異世界ウサギ紀行 ー 最強鎧の神装鎧月兎が羞ずかし過ぎる!?

花咲一樹

文字の大きさ
21 / 77
第一章

兎21羽 PVP再び

しおりを挟む
 あれから三日がたった。僕達は毎日薬草採取のクエストを受けて森に行っている。
 レベルはかなり上がり、レベルだけならB級冒険者クラスらしいが、冒険者としてはずぶの素人だ。だから無茶は為ずに薬草採取をしながら冒険者としての経験を積んでいく。

 帰り掛けにはユニークスキルの練習を行い、僕の複製レベルは5、キョウカさんの縮地レベルは7に上がっていた。

 キョウカさんは縮地を使って遠い間合いから詰める練習や、前後左右に動く練習、ジグザグに動いたり、距離を変えながらツーステップ、スリーステップしたり、縮地のスピードを変化させるダブルアクセル等を練習している。

 僕はキョウカさんからクロスボウを借りて、射出した矢を複数個複製して的の木に当てる練習や、走りながらの射撃練習、更に複数の矢の複製等を練習し、一度の射撃で八本の矢を複製出来るようになっていた。

 今日の夕方にはギガントブレードウルフの素材査定が完了して、素材買い取りのお金が貰える。早めに切り上げて森の中を出ようとした時に、見知らぬ男が僕らの前に現れた。

「よ~う、四ノ宮ぁ。やっぱり四ノ宮かぁ。街で見かけた時にラッキーって思ったぜぇ~イ」

 黒い髪に黒い昭和な学生服、間違いなく異世界転移者だ。キョウカさんを知っている?高校の友達……?

「異世界に来てお前に会えるとは思わなかったぜィ」

 キョウカさんは真っ青な顔でブルブルと震えている……。

「よう兄ちゃん、毎晩よ~、四ノ宮とヤリまくってんだ~。羨ましいぜぇ~。ヒヒィイヒィヒヒヒヒィ」

「な、何だ、お前は……」

 不気味に歪に笑う男……。キョウカさんの知り合いかもしれないが、でも友達じゃない!

「べっ嬪だもんな~、四ノ宮わぁ~。阿婆擦れ、好き饅頭でぇ~、誰にでも腰振るからな~」

「な……何を……」

「やめてーーーーーーッ!」

 青い顔で震えながら叫ぶキョウカさん……。

「キョ、キョウカさん……?」

「違う!私はやって無い!誰ともそんな事してない!してないよ~~~」

 顔に両手を当てて泣き声で叫ぶ……。

「学校じゃ有名だったじゃねえか、キヒッ、俺にもやらせろよ~~~、クヒヒ」

 キモイ顔で笑う男…………。
 キョウカさんが……?

「ち、違う!違うよソウマ君!」

 悲痛な泣き声でキョウカさんは叫んだ……。

「キャハハ!何言ってんだよ!お前んとこのオヤジのスナックはァ~、本番ヤラセルって有名じゃねぇか~キヒッ。四ノ宮も客取ってんだろ~~~キヒヒヒヒ」

「違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う……」

 キョウカさんは両手を顔に当てたまま崩れるように膝を付き、ブルブルと震えながらうずくまって泣きじゃくった……。

「ふざけた事言ってんなァ!!!」

 僕はこれ程の怒りを感じた事は一度も無い!

「はあ~っ?何お前?もしかしたらヤッてないの?超笑えるわ~~~」

 僕は両手の拳を力強く握り締めて、腐れ野郎を睨み付けた。

「ヤッてるとか、ヤッてないとか関係無いんだよ!
お前が何言おうが関係無い!!!
僕が大好きなキョウカさんを泣かせるお前を絶対絶対許さない!!!」

「ギャハハハハハ!まじヤッて無いの~~~クヒヒ。まぁいいかァ~、お前ここで死ぬしィィィ~、四ノ宮は俺の奴隷になんだからな~キヒィィィィィィィ~」

 僕を殺す……。コイツ…………。

「キョウカさん!僕がコイツの相手をしている間に逃げるんだ!」

 蹲るキョウカさんに手を差し伸べたその時、黒い何かが僕に向かって飛んできた。慌てて僕は持っていたクロスボウでソレを払うが、衝撃でクロスボウも弾けて飛んでいった。

 男の両手から黒い触手が何本も伸びている。

「逃がさねぇよ~クヒヒ。俺の未来視がお前の死を告げているじぇ~~~キャヒヒヒ」

 黒い触手、あれはキモデブ兄貴のスキル……、そして未来視……、触手と異なるスキル……。つまり…………。

「お前……殺したな……」

「ヒャヒ?何お前ぇ、知ってんの?」

「やっぱりお前……殺したんだな……」

 僕がこの世界に来る時の狭間の世界で、お爺さんに聞いた僕らのルール……PVP……。異世界転移者どうしの戦いに勝った者は……

「ヒャヒャヒャヒャ吃驚さぁ~!馴れ馴れしく話し掛けてきたキモ豚雄二人を半殺しにしたらよ~~~、見えた訳よ!奴隷にすっか、殺してスキル奪うかってよ~~~クヒヒヒャヒャ。だから殺したよ!豚雄二人奴隷って有り得ねぇだろ~~~キュヒヒィィ。そんでもってな~、テメエは殺して四ノ宮は俺様のエロ奴隷さぁ~~~ヒャッハ~~~!」

 僕がキョウカさんと知り合った頃に、キョウカさんを信用するべきか悩んだ理由。そしてその後もキョウカさんにはPVPのルールを説明出来なかった理由。…………話したら疑心暗鬼でキョウカさんがいなくなってしまうかもしれないから………………。

「死ねよ!!!」

 腐れPK野郎が両手を振り回し、幾本もの黒い触手が僕に襲い掛かってきた。

 コイツは、コイツだけは絶対許さない!!!

「着装!月兎!!!」

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

やさしい異世界転移

みなと
ファンタジー
妹の誕生日ケーキを買いに行く最中 謎の声に導かれて異世界へと転移してしまった主人公 神洞 優斗。 彼が転移した世界は魔法が発達しているファンタジーの世界だった! 元の世界に帰るまでの間優斗は学園に通い平穏に過ごす事にしたのだが……? この時の優斗は気付いていなかったのだ。 己の……いや"ユウト"としての逃れられない定めがすぐ近くまで来ている事に。 この物語は 優斗がこの世界で仲間と出会い、共に様々な困難に立ち向かい希望 絶望 別れ 後悔しながらも進み続けて、英雄になって誰かに希望を託すストーリーである。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

クラス転移したら種族が変化してたけどとりあえず生きる

アルカス
ファンタジー
16歳になったばかりの高校2年の主人公。 でも、主人公は昔から体が弱くなかなか学校に通えなかった。 でも学校には、行っても俺に声をかけてくれる親友はいた。 その日も体の調子が良くなり、親友と久しぶりの学校に行きHRが終わり先生が出ていったとき、クラスが眩しい光に包まれた。 そして僕は一人、違う場所に飛ばされいた。

文字変換の勇者 ~ステータス改竄して生き残ります~

カタナヅキ
ファンタジー
高校の受験を間近に迫った少年「霧崎レア」彼は学校の帰宅の最中、車の衝突事故に巻き込まれそうになる。そんな彼を救い出そうと通りがかった4人の高校生が駆けつけるが、唐突に彼等の足元に「魔法陣」が誕生し、謎の光に飲み込まれてしまう。 気付いたときには5人は見知らぬ中世風の城の中に存在し、彼等の目の前には老人の集団が居た。老人達の話によると現在の彼等が存在する場所は「異世界」であり、元の世界に戻るためには自分達に協力し、世界征服を狙う「魔人族」と呼ばれる存在を倒すように協力を願われる。 だが、世界を救う勇者として召喚されたはずの人間には特別な能力が授かっているはずなのだが、伝承では勇者の人数は「4人」のはずであり、1人だけ他の人間と比べると能力が低かったレアは召喚に巻き込まれた一般人だと判断されて城から追放されてしまう―― ――しかし、追い出されたレアの持っていた能力こそが彼等を上回る性能を誇り、彼は自分の力を利用してステータスを改竄し、名前を変化させる事で物体を変化させ、空想上の武器や物語のキャラクターを作り出せる事に気付く。

ペット(老猫)と異世界転生

童貞騎士
ファンタジー
老いた飼猫と暮らす独りの会社員が神の手違いで…なんて事はなく災害に巻き込まれてこの世を去る。そして天界で神様と会い、世知辛い神様事情を聞かされて、なんとなく飼猫と共に異世界転生。使命もなく、ノルマの無い異世界転生に平凡を望む彼はほのぼののんびりと異世界を飼猫と共に楽しんでいく。なお、ペットの猫が龍とタメ張れる程のバケモノになっていることは知らない模様。

地味スキル「ためて・放つ」が最強すぎた!~出来損ないはいらん!と追い出したくせに英雄に駆け上がってから戻れと言われても手遅れです~

かくろう
ファンタジー
【ためて・放つ】という地味スキルを一生に一度の儀式で授かってしまった主人公セージ。  そのせいで家から追放され、挙げ句に異母弟から殺されかけてしまう。  しかしあらゆるものを【ためる】でパワフルにできるこのスキルは、最高ランクの冒険者すらかすんでしまうほどのぶっ壊れ能力だった!  命からがら魔物の強襲から脱したセージは、この力を駆使して成り上がっていく事を決意する。  そして命の危機に瀕していた少女リンカニアと出会い、絆を深めていくうちに自分のスキルを共有できる事に気が付いた。 ――これは、世界で類を見ない最強に成り上がっていく主人公と、彼の元へ集まってくる仲間達との物語である。

【完結】スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜

かの
ファンタジー
 世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。  スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。  偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。  スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!  冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!

処理中です...