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第四章
第73羽 粗品君の逆襲
しおりを挟むハツさん達の話しによると、一連の騒動は昨年、貴族のご令嬢達の噂から始まったらしい。
王都の冒険者ギルドに所属していたイケメン男がいた。昨年に転移してきたその男はテイムのスキルを持っていた。
彼はモンスターをテイムし、レベルを上げ、更に強いモンスターをテイムし、ワイバーン冴えもテイムした頃には王都でも有名な冒険者になっていた。
ドラゴンライダーの異名と持ち前のイケメン顔。王都の貴族のご令嬢達は熱を上げ、彼を館へと招き入れる。そして一夜の恋を繰り返していた彼にいつの頃からか変な噂がたった。
『粗品君』である。勿論、噂の出所は貴族のご令嬢達だった。天は二物を与えなかったようだ。恋の夜を過ごすのに彼はどうやら粗品であったようだった。
噂は忽ち広がり、冒険者の女性や街の女性達は彼を見ては残念そうにクスクスと笑った。燻っていた男達も彼を見ては粗品君と大笑いをした。
そして彼は姿を消した。
「その粗品君って人が戻って来たって事ですか?」
「多分ね」
「それらしい人を見たという目撃情報も有るでござるよ」
「いずれにしろ、此方の餌に鎌鼬が食いついてくるさ」
八剣伝と僕はスカート姿の獣耳娘さん達を見た。3人共に短いミニスカートを履いて、裾を押さえてモジモジしている。
「……大丈夫何ですか?」
「大丈夫でござるよ」
「鎌鼬はパンツの紐は切れないからね」
「何せパンツは履いてないからな」
「「「アハハハハハ」」」
サムズアップしてニカリと笑うケンさん達。……それ、一番ダメなやつじゃん。
「来るでコン」
「来ますぅよ~」
風を感じるレミーナさんと気配感知能力の高い妖狐のコンさんが鎌鼬の接近に気が付く。
僕達は城壁を背にして暗い通りの向こうを警戒するが、インビジブルモンスターの鎌鼬は見えない。
「今だコン!」
「永久凍土ォォォ!!!」
コンさんの合図でケンさんがスキルを使う。前方の路地が一瞬にして凍りつく。これがケンさんのスキルか。路地は真っ白な氷の石畳となり、踏み込む者は足元から凍らせるスキルみたいだ。
「二匹凍ったコン!でも真ん中のカマが来るコン!」
「ここら辺かァ!伸びろ如意剣ーッ!!!」
ハツさんが持っていた剣が伸びて路地の奥まで伸びていく。ハツさんのスキルは武器の伸縮みたいだ。
「全然違うコン!もう近いコン!」
「バーストストーム!!!」
デンさんが両手を翳して両の手の平から竜巻のような風を発生させた。デンさんのスキルは豪風系か。
「か、交わされたコン!ま、まずいコン!」
「「「対ショック防御ォォォ!!!」」」
八剣伝3人が叫び獣耳3人娘が短いミニスカートをしっかり押さえる。なにせ彼女達はパンツを履いてない!
「縮地!」
キョウカさんが獣耳娘達の前に割って入り、聖剣グラムアルキュルスを構える。しかし姿が見えない鎌鼬。キョウカさんはなすすべ無く鎌鼬の鎌の餌食となった。
「キョウカさーーーんッ!!!」
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