら笑った。


分かれ道に差し掛かった。
陽翔「もう大丈夫だ滝道!俺達の家ここの近くだから」
直輝「そうか!ちょっと待って!」
直輝は陽翔と和葉1人ずつに手をかざし、小さなドーム状のバリアが陽翔と和葉別々に張られた。そのバリアは微粒子状になった。



陽翔「なんだ?さっきのやつ…。」
和葉「消えちゃったけど…。」
2人は驚かなかった。スマホの件で直樹が超能力者であることが理解出来たからだ。直輝は説明しだした。
直樹「さっきのバリアは禾本さん専用のやつは禾本さんの意思で、成河さん専用のやつは成河さんの意思で自由に展開出来る。まぁ自動防御機能も備わってるから、もし危険に対応出来なくても展開が遅れることは無いと思うよ。」



陽翔「和葉とくっつく事は出来ないのか?」
陽翔が不安そうに聞く。
和葉「陽翔…。」
和葉が心配そうに陽翔を見つめる。
直輝「問題なし!敵意、悪意、殺意、あと人体への甚大な被害が現れる現象以外にはバリアは自動展開されないから!」
陽翔「本当か!…良かった!」
陽翔はそっと胸を撫で下ろした。
和葉「やったね陽翔!」
和葉が笑顔で陽翔の腕にしがみついた。
直輝「でも各々の家に着いた時にバリアは消滅して、もう展開出来ないから、そこはごめんなさい。また張らせてもらうよ。」
陽翔「いや今日だけで十分だよ!ありがとな!」
和葉「アハハッ!そうだよ!ありがとう滝道くん!」
陽翔がツッコミを入れる。笑う和葉。



陽翔「じゃあな滝道!今日はありがとな!」
和葉「今日はありがとう滝道くん!また明日!」
直輝「うん!気を付けてね!」
陽翔と和葉は分かれ道の右側を通り、去っていった。
直輝「また明日…か…。」
陽翔と和葉には言っていなかったが、バリアが消滅したと同時に、2人は公園で直輝と出会った事を忘れる。記憶操作というわけだ。



直樹「…帰ろ…。」
直輝は分かれ道の左側を通り、家を目指す。

【続く】






















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