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第四章
兎72羽 王女様も噛み合わなかったよ
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アルフィナ王女様の話しによれば、ノーライフエンペラーを封印出来る可能性が有るアイテムは、王都近郊の森の中に有る『王家の迷宮』なる場所有るらしい。
『王家の迷宮』は先々々々代の国王が、当時反王家の貴族連合により国を追われる事となったらしい。その時に財宝と国宝級のアイテムをごっそり持って逃げて行った。
しかし逃げる途中で貴族連合に見つかってしまい、近くにあった山小屋に立て籠もる。先々々々代は国宝級アイテムを使い山小屋を迷宮化させ身を守ったと言われている。しかし、自らもその中から出れなくなり息絶えたらしい。
其れから百五十年余り。それに挑んだ数多くの冒険者や盗賊達も帰る事はいつしか人はその山小屋を王家の迷宮と呼び、今でも誰にも攻略されずに森の中にあるという。
「分かりました。ノーライフエンペラーの事は諦めましょう」
帰らずの迷宮。何人もの冒険者が命を落とした危険な迷宮だ。空間収納袋(小)が使えないのは厳しいけど命には代えられない。
「そうですわね。では明日の朝8時に、北門の外で待合いましょう」
アレ?王女様とも話しが噛み合っていないよ?
「あ、いえ、僕はみんなと命を危険に晒す事は出来ないので」
「私も一度この目で見てみたいと思っておりました」
「いやいや、危ないから辞めます」
「話しも纏まりましたので私はこれで失礼致します。今夜の舞踏会の身支度もございますので」
そう言ってアルフィナ王女様は席を立つと「ごきげんよう」と言って部屋を出て行ってしまった。
「「「…………………………」」」
話し纏まってないよね!?
「ソウマ達は俺達と一緒にここの西門側を守る」
「他の門は憲兵隊が守ってござるよ」
僕達は八剣伝や他の冒険者さん達と一緒に西門側を守る事になった。西門側と言っても西門だけではなく、その周辺の城壁の街側の警護になる。
警備態勢しては城壁の街側は憲兵隊と冒険者、城壁の上及び内側は騎士団が守っている。因みにこの国では憲兵隊が所謂警察で騎士団が軍隊を意味しているとハツさんが教えてくれた。治安を守る憲兵隊としてはエロ鎌鼬を城内に入れるのは是が非でも避けたい所だ。
辺りは日暮れと共に暗くなり、城壁やその足元に焚かれた炎の灯りがオレンジ色に城壁や近くの家を照らす。物々しい空気に包まれた城壁周辺には通行人はいない。皆が家に入り不穏な雰囲気の中で静かに息を潜めている。
「さて、粗品君は餌に釣られてくれるかな?」
ハツさんはニヤニヤしながら獣耳っ娘達を見ている。八剣伝は鎌鼬を誘うために獣耳っ娘達にミニスカートを履かせていた。
「ハツさん、粗品君って?」
「鎌鼬を操ってる黒幕さ」
『王家の迷宮』は先々々々代の国王が、当時反王家の貴族連合により国を追われる事となったらしい。その時に財宝と国宝級のアイテムをごっそり持って逃げて行った。
しかし逃げる途中で貴族連合に見つかってしまい、近くにあった山小屋に立て籠もる。先々々々代は国宝級アイテムを使い山小屋を迷宮化させ身を守ったと言われている。しかし、自らもその中から出れなくなり息絶えたらしい。
其れから百五十年余り。それに挑んだ数多くの冒険者や盗賊達も帰る事はいつしか人はその山小屋を王家の迷宮と呼び、今でも誰にも攻略されずに森の中にあるという。
「分かりました。ノーライフエンペラーの事は諦めましょう」
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「そうですわね。では明日の朝8時に、北門の外で待合いましょう」
アレ?王女様とも話しが噛み合っていないよ?
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「私も一度この目で見てみたいと思っておりました」
「いやいや、危ないから辞めます」
「話しも纏まりましたので私はこれで失礼致します。今夜の舞踏会の身支度もございますので」
そう言ってアルフィナ王女様は席を立つと「ごきげんよう」と言って部屋を出て行ってしまった。
「「「…………………………」」」
話し纏まってないよね!?
「ソウマ達は俺達と一緒にここの西門側を守る」
「他の門は憲兵隊が守ってござるよ」
僕達は八剣伝や他の冒険者さん達と一緒に西門側を守る事になった。西門側と言っても西門だけではなく、その周辺の城壁の街側の警護になる。
警備態勢しては城壁の街側は憲兵隊と冒険者、城壁の上及び内側は騎士団が守っている。因みにこの国では憲兵隊が所謂警察で騎士団が軍隊を意味しているとハツさんが教えてくれた。治安を守る憲兵隊としてはエロ鎌鼬を城内に入れるのは是が非でも避けたい所だ。
辺りは日暮れと共に暗くなり、城壁やその足元に焚かれた炎の灯りがオレンジ色に城壁や近くの家を照らす。物々しい空気に包まれた城壁周辺には通行人はいない。皆が家に入り不穏な雰囲気の中で静かに息を潜めている。
「さて、粗品君は餌に釣られてくれるかな?」
ハツさんはニヤニヤしながら獣耳っ娘達を見ている。八剣伝は鎌鼬を誘うために獣耳っ娘達にミニスカートを履かせていた。
「ハツさん、粗品君って?」
「鎌鼬を操ってる黒幕さ」
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